【凡作】ロードハウス/孤独の街_警察のいない街(ネタバレあり・感想・解説)

クライムアクション
クライムアクション

(1989年 アメリカ)
ジョエル・シルバー製作の現代の西部劇だが、はっきり言って出来は良くない。なんだが、たまに炸裂するド派手な爆破、やたらと出てくるおっぱい、ノースタントで頑張るパトリック・スウェイジの雄姿等々、サービス精神には溢れており、嫌いになれない魅力がある。

感想

存在は知っていたけど、今まで見たことのなかった映画。

Amazonプライムのもうすぐ配信終了欄に入っていたので、駆け込みで鑑賞した。

現在、MGMの権利を持っているのはAmazonなので、またすぐラインナップに復活するのだろうけど。

主人公は酒場の管理責任者をやっているダルトン(パトリック・スウェイジ)。

厄介な客の起こすトラブルに対しても毅然と対応するダルトンは業界屈指の腕利きとして有名であり、そんなダルトンの元に田舎の酒場経営者ティルマン(ケヴィン・タイ)が、うちの店を見てくれないかとやってくる。

高額ギャラの要求も通り、ダルトンはティルマンの経営するバー「ダブル・デュース」に赴任するのだが、そこは想像を絶するほどの荒れた職場だったというのが、本作の導入部。

この序盤を見るに、ダルトンが様々な軋轢を抱えながらも酒場の経営を立て直す話なのかなと思っていたのだが、店の改革はトントン拍子に進んでいき、瞬く間にダブル・デュースは行列ができるほどの大繁盛店に。

問題は、街の有力者ウェスリー(ベン・ギャザラ)からの嫌がらせだ。

ウェスリーは巨大な邸宅を構え、ヘリコプター移動で騒音をまき散らし、自宅のプールでは乱痴気パーティー、美人でエロい以外に取り柄のなさそうな奥さんにはDVとやりたい放題で、町のキングとして君臨している。

街に有名フランチャイズを呼び込むなど、かつては役に立っていた面もあったようなんだけど、そうした自身の功績を過大評価しすぎで、「この街で商売が成り立っているのは俺のおかげなんだから、すべての店舗は売上高の10%を上納しろ」とメチャクチャなことを言っている。

そして、言うことを聞かない店主に対してはチンピラを使った嫌がらせをするのだが、保安官まで抱き込んでいるウェスリーの前では泣き寝入りするしかない。

こうした構図からもお察しの通り本作は現代の西部劇で、流れ者と街の権力者の闘いが作品のハイライトとなる。

なんだが、ウェスリーがあまりにもテンプレすぎる敵なのでキャラとしての面白みがまったくと言っていいほどないし、用心棒の主人公が店に来る悪党を撃退し、さらに強い敵が送り込まれてくるという繰り返しなので、正直言って飽きてくる。

監督のローディー・へリントンは、他にブルース・ウィリスの『スリー・リバーズ』(1993年)を手掛けた人物と言えば、演出のレベルは推し量れるだろう。

ハッキリ言って、うまく作られた映画ではない。

ただしそこはジョエル・シルバー製作だけあって、随所に過剰なサービス精神がきいており、珍妙ではあるが退屈させられない作りになっている。

田舎町での小競り合いなのに、目の覚めるような大爆破が2度も炸裂するし、ウェスリーの部下が乗り回すバカでっかい車輪のトラックが店舗を破壊する見せ場は圧巻だ。

加えてエロも出し惜しみなしで、ストーリー的に必要とも思えないのに、やたらとおっぱいが出てくる。

ついでに主演のパトリック・スウェイジもよく全裸になる。

本作におけるスウェイジの体の張り方はすさまじく、ほとんどのアクションをノースタントでこなしている。

本作撮影での負傷が原因で、続いてオファーされていた『デッドフォール』(1989年)と『プレデター2』(1990年)への出演を断念(それぞれカート・ラッセルとダニー・グローバーが代役に)。

そして身体的負担の少ない映画として出演した『ゴースト/ニューヨークの幻』(1991年)が自身最大のヒット作となったのだから、人生とはわからないものだ。

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