【良作】バイオハザードII アポカリプス_見せ場とヒロインで押し切った快作(ネタバレあり・感想・解説)

クリーチャー・メカ

(2004年 アメリカ)
全編ほぼ見せ場のみ。コンパクトな上映時間を異様な量の見せ場で突っ切った快作であり、シリーズ中もっとも面白い作品だと感じました。あと、ジル・バレンタインの再現度が物凄いことになっています。彼女のファンになってしまいました。

全編見せ場のみ、力技の90分

前作で状況説明を済ませての本作は、頭から尻尾まで見せ場の連続。一瞬たりとも立ち止まらずアクションだけで90分を突っ切るという力技の構成となっているのですが、前作で構築された世界観がしっかりとしているので、意外とこれが何とかなっています。『スーパーマン』と『スーパーマン2/冒険篇』がそうだったように、正編と続編を併せてワンセットと考えても良いのではないでしょうか。

監督交代が吉と出ている

『エイリアンVSプレデター』に専念するため前作の監督ポール・W・S・アンダーソンは本作では脚本のみを担当し、代わってアレクサンダー・ウィットが本作の監督を務めているのですが、この交代は吉と出ています。

アンダーソンはアクション演出があまり巧くないので、見せ場のみで構成される本作は降板して正解でした。

対してウィットは80年代からアクション大作の撮影監督や助監督を務めており、アンダーソン以上にアクションの現場を熟知している超ベテラン。彼の登板により、不完全燃焼だった前作とは打って変わって満足度の高いアクション大作に仕上がっています。さらには、盛りだくさんの内容でありながら予算は4,200万ドルに抑えられており、素晴らしいコストパフォーマンスも披露。これぞ職人技です。

ジル・バレンタインが良すぎる

このシリーズはダブルヒロイン体制がほぼお決まりとなっているのですが、本作のヒロインであるジル・バレンタインは二次元キャラの再現度の高さと三次元キャラとしての魅力を兼ね備えた奇跡的な完成度を実現しており、彼女の存在は映画全体にとってかなりのアドバンテージとなっています。

バイオハザードらしいことを全部ぶち込んだ見せ場

見せ場は特盛状態。モブを動員したパニック、アンデッドvs特殊部隊の派手な銃撃戦、完全武装のモンスター、都市を吹き飛ばす核攻撃と、考えうるネタはことごとくぶち込まれており、息つくヒマはありません。

一方で話の細部はかなりいい加減で、病院からヨタヨタ出てきたばかりのアリスがアンブレラ社の内情にやたらと精通しており、何を質問されても答えてしまう生き字引となっている点には笑ってしまいました。アンブレラ社の行動原理も不明で、これだけスケールの大きな悪事を働くことに何の利益があるのかがハッキリしません。

クリフハンガーは有効に機能している

とはいえ大きな謎を残したクライマックスのネタふりはうまく、次回作を期待させる内容とした点には恐れ入りました。同時に、本作で腑に落ちない点があったとしても次回作を観れば納得していただけるはずですという絶妙な逃げともなっていて、プロデューサーとしてのアンダーソンの計算高さには感心しました。人気シリーズを維持するためには、これくらいの知恵が必要なんでしょうね。

≪バイオハザードシリーズ≫
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