【総額7万円以下】100インチホームシアターを6畳間に作ってみた【プロジェクター・スクリーン・サウンドバー】

雑談
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背景

我が家ではリビングに有機ELテレビ+7.1chスピーカーという構成でホームシアターを設置しているのですが、平日だとどうしても視聴時間帯が夜になるので家族への音の配慮が必要だし、休日昼間は逆に子供達がうるさくて映画なんてゆっくり見ていられない環境だしと、いろいろ不満も出てきました。

家族の目に付く環境なので『スペースバンパイア』(1985年)『トマホーク ガンマンvs食人族』(2015年)を心行くまで見ていられないという別問題もあるし。

というわけで、リビングは一番シアターと位置付けて子供達と一緒に『アベンジャーズ』『スター・ウォーズ』を楽しむための設備とし、6畳の自室にパーソナルな二番シアターを作ることにしました。

シアター構成

買ったものの総額

まず何にいくらかかったのかの総額を示します。

製品製品名メーカー税込価格
プロジェクタープロジェクター 7500lm Bluetooth機能搭載WimiUS23,999円
スクリーンプロジェクタースクリーン 100インチワイド 16:9イーサプライ19,800円
サウンドバーHT-MT300ソニー19,700円
天吊り金具汎用 プロジェクターブラケット ホルダーVANKYO1,899円
補強材どこでも下地 スピードミニ10高島1,980円
モールコーナン400円
HDMIケーブル5.0m DH-HD14ER50BKエレコム1,415円
合計69,193円

そもそもが二番シアターなので大金をかけるつもりはなかったのですが、かと言って得体の知れない安物にも手を出さないというマイルールの元で品物を選び、7万円をやや下回る金額で抑えられました。

これを高いと考えるか安いと考えるかは人それぞれなのでしょうが、個人的にはこの程度の支出で済んだかという印象でした。

なおプロジェクターと天吊り金具はAmazonにレビュー投稿すればそれぞれAmazonギフト1000円分プレゼントというキャンペーンをやっていたので、これをキャッシュバックと考えれば総額は2000円減って67,193円ということになります。

2万円台のプロジェクターはともかく、2000円もしない天吊り金具で1000円キャッシュバックって一体どんな損益構造なんだろうと思うのですが、ともかくそういうことでした。

プロジェクター

ホームシアターの根幹を為すモニター部分。6畳間は狭くテレビを置くとスペース的に厳しくなるので、天吊りしてしまえばスペースを取らないプロジェクターの設置が最適との判断をしました。

ただしプロジェクターはピンキリの世界。加えてこれまで私はプロジェクターを扱った経験がなく、どの製品を選ぶべきかの判断基準もなければ、果たして自分はプロジェクターで映画を見るという行為を気に入るのかという確証もありませんでした。

高い金を出してプロジェクターを買ったはいいが、初めてのことなので自分の環境には合わないものを買う可能性がある。普通のモニターの方が良いと感じてリビングシアターに帰っていく可能性もある。そうなると、ここでいきなり高級機には手を出すという冒険はできないなと。

そこで失敗しても諦めがつく範囲内の価格で、かつ、使い物になりそうなプロジェクターを探して、安価な中華製プロジェクターの中でも比較的評判の良い「WiMiUS プロジェクター 7500lm」に辿り着きました。お値段23,999円(税込)。

プロジェクター選びで重要なのは最大照度であり、lm(ルーメン)という単位で示されます。これが高いと明るい環境下でも映像を楽しめるし、逆に低いと部屋を真っ暗にしないと画面が見えないしということになるのですが、本製品のカタログスペックは7500lm。

Product Award 2020を受賞した今話題のpopIn Aladdin 2が700lmであり、またエプソンやキャノンといった一流メーカー品で7500lmを出せる機種は50万円を軽く超えることから、仮にこのカタログスペックが本当であれば異様にコスパの良い製品ということになります。

正直なところ「ほんまかいな?」という感じだったのですが、Amazonでのレビューが思いのほか良かったし、サクラっぽいレビューもなかったので、カタログスペックの真実性はともかくとしてそれなりの照度が出ることは確かなのだろうと思って購入しました。

で、使ってみての感想ですが、目の肥えていない私にはよく分からん部分もあるものの、概ね良い製品だと思います。

部屋を暗くするという当然のことをすればちゃんと美しく見られるだけではなく、明るい場面の多い地上波バラエティであれば室内灯を付けた状態でも見れるっちゃ見れるので、7500lmは眉唾であるにしてもそこそこの照度であることは間違いありません。

あと良かったのはBluetoothでの音声出力に対応していたことであり、サウンドの構築に当たってこれが功を奏しました。有線で繋ぐ必要がなかったのでサウンドバーの設置が滅茶苦茶に楽だったのです。

ちょっと値段が上がってもBluetooth出力に対応したプロジェクターを選ぶことは大事だと思います。

ただし価格相応な面もあって、Bluetooth出力にすると音声が画面よりもコンマ数秒ほど遅れるし、用意したサウンドバーとの相性が悪かったのか高音がキンキンして若干耳に障りました(サウンドバーをソースと直接接続すると症状は現れなかったので、問題はプロジェクター側にあると推測される)。

いずれも安物だとして割り切れるレベルではありますが、気になる方は少々値段が上がっても有名ブランド品にされることが無難です。

スクリーン

プロジェクターを買うとなれば、次に考えなければならないのはスクリーンです。

壁に映すという方法もあるにはあるのですが、実際にそうしてみると思いのほか壁紙の紙っぽい質感に違和感があったし、当然のことながら壁紙は光を反射する素材ではないので、プロジェクターの照度が紙に吸収されるような印象も持ちました。

やはりホームシアターにスクリーンは必須なのです。

そしてプロジェクター同様にスクリーンもピンキリの世界。数千円で入手できるものから10万円超の高級品まで様々です。その点、自室にニ番シアターを作るという今回の趣旨に鑑みて高級品は選択肢から外し、安価な商品群の中で使用に耐えそうなものという軸で選びました。

スクリーンは使用環境に応じて以下の種類に分かれてきます。

  • タペストリータイプ:壁フックなどに引っ掛けて使用し、使わない時には巻物のようにクルクルと巻いて収納する。一番安価。
  • ロールタイプ:天井や壁に本体を固定し、使用する時にスクリーンを引っ張り出す。電動式、手動で引っ張り出すスプリング式、チェーンで出し入れするチェーン式に分かれる。
  • 自立タイプ:床に置いて立ち上げて使うタイプであり、持ち運びに便利。

今回は6畳間での使用ということで収納が容易であり、かつ収納状態でも邪魔にならないこと、しかし使う時にはすぐに展開できるということを考えて、ロールタイプを選択しました。

そして部屋の構造上電源を引っ張ることが手間だったので電動式は除外してスプリング式かチェーン式のどちらかになったのですが、私が見た時にはチェーン式の在庫がたまたまなかったので、残ったスプリング式にしました。

次にスクリーンのサイズですが、当初は部屋のサイズを踏まえた取り回しなどを考慮して80インチが丁度良いかなと思っていました。しかしプロジェクターが到着して壁に試写してみると100インチの迫力に圧倒され、少々無理をしてでも100インチのスクリーンにしたいという思いに変わりました。

100インチとはそれほどの感動がある格別なサイズなのですが、それだけ巨大なスクリーンが届くということでもあるので、本当に設置可能かどうかは部屋の寸法を測りながら入念に検討する必要があります。

私の場合は部屋にある荷物を物置部屋に移すことで何とかスペースを確保したのですが、6畳間に100インチは本当にギリギリなので注意が必要です。

かくしてスプリング式×100インチという条件でスクリーンを探したところ、もっとも安価だったのが「イーサプライ プロジェクタースクリーン 100インチワイド 16:9」でした。お値段19,800円(税込)。

なんだかんだでプロジェクター並みのコストがかかってしまいましたが、安価なタペストリータイプを買って結局買い替えることになるくらいなら、一発目から使用環境に合ったものを選ぶことが長い目では最も安価に済むと考えて、これに決めました。

使ってみると、やはり壁に投影するのとは別次元の美しさであり、お値段通りの活躍をしてくれました。

スクリーンを設置するとこんな感じ。6畳間だと本当にギリギリ。

サウンドバー

ホームシアターでモニターと並んで重要なのがサウンド。

一応、プロジェクターにもスピーカーは付いているのですが、とりあえず鳴ればいいというレベルのものなので期待はできません。その一方で本格的なスピーカーセットを組むとなると相当なスペースを取るので、6畳間では厳しいものがあります。

100点満点は望めない中でどれだけ効率良くパフォーマンスを出すか。恐らくその最適解はサウンドバーにあります。

サウンドバーとはスピーカーシステムの一種であり、ブラウン管時代ほどしっかりとしたスピーカーを内蔵できなくなり貧弱化した薄型テレビのサウンドを補うという方向性で進化を遂げてきました。

テレビの前に設置できるスマートなデザインと、HDMIケーブル一本、もしくはワイヤレスで接続できるという容易さから、かなり便利な代物ではあると言えます。

そして私にはもう一つの思惑もありました。今回の目的の一つとして深夜の映画鑑賞がありましたが、設置面で自由度の高いサウンドバーは騒音対策にも有意であると踏んだのです。

通常、スピーカーセットはモニター付近に設置するのですが、私はこれを鑑賞者が腰かけるソファの手前のテーブル上に置くというレイアウトを考えました。視聴ポジションの近くにスピーカーがあるので大音量を鳴らさなくても当人には十分な迫力が伝わるというわけです。

ただし、そうなってくるとテレビの下に置くことを想定して90cmほどの長さがある一般的なサウンドバーは大きすぎるので除外となり、50センチ程度のコンパクトなサウンドバーに絞られました。

しかし小さくなるということは音質面での脆弱性を抱えるということになるので、重低音を補うためのサブウーファーとのセットは必須となります。

本体はコンパクトでサブウーファーがセットになったサウンドバー。

その軸で探して出てきたのがソニーのHT-MT300。幅50cm、奥行き10cmというコンパクトな本体にサブウーファーが付いた理想的なセットだったうえに、サブウーファーもワイヤレスで動くので設置の自由度が非常に高く、ソファー下への設置も可能でした。狭い6畳間にはこれが最適。

鳴らしてみた感じは思った通りで、圧倒的に強いサウンドではないものの、視聴ポイントが近いのであれば十分に迫力を感じるレベル。ソースが良ければそれなりのサラウンド効果も味わえるし。

リビングのシアターに置くと役不足だが、一人や二人が鑑賞するための小さなシアターなら事足りるレベルでした。

その他

スピーカーを天吊りするための金具もまた2,000円以内のものから数万円のものまで幅広いのですが、以前に子供部屋の液晶テレビを壁掛けする際に1,200円の安物を試してまったく問題がなく、この手の金具は構造が単純であるため価格差が品質に影響しないという実感があったので、安いものを選びました。

実際に取り付けてみたところ、やはり不満点はなかったので、金具は安物でいいと思います。

プロジェクタを天吊りするとこんな感じで、特に安っぽさはありません。

そしてプロジェクターとスクリーンを天吊りするためには壁や天井の強度が必要となるのですが、うちは石膏ボードの壁なのでこれがまったくダメ。

一応、天吊り金具にもスクリーンにもアンカーボルトが付属していたのですが、それでも石膏ボードという脆い材質を考えると強度に不安が残ります。

また一般的には梁の部分を見つけてそこに木ねじを打ち込めなどと言われているのですが、ギリギリのスペースでやっている6畳間シアターで梁の位置までを考慮する余裕はありません。

そこで便利なのが高島の「どこでも下地」。これはネジを打ちたい場所を樹脂で固めて木材並みの強度を出すという製品であり、石膏ボードでも35kgの重量に耐えることができるようになります。

実際に使ってみると驚くほどしっかりとしており看板に偽りなしだったのですが、使ってみてわかった留意点もあります。まず接着剤の強化版のような素材で開封時点から固まり始めるので、日持ちしない製品だと思ってください。複数個所に使いたいなら、段取りを考えてから一気に作業を進めましょう。

また手に付くと全然落ちないので、使い捨て手袋を装着して作業をするのが良いと思います。私は素手で作業してしまった結果、数日に渡って手がガビガビになりました。

そしてプロジェクターと再生機を接続するためのHDMIケーブルですが、当然のことながら天吊りしたプロジェクターは遠いので長めのものが必要になり、私は余裕を見て5mのものを買いました。

で、電源ケーブルとHDMIケーブルが剥き出しだとカッコ悪いし、かといって天井裏や壁裏を通すような大工事は私の力量では無理なので、ケーブルをモールに収納することにしました。

しかしこれが地味に面倒な作業で二度とやりたくないので、HDMIケーブルはすぐに支障が出そうな安物ではなく、それなりに耐久性がありそうなブランドメーカー品にしました。

HDMIケーブルに関しては元々も価格が高くない品物なので、ここで節約はしない方が無難かなと思います。

メディアとの接続

ここからは、完成したホームシアターでどうやってコンテンツを楽しむのかを説明します。

動画配信サービスを見る際にはAmazon Fire TVと接続

私はAmazonプライムやNetflixなど動画配信サービスで映画を見ることが多いのですが、これについてはプロジェクターにAmazon Fire TVを差してしまえば終わり。とても簡単です。良い時代になりましたね。

もしAmazon Fire TVを持っていないし、プロジェクターを買うので予算が尽きちゃったしという場合には、PCとプロジェクターを接続してPCで再生した動画をスクリーンに映すという方法もあるので、こちらも試してみてください。

ディスクや地上波放送を見る際にはハードディスクレコーダーと接続

メインは動画配信サービスに移行したものの、映画やドラマのDVDやBlu-rayも多く抱えていることから、たまにこれらも鑑賞します。

その再生機として、新機種を買ったためにリビングでは使わなくなった2011年製ハードディスクレコーダーを自室に持ってきました。

これで映像ディスクが見られるようになったのですが、併せて重宝したのがこいつが受像機の役割を果たして地上波放送も見られるようになったことであり、プロジェクターで鑑賞する地上波放送というものもなかなか新鮮で楽しめます。

100インチホームシアターは良い!

こうして完成した二番シアターですが、使ってみると100インチホームシアターは思いのほか良いものでした。

以前からリビングに有機ELテレビを中心にしたホームシアターは作っていたのですが、プロジェクターを用いたホームシアターにはそれとはまったく異なる魅力があって満足しています。スペックで劣るとはいえプロジェクターが発揮する圧倒的なボリューム感には、モニターには代えがたい魅力があるのです。

映写するとこんな感じ

テレビのようにパッとつければ見られるものではなく、視聴に当たってはスクリーンを引き出したり部屋を暗くしたりと手間がかかるのですが、そうした手間がホームシアターで映画を見るという行為の特別感にも繋がっていて、それほど悪い気がしません。

これが7万円程度で作れる時代なので、ちょっと財布に余裕があれば試してみても良いと思います。

強いて不満を挙げるならば、そもそも子供を避けるために自室をホームシアター化したのに、この大画面に子供達も夢中になってしまい、結局は家族が利用する設備になったという点でしょうか。

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