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	<title>80年代 | 公認会計士のB級洋画劇場</title>
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	<description>筋肉！銃撃！モンスター！最高！</description>
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	<title>80年代 | 公認会計士のB級洋画劇場</title>
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		<title>【良作】処刑ライダー_カッコいい車と可愛いヒロイン(ネタバレあり・感想・解説)</title>
		<link>https://b-movie.tokyo/the-wraith/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[b-movie]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 02 Jan 2026 23:05:32 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[SF・ファンタジー]]></category>
		<category><![CDATA[良作]]></category>
		<category><![CDATA[80年代]]></category>
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					<description><![CDATA[（1986年 アメリカ）いかつい邦題とは裏腹にマイルドで見やすい80年代全開の娯楽作。登場人物が全員阿呆すぎるとか、復讐ものなのに湿っぽさゼロとか、指摘される問題はいろいろあれど、カッコいい車と可愛いヒロインを見られるの [&#8230;]]]></description>
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<p>（1986年 アメリカ）<br>いかつい邦題とは裏腹にマイルドで見やすい80年代全開の娯楽作。登場人物が全員阿呆すぎるとか、復讐ものなのに湿っぽさゼロとか、指摘される問題はいろいろあれど、カッコいい車と可愛いヒロインを見られるのだから、怒る気も失せてくる。</p>



<figure class="wp-block-image aligncenter size-large"><img fetchpriority="high" decoding="async" width="722" height="1024" src="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2026/01/The-Wraith_P-722x1024.jpg" alt="" class="wp-image-11769" srcset="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2026/01/The-Wraith_P-722x1024.jpg 722w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2026/01/The-Wraith_P-212x300.jpg 212w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2026/01/The-Wraith_P-71x100.jpg 71w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2026/01/The-Wraith_P-768x1089.jpg 768w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2026/01/The-Wraith_P.jpg 846w" sizes="(max-width: 722px) 100vw, 722px" /></figure>



<h2 class="wp-block-heading">出来はイマイチだが妙な味のある映画</h2>



<p>昔々、日曜洋画劇場でよく放送されていた映画。</p>



<p>そんなに面白くはないが、やってれば見てしまう、そんな一作である。</p>



<p>「処刑ライダー」という何度も口に出したくなるキャッチーな邦題が効いているのだろうか。</p>



<p>ちなみに原題は生霊を意味する”The Wraith”だが、これは車のレースともかかっているらしい。</p>



<p>この度、日曜洋画劇場版の吹き替えが付いたBlu-rayを買ってまで見返したが、やはり何とも言えない味のある映画だ。</p>



<p>アメリカの田舎町に、一方的に賭けレースを挑んでは負けた相手の車を奪う悪質な暴走族がいる。負けた奴も泣き寝入りせず警察に駆け込めばいいのにそうしないので、こいつらは幅を利かせまくっている。</p>



<p>そんな田舎町にふらっと現れたのがチャーリー・シーン。</p>



<p>当時の若手スターの筆頭格だったチャーリー・シーンはさすがの存在感で町でも目立ちまくるのだが、自身の素性については多くを語らない。</p>



<p>時を同じくして真っ黒なボディのスーパーカーに乗った謎のライダーも姿を現すようになり、暴走族に対してレースを挑んでは、一人また一人と事故死に追い込んでいく。</p>



<p>謎のライダー=チャーリーってことは容易に察しが付くわけだが、この街の住人達だけはバカボン並みに勘が悪く二人の関係に気づかない。</p>



<p>察しが悪いと言えばヒロイン役のシェリリン・フェンも同じく。</p>



<p>現在の彼女は暴走族のリーダーであるジョン・カサベテスの女として扱われている。</p>



<p>シェリリンさん自身はリーダーに対する好意を表明していないものの、当たり前のようにリーダーの車の助手席に座っているのだから、傍からはどう見てもリーダーの彼女だ。</p>



<p>そんなシェリリンさんにもかつては相思相愛の彼がいたんだけど、2人に横恋慕したリーダーに彼氏を殺されたという過去がある。</p>



<p>が、シェリリンさんは「元カレの殺害犯＝暴走族のリーダー」という誰でもわかるような図式に気づいておらず、だからこそあっけらかんとリーダーの女を続けられているというわけだ。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="1000" height="578" src="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2026/01/The-Wraith_2.jpg" alt="" class="wp-image-11772" srcset="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2026/01/The-Wraith_2.jpg 1000w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2026/01/The-Wraith_2-300x173.jpg 300w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2026/01/The-Wraith_2-160x92.jpg 160w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2026/01/The-Wraith_2-768x444.jpg 768w" sizes="(max-width: 1000px) 100vw, 1000px" /><figcaption class="wp-element-caption">無駄にエロい格好で田舎町を闊歩するシェリリンさん</figcaption></figure>



<p>そしてここまで読んでいただけた方にはお察しのことだろうが、「チャーリー＝処刑ライダー＝シェリリンの元カレ」で、チャーリーは地獄より復讐に舞い戻ってきたのである。</p>



<p>なんだが、チャーリー側の心境があまりにも説明されないので、良くも悪くも復讐ものらしい湿っぽさがない。</p>



<p>カッコいい車が田舎町を猛スピードで突っ走ってヒャッハーな暴走族を退治するという、実にシンプルな構図に落ち着いているのだ。</p>



<p>本作の製作に当たってチャーリー・シーンを確保できたのはたったの一日だけだったという。</p>



<p>当時のチャーリーは『プラトーン』（1986年）の撮影にかかりっきりだったのだ。</p>



<p>主演俳優を僅か一日しか拘束できなかったとあれば、撮影されず落とされた場面が大量にあったであろうことは容易に察しが付く。</p>



<p>その結果、エモーショナルな場面がことごとく抜け落ちた何とも奇妙な復讐劇となったわけだ。</p>



<p>ただし悪いことばかりではなく、湿っぽくなり過ぎず軽くて見やすい作風となり、「明日は学校か～」という憂鬱な日曜の夜に見るにはちょうど良い塩梅となった。</p>



<p>この度見返しても、無駄のないタイトな作風にはそれなりに惹かれるものがあり、80年代に量産された青春映画の一作と捉えれば、これはこれで悪くない仕上がりとなっている。</p>



<p>カッコいい車に、可愛いヒロイン、必要なものはちゃんとそろってるじゃないか。</p>



<p>なお、『プラトーン』よりも一足早く公開された本作を見たオリバー・ストーンは、本作の出来の悪さが、同じくチャーリー・シーン主演の『プラトーン』の評価にも影響するんじゃないかとめちゃくちゃ焦ったらしい。</p>
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		<item>
		<title>【凡作】ダーティハリー5_ダーティじゃないハリー（ネタバレあり・感想・解説）</title>
		<link>https://b-movie.tokyo/the-dead-pool/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[b-movie]]></dc:creator>
		<pubDate>Thu, 27 Nov 2025 12:22:01 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[クライムアクション]]></category>
		<category><![CDATA[凡作]]></category>
		<category><![CDATA[80年代]]></category>
		<category><![CDATA[イーストウッド]]></category>
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					<description><![CDATA[（1988年 アメリカ）ついにハリーが人気者になっちゃったシリーズ最終作。明るめの作風、派手なドンパチ、カンフー使いの相棒、多重人格、メディア批判と80年代風のアップデートを図ろうとして、豪快に失敗している。救いはコンパ [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<p>（1988年 アメリカ）<br>ついにハリーが人気者になっちゃったシリーズ最終作。明るめの作風、派手なドンパチ、カンフー使いの相棒、多重人格、メディア批判と80年代風のアップデートを図ろうとして、豪快に失敗している。救いはコンパクトな上映時間で、サクっと見られるので酷い駄作にはなっていない。</p>



<figure class="wp-block-image aligncenter size-large"><img decoding="async" width="718" height="1024" src="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2025/08/The-Dead-Pool_P-718x1024.jpg" alt="" class="wp-image-11556" srcset="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2025/08/The-Dead-Pool_P-718x1024.jpg 718w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2025/08/The-Dead-Pool_P-210x300.jpg 210w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2025/08/The-Dead-Pool_P-70x100.jpg 70w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2025/08/The-Dead-Pool_P-768x1096.jpg 768w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2025/08/The-Dead-Pool_P.jpg 841w" sizes="(max-width: 718px) 100vw, 718px" /></figure>




  <div id="toc" class="toc tnt-number toc-center tnt-number border-element"><input type="checkbox" class="toc-checkbox" id="toc-checkbox-4" checked><label class="toc-title" for="toc-checkbox-4">目次</label>
    <div class="toc-content">
    <ol class="toc-list open"><li><a href="#toc1" tabindex="0">突貫工事で製作された第5弾</a></li><li><a href="#toc2" tabindex="0">80年代アップデートの失敗</a></li></ol>
    </div>
  </div>

<h2 class="wp-block-heading"><span id="toc1">突貫工事で製作された第5弾</span></h2>



<p>そもそもシリーズは『3』で完結していたが、もうひと稼ぎしたいワーナーと、別の企画を通したいイーストウッドの間での合意形成がなされた時に、追加の続編が製作される。</p>



<p>長年にわたり、イーストウッドはジャズサックス奏者チャーリー・パーカーの伝記映画『バード』（1988年）の企画を温めてきた。念願の企画の製作費をワーナーに出させる代わりに、本作への出演を承諾したのだった。</p>



<p>問題だったのはスケジュールで、1988年2月に撮影開始、同年の7月には全米公開というとんでもないことになっていた。ワーナーはたまにこういう突貫映画を作る（<a href="https://b-movie.tokyo/the-fusitive/" data-type="post" data-id="8422">『逃亡者』(1993年)</a>、<a href="https://b-movie.tokyo/lethal-weapon-4/" data-type="post" data-id="5660">『リーサル・ウェポン4』（1998年）</a>など）。</p>



<p>これまでは大物脚本家が関与してきたシリーズだが（第２作ジョン・ミリアス＆マイケル・チミノ、第３作スターリング・シリファント）、本作では脚本に拘る余裕もなかったようで、『ファイヤーフォックス』（1982年）で科学技術コンサルタントを務めたダーク・ピアソンとサンディ・ジョー、そしてスティーヴ・シャロンによる脚本&#8221;The Dead Pool&#8221;が使用された。</p>



<p>そしてこのスケジュールに対応するには早撮りの監督が必要だったので、イーストウッドは長年の付き合いであるバディ・ヴァン・ホーンに監督を任せた（自身は『バード』で忙しかった）。</p>



<p>バディ・ヴァン・ホーンは長年イーストウッドのスタントダブルを務めてきた人物で、その後スタントコーディネーター、第二班監督と着実にステップアップし、イーストウッド主演の『ダーティファイター 燃えよ鉄拳』（1980年）で監督デビューした人物。</p>



<p>こうして完成した作品なので案の定、評価は低く、興行成績は3800万ドルでシリーズ最低記録となった。</p>



<h2 class="wp-block-heading"><span id="toc2">80年代アップデートの失敗</span></h2>



<p>むか～し水曜ロードショー（TBSの方）で見たような気がするけど、どんな話だったかすら覚えていない。</p>



<p>この度の午後ローにおけるシリーズ一挙放送で久しぶりに見たけど、覚えていなくて当然と言えるほどつまらんかった。</p>



<p>ただしあらためて見ての感動もあって、殺人鬼疑惑をかけられる映画監督役が我らがリーアム兄さんだったり、登場後数分で殺されるロックシンガーがジム・キャリーだったりと、キャスティングにはなかなか先見の明があった。</p>



<p>若い頃のリーアム兄さんはやばいくらいかっこよかったし。</p>



<p>けど、それを除くと凡作。短い上映時間で飽きる前に終わるから駄作というほど酷くはないけど、いろいろとうまくいっていない。</p>



<p>最大の問題は主人公ハリー・キャラハンがゴリゴリの70年代アンチヒーローだということ。彼は80年代の空気にはまったく馴染んでいない。</p>



<p>そこで彼の&#8221;ダーティ&#8221;設定は完全に取り払われた。今やハリーはマスコミに密着取材を申し込まれるほどのスター刑事で、サンフランシスコ市警としても警察のイメージアップにハリーを使いたがっている。</p>



<p>もはやダーティハリーである必要がないほどの大改変。だったらエディ・マーフィーやブルース・ウィリス主演の別物として作ればよかったんじゃないか。</p>



<p>内容はと言うと、ロックシンガー（ジム・キャリーが怪演）の死をきっかけに、次に死ぬのは誰かを当てるデッドプールという賭博の存在が判明。リストに書かれた人物が次々と謎の死を遂げていく中で、ハリーは連続殺人犯の線を疑うというもの。</p>



<p>なお本作のタイトル&#8221;The Dead Pool&#8221;は、マーベルのキャラクター <a href="https://movie-review.net/deadpool">デッドプール</a>の名前の由来になったらしい。</p>



<p>シリアルキラーというテーマは『1』を踏襲したものだが、そこに多重人格的な要素を加えることで80年代風のアップデートが図られている。<a href="https://b-movie.tokyo/the-silence-of-the-lambs/" data-type="post" data-id="6582">『羊たちの沈黙』（1990年）</a>に3年先駆けた先見性は評価に値するが、実のところ、犯人捜しにはさほどスポットが当てられていない。</p>



<p>時を同じくして、ハリーはマフィアの大親分を逮捕したことで組織からの報復を受けている。見せ場の配分はこのサブプロット側に大きく偏っているので、相対的にデッドプールというメインプロットが埋もれてしまっているのだ。</p>



<p>その他、ハリーの新相棒がカンフー使いだったりと80年代風のアップデートがそこかしこに見られるのだが、調和がとれていない闇鍋状態であり、それぞれの要素は作品の面白みに貢献していかない。</p>



<p>また本作のハリーはモテる。</p>



<p>カメラを壊したことの苦情を言いに来た女性リポーターより、市への損害賠償請求の取り下げの条件として一対一の食事を申し込まれるハリー。</p>



<p>これを機に二人は親密になるのだが、相手役のパトリシア・クラークソンは撮影当時29歳で、58歳のイーストウッドとは親子ほども年が離れている。このカップルを見ているのもしんどかったかな。</p>



<p>見せ場のレベルも同時期に製作された<a href="https://b-movie.tokyo/lethal-weapon/" data-type="post" data-id="4475">『リーサル・ウェポン』（1987年）</a>や<a href="https://b-movie.tokyo/die-hard/" data-type="post" data-id="7052">『ダイ・ハード』（1988年）</a>と比較するとイマイチだったし、総じて物足りない出来だった。</p>



<p>なお本作は<a href="https://b-movie.tokyo/die-hard/" data-type="post" data-id="7052">『ダイ・ハード』（1988年）</a>と同じ週に全米公開されたらしい。新旧アクションヒーローの対比によって、当時の観客はダーティハリーのオワコン化を認識したのではないだろうか。</p>



<p><strong>≪ダーティハリー シリーズ≫</strong><br><a href="https://b-movie.tokyo/dirty-harry/">【良作】ダーティハリー_素晴らしきアンチヒーロー</a><br><a href="https://b-movie.tokyo/magnum-force/" data-type="post" data-id="11520">【凡作】ダーティハリー2_白バイ軍団vsハリー</a><br><a href="https://b-movie.tokyo/the-enforcer/" data-type="post" data-id="11526">【凡作】ダーティハリー3_極左過激派vsハリー</a><br><a href="https://b-movie.tokyo/sudden-impact/" data-type="post" data-id="11546">【凡作】ダーティハリー4_ハリーは脇役</a><br><a href="https://b-movie.tokyo/the-dead-pool/" data-type="post" data-id="11555">【凡作】ダーティハリー5_ダーティじゃないハリー</a></p>
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			</item>
		<item>
		<title>【良作】野獣捜査線_野獣とロボvs顔圧マフィア（ネタバレあり・感想・解説）</title>
		<link>https://b-movie.tokyo/code-of-silence/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[b-movie]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 19 Nov 2025 23:27:49 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[クライムアクション]]></category>
		<category><![CDATA[良作]]></category>
		<category><![CDATA[80年代]]></category>
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					<description><![CDATA[（1985年 アメリカ）チャック・ノリスの映画なのに、サスペンスアクションとして真っ当に面白い。大人向けの脚本を実に慣れた手際でまとめていくアンドリュー・デイヴィス監督の手腕と、中肉中背のアクションヒーロー チャック・ノ [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<p>（1985年 アメリカ）<br>チャック・ノリスの映画なのに、サスペンスアクションとして真っ当に面白い。大人向けの脚本を実に慣れた手際でまとめていくアンドリュー・デイヴィス監督の手腕と、中肉中背のアクションヒーロー チャック・ノリスが奇跡の化学反応を起こしている。</p>



<figure class="wp-block-image aligncenter size-large"><img decoding="async" width="725" height="1024" src="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2025/11/Code-of-Silence_P-725x1024.jpg" alt="" class="wp-image-11738" srcset="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2025/11/Code-of-Silence_P-725x1024.jpg 725w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2025/11/Code-of-Silence_P-213x300.jpg 213w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2025/11/Code-of-Silence_P-71x100.jpg 71w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2025/11/Code-of-Silence_P-768x1084.jpg 768w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2025/11/Code-of-Silence_P.jpg 850w" sizes="(max-width: 725px) 100vw, 725px" /></figure>



<h2 class="wp-block-heading">感想</h2>



<p>昔ゴールデン洋画劇場で見たような気がするけど、さほど印象には残っていない。</p>



<p>何せ当時は、<a href="https://b-movie.tokyo/commando/" data-type="post" data-id="128">『コマンドー』（1985年）</a>やら<a href="https://b-movie.tokyo/rambo-2/" data-type="post" data-id="169">『ランボー2』（1985年）</a>やら<a href="https://b-movie.tokyo/rocky-4/" data-type="post" data-id="1267">『ロッキー4』（1985年）</a>やらがテレビ洋画劇場でヘビロテされていた時代で、中肉中背のアクションスター チャック・ノリスの渋い魅力など、小坊に伝わるわけがなかったのだ。</p>



<p>こうして並べてみて驚くのが、すべて1985年の映画だということだ。B級アクション映画史上、もっとも重要な年と言えるのではなかろうか。</p>



<p>そんなB級アクション全盛の1980年代においても、イマイチ弾けきらなかったのがチャック・ノリス。</p>



<p>中肉中背にヒゲ面という見た目の野暮ったさに加え、メナハム・ゴーラン率いるキャノン・フィルムズの看板スターだったことも、そのキャリアのリミッターになっていたように思う。</p>



<p>メナハム・ゴーランと言えば「早い！安い！」が売りのB級プロデューサーで、ベトナム戦争ものが流行っていれば<a href="https://b-movie.tokyo/missing-in-action-2/" data-type="post" data-id="10836">『地獄のヒーロー』（1984年）</a>を、ダンス映画が流行っていれば『ブレイクダンス』（1984年）をちゃちゃっと作って公開するというフットワークの軽さが特徴だった。</p>



<p>「安く効率よく儲ける」が信条だったので作品評はまったく振るわなかったのだが、そんなゴーランと組んでお手軽なアクション映画をドカドカと量産していたチャック・ノリスもまた、作品には恵まれなかったと言える。</p>



<p>しかし本作だけは違う。</p>



<p>なにせ製作がオライオン・ピクチャーズなのだ。</p>



<p>オライオンはキャノン・フィルムズと同じく1970年代に設立され、1980年代に全盛期を迎えた準メジャースタジオだが、ユナイテッド・アーティスツの元役員３人が共同経営にあたっていたという血筋の良さもあり、高品質な作品を多く生み出していた。</p>



<p><a href="https://b-movie.tokyo/the-terminator/" data-type="post" data-id="4812">『ターミネーター』（1984年）</a>、『バタリアン』（1985年）、<a href="https://b-movie.tokyo/robocop1987/" data-type="post" data-id="5">『ロボコップ』（1987年）</a>といったテレビ洋画劇場における神作品から、『アマデウス』（1984年）、『プラトーン』（1986年）、『ダンス・ウィズ・ウルブズ』（1990年）、<a href="https://b-movie.tokyo/the-silence-of-the-lambs/" data-type="post" data-id="6582">『羊たちの沈黙』」（1991年）</a>といったアカデミー賞受賞作品まで、抜群の審美眼を誇っていたのである。</p>



<p>もともと本作の脚本は<a href="https://b-movie.tokyo/sudden-impact/" data-type="post" data-id="11546">『ダーティハリー4』</a>として書かれたものだったが、クリント・イーストウッドに却下された後、独立した作品としてお色直しをされた。</p>



<p>オライオンは80万ドルもの大枚を払ってワーナーからこの脚本を買い取ったのだが、そんな期待とは裏腹にクリス・クリストファーソンからは出演を断られ、『テキサスSWAT』（1983年）をヒットさせたチャック・ノリスに回ってきたという経緯がある。</p>



<p>最初の主演候補ではなかったという点が泣かせる。</p>



<p>シカゴを舞台に暴れまわる2大麻薬組織をチャック・ノリスが壊滅させる話と言ってしまえば簡単なB級映画のようにも感じられるが、実のところ、なかなか創意に富んだサスペンスアクションの佳作として仕上がっている。</p>



<p>冒頭、チャック・ノリス扮するエディ・キューザック刑事のチームが南米系マフィアを張っているのだが、突如そこにイタリア系マフィアが乱入してきて金とブツを強奪していく。</p>



<p>これに怒り狂った南米系マフィアはイタリア系との全面戦争を開始するのだが、対応を迫られる警察もそれどころではなかった。</p>



<p>序盤の大捕り物の最中、ベテラン刑事が偶然現場に居合わせた青年を誤射で死なせてしまうのだが、現場を偽装して正当防衛だったと主張。</p>



<p>「とりあえず調べてみなきゃねぇ」という内部調査チームと、「詳細よく知らないが疑われてる仲間を助けなきゃ」と息巻く同僚刑事達との間に挟まれる格好となったキューザック刑事だが、己の信じる正義を貫徹し偽証を拒んだことから、密告屋のレッテルを貼られ孤立してしまう。</p>



<p>仲間の支援を受けられなくなった状態で２大マフィアと対峙することとなるキューザック刑事の勇姿は男の中の男であるし、チャック・ノリスにはシュワやスタのように軽々と敵を捻りつぶしてしまいそうな迫力もないので、物語には終始緊張感が漂っている。</p>



<p>本作を演出したのはアンドリュー・デイヴィス監督。</p>



<p>後の<a href="https://b-movie.tokyo/under-siege/" data-type="post" data-id="7">『沈黙の戦艦』（1992年）</a>と<a href="https://b-movie.tokyo/the-fusitive/" data-type="post" data-id="8422">『逃亡者』（1993年）</a>でサスペンス・アクションの名手として躍り出るも、続く<a href="https://b-movie.tokyo/chain-reaction/" data-type="post" data-id="3063">『チェーン・リアクション』（1996年）</a>と『ダイヤルM』（1998年）の失敗によって信じられない勢いで失墜し、いまやどこで何をしているのかすら定かではない御仁であるが、本作では素晴らしい手際で複雑な構成要素をコンパクトにまとめていく。</p>



<p>デイヴィスのストーリーテリングの能力は本物で、うまく話をまとめていくなぁと感心しながら見入ってしまった。</p>



<p>孤立したチャック・ノリスは、キャタピラーがついて銃火器で武装したロボットを相棒に敵のアジトへと乗り込む。</p>



<p>映画をみていない人にとっては「どういうこと！？」というお話だが、本当にこういうクライマックスを迎えるのだ。</p>



<p>まぁ滅茶苦茶な話なのだが、見ている間はさほどの違和感を感じない。これがデイヴィス演出の凄いところだ。</p>



<p>そしてまた素晴らしいのが南米系マフィアのボスに扮するヘンリー・シルヴァである。</p>



<p>1950年代から活躍するベテランで、かつてはフランク・シナトラ一家の一員でもあったのだが、もともと特徴のあった顔立ちは加齢によって凄味を増した。</p>



<p>中肉中背で身体的には特徴がないのだが、その顔圧だけで強敵と認識されるという絶妙なバランス感覚が素晴らしい。</p>



<p>一見すると勝てなさそうなのだが、後に主人公がアッサリ勝利しても無理がないのだ。</p>



<p>まさにB級アクションにうってつけの逸材であり、実際、80年代には多くのアクション映画で悪役を演じた。</p>



<p>後にスティーヴン・セガールのデビュー作<a href="https://b-movie.tokyo/above-the-law/" data-type="post" data-id="3243">『刑事ニコ/法の死角』(1988年）</a>でも悪役に扮し、顔圧だけを武器にセガールを追い込むことになるのだから、その迫力がいかに凄いものかがお分かりいただけるだろう。</p>
]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>【凡作】トロン_シンプルに出来が悪い（ネタバレあり・感想・解説）</title>
		<link>https://b-movie.tokyo/tron/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[b-movie]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 08 Oct 2025 06:45:34 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[SF・ファンタジー]]></category>
		<category><![CDATA[凡作]]></category>
		<category><![CDATA[80年代]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://b-movie.tokyo/?p=11662</guid>

					<description><![CDATA[（1982年 アメリカ）第3弾『アレス』（2025年）公開記念。バーチャル世界を舞台に、擬人化されたプログラム達が戦うという『マトリックス』（1999年）を17年先取った先進性は評価しつつも、説明が下手くそすぎて話が全然 [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<p>（1982年 アメリカ）<br><a href="https://b-movie.tokyo/tron-ares/" data-type="post" data-id="11683">第3弾『アレス』（2025年）</a>公開記念。バーチャル世界を舞台に、擬人化されたプログラム達が戦うという<a href="https://b-movie.tokyo/the-matrix/" data-type="post" data-id="8331">『マトリックス』（1999年）</a>を17年先取った先進性は評価しつつも、説明が下手くそすぎて話が全然頭に入ってこないので、娯楽作としては赤点だと思う。</p>



<figure class="wp-block-image aligncenter size-large"><img decoding="async" width="717" height="1024" src="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2025/10/Tron_P-717x1024.jpg" alt="" class="wp-image-11663" srcset="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2025/10/Tron_P-717x1024.jpg 717w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2025/10/Tron_P-210x300.jpg 210w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2025/10/Tron_P-70x100.jpg 70w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2025/10/Tron_P-768x1097.jpg 768w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2025/10/Tron_P.jpg 840w" sizes="(max-width: 717px) 100vw, 717px" /></figure>




  <div id="toc" class="toc tnt-number toc-center tnt-number border-element"><input type="checkbox" class="toc-checkbox" id="toc-checkbox-8" checked><label class="toc-title" for="toc-checkbox-8">目次</label>
    <div class="toc-content">
    <ol class="toc-list open"><li><a href="#toc1" tabindex="0">確かに革新作ではあるけども・・・</a></li><li><a href="#toc2" tabindex="0">ジェフ・ブリッジスはトロンじゃないよ</a></li></ol>
    </div>
  </div>

<h2 class="wp-block-heading"><span id="toc1">確かに革新作ではあるけども・・・</span></h2>



<p>昔見たけど、さほどの思い入れもなく、内容はほとんど覚えていない。</p>



<p>今週金曜に公開予定の第３弾<a href="https://b-movie.tokyo/tron-ares/" data-type="post" data-id="11683">『トロン：アレス』（2025年）</a>の映画館を予約してしまったので、大慌てで過去作品の復習に取り掛かった。</p>



<p>世界で初めて本格的なCG（コンピューター・グラフィックス）を導入した映画として名高い本作だが、興行面では大きなヒットにならず（かといって赤字でもない）、「CGはルール違反」という理由でアカデミー視覚効果賞の候補からも外されるという、デビュー当時には何とも不遇な扱いを受けていた。</p>



<p>CGがルール違反なら<a href="https://b-movie.tokyo/the-abyss-special-edition/" data-type="post" data-id="3193">『アビス』（1989年）</a>以降の受賞作のほとんどは失格じゃないのかと思うのだが、それほどまでに1982年当時の世界はCGというものに馴染みがなく、これをどう扱っていいものか映画芸術科学アカデミーのメンバーすら分かっていなかったということだ。</p>



<p>その後「案外凄い事やってたんじゃないか」ということで再評価を受け、28年後には第２弾『トロン：レガシー』（2010年）が、43年後には第３弾『トロン：アレス』（2025年）が製作されるという、何とも息の長いシリーズとなった。</p>



<p>数年おきに続編が作られ続ける『ゴジラ』や『007』のようなシリーズものならともかく、ハレー彗星並みのブランクを置いて続編が作られ続けるシリーズものは前代未聞であり、クリエイターたちにとっては特別なもののある作品だということが伺える。</p>



<p>確かに、バーチャル世界を舞台に、擬人化されたプログラム達の戦いが描かれる本作のストーリーの先見性には驚かされる。</p>



<p>悪役であるMCP（マスター・コントロール・プログラム）はバーチャル世界の覇権で満足せず、作り手の意に反して現実世界への侵出までを目論んでいる。これなんかは<a href="https://b-movie.tokyo/the-matrix-reloaded/" data-type="post" data-id="8318">『マトリックス・リローデッド』（2003年）</a>以降のエージェント・スミスの原型であり、本作は時代を20年ほど先取っていたのだ。</p>



<p>確かにこの先見性は凄い。</p>



<p>が、それ以前の大きな問題があった。</p>



<p>それは説明が下手くそで話が全然頭に入って来ないということだ。</p>



<p>「あまりの先見性ゆえに公開時には理解されなかった」と評価されることが多いが、いやいや、今見てもサッパリだぞ。</p>



<p>しかもそれはストーリーが高尚かつ難解というわけでもなく、さほど難しくもない話であるにも関わらず、ちゃんと説明できていないので何が起こってるんだかよく分からないというもので、映画としてはシンプルに出来が悪い。</p>



<h2 class="wp-block-heading"><span id="toc2">ジェフ・ブリッジスはトロンじゃないよ</span></h2>



<p>主人公はケヴィン・フリン（ジェフ・ブリッジス）はソフトウェア大手のエンコム社のエンジニアで、革新的なゲームソフト「スペース・パラノイド」の開発者である。</p>



<p>が、少年のような心を持つフリンはノーガードで、元同僚のデリンジャー（デヴィッド・ワーナー）に「スペース・パラノイド」を盗まれてしまう。</p>



<p>発表された「スペース・パラノイド」は大ヒットし、表向きの開発者であるデリンジャーは大出世。一方フリンは会社を追い出されてしまう。</p>



<p>現在は場末のゲームセンターの店長をやってるフリンだが、いまだエンコム社に勤める元同僚アラン（ブルース・ボックスライトナー）とローラ（シンディ・モーガン）の力を借りて、デリンジャーによる盗作の証拠を掴もうとする。</p>



<p>これが序盤部分なのだが、ゲーセンの店長をやってるフリンがあまりに楽しそうで、脱サラして趣味の店をオープンさせた人にしか見えない。</p>



<p>この時点から「脚本上起こっていること」と「画面に映っていること」に食い違いが発生し始め、物語の把握が困難になってくる。</p>



<p>会社のネットワークに直接アクセスしようとしたフリンだが、物質転送機によってヴァーチャル世界に取り込まれてしまう。</p>



<p>生身の人間が電子化されてヴァーチャル世界に入っていくのだが、<a href="https://b-movie.tokyo/the-matrix/" data-type="post" data-id="8331">『マトリックス』（1999年）</a>のように意識だけが飛ばされるのではなく、肉体が消滅してヴァーチャル世界で再生されるという、どういう原理なのだかサッパリ分からん現象が起こるのだ。</p>



<p>難しすぎる・・・</p>



<p>ヴァーチャル世界はMCP（マスター・コントロール・プログラム）というプログラムに支配されたディストピアで、古今東西のさまざまなプログラムが捕獲されている。</p>



<p>彼らはMCPの指示に従うか、使えないと判断されれば決闘を演じさせられるかの二択の世界で生きている。この辺りは0か1かの二進数の世界をストーリーに反映したものなのだろう。</p>



<p>で、ここの世界のプログラムは擬人化されており、彼らは開発者の顔をしている。</p>



<p>MCPはデリンジャーの顔をしているのだが、このような強力なプログラムを作れるということは、デリンジャーもまた優秀なエンジニアだったはずで、「スペース・パラノイド」を盗まなくても順当に出世したんじゃないかとも思う</p>



<p>そしてフリンはトロンというプログラムと出会う</p>



<p>これがタイトルの由来なんだが、こいつは元同僚アランの顔をしている。</p>



<p>トロンは主人公ではないという『AKIRA』方式をとっているのだが、これもまた作品を混乱させる大きな原因となっている。</p>



<p>しかもこの世界ではプログラムも人間も全身タイツにヘルメット姿なので、シンプルに見分けづらい。今喋ってんのはトロンなんだかフリンなんだか分からないことが多々あった。</p>



<p>トロンは不正調査とMCP破壊のために開発された監視プログラムであり、MCPとの戦いの急先鋒である。</p>



<p>どう考えても主人公ポジションにいるのはこいつだろうと思うのだが、ストーリーはあくまでフリンを中心に進んでいくので、直感的に分かりづらい。</p>



<p>一方フリンの目的はというと、シンプルにこの世界を脱出して現実世界に戻るということなんだが、どうすればそれができるのかがはっきり説明されないので、彼の旅にイマイチ気持ちが乗らなかった。</p>



<p>目的の違いもあり一度はお別れするフリンとトロンだが、なんやかんやあって最終的には合流してMCPを倒し（ほぼトロンの手柄）、MCPが倒れたことでフリンも現実世界に戻ることとなる。</p>



<p>だったらハナからトロンとフリンが協力してMCPを倒す話にすればいいものを、なぜいったん二人を別れさせたんだろう。</p>



<p>とにかくこの映画、脚本が悪すぎる。</p>



<p>監督のスティーヴン・リズバーガーが脚本も執筆したようだが、プロの脚本家を付けて直した方が良かったんじゃないか？</p>



<figure class="wp-block-embed is-type-wp-embed is-provider-b wp-block-embed-b"><div class="wp-block-embed__wrapper">

<a href="https://b-movie.tokyo/tron-ares/" title="【良作】トロン：アレス_トロンは出てこないよ（ネタバレあり・感想・解説）" class="blogcard-wrap internal-blogcard-wrap a-wrap cf" target="_blank"><div class="blogcard internal-blogcard ib-left cf"><div class="blogcard-label internal-blogcard-label"><span class="fa"></span></div><figure class="blogcard-thumbnail internal-blogcard-thumbnail"><img decoding="async" width="160" height="99" src="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2025/10/TRON-ARES_1-160x99.jpg" class="blogcard-thumb-image internal-blogcard-thumb-image wp-post-image" alt="" srcset="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2025/10/TRON-ARES_1-160x99.jpg 160w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2025/10/TRON-ARES_1-120x74.jpg 120w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2025/10/TRON-ARES_1-320x198.jpg 320w" sizes="(max-width: 160px) 100vw, 160px" /></figure><div class="blogcard-content internal-blogcard-content"><div class="blogcard-title internal-blogcard-title">【良作】トロン：アレス_トロンは出てこないよ（ネタバレあり・感想・解説）</div><div class="blogcard-snippet internal-blogcard-snippet">（2025年 アメリカ）シリーズで一番面白かった。現実世界で繰り広げられるライトサイクル・バトルの迫力と美しさには一見の価値があり、クライマックスに向けてきっちり盛り上がっていく展開はアクション映画の理想とも言える。難産だったシリーズ第3弾...</div></div><div class="blogcard-footer internal-blogcard-footer cf"><div class="blogcard-site internal-blogcard-site"><div class="blogcard-favicon internal-blogcard-favicon"><img decoding="async" src="https://www.google.com/s2/favicons?domain=https://b-movie.tokyo" alt="" class="blogcard-favicon-image internal-blogcard-favicon-image" width="16" height="16" /></div><div class="blogcard-domain internal-blogcard-domain">b-movie.tokyo</div></div><div class="blogcard-date internal-blogcard-date"><div class="blogcard-post-date internal-blogcard-post-date">2025.10.11</div></div></div></div></a>
</div></figure>



<figure class="wp-block-embed is-type-wp-embed is-provider-b wp-block-embed-b"><div class="wp-block-embed__wrapper">

<a href="https://b-movie.tokyo/tron-legacy/" title="【凡作】トロン：レガシー_スーパーゼウスみたいなジェフ・ブリッジス（ネタバレあり・感想・解説）" class="blogcard-wrap internal-blogcard-wrap a-wrap cf" target="_blank"><div class="blogcard internal-blogcard ib-left cf"><div class="blogcard-label internal-blogcard-label"><span class="fa"></span></div><figure class="blogcard-thumbnail internal-blogcard-thumbnail"><img decoding="async" width="160" height="99" src="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2025/10/Tron-Legacy_1-160x99.jpg" class="blogcard-thumb-image internal-blogcard-thumb-image wp-post-image" alt="" srcset="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2025/10/Tron-Legacy_1-160x99.jpg 160w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2025/10/Tron-Legacy_1-120x74.jpg 120w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2025/10/Tron-Legacy_1-320x198.jpg 320w" sizes="(max-width: 160px) 100vw, 160px" /></figure><div class="blogcard-content internal-blogcard-content"><div class="blogcard-title internal-blogcard-title">【凡作】トロン：レガシー_スーパーゼウスみたいなジェフ・ブリッジス（ネタバレあり・感想・解説）</div><div class="blogcard-snippet internal-blogcard-snippet">（2010年 アメリカ）美しくパワーアップしたビジュアルに感動しつつも、話のつまらなさは相変わらずだった。ビジュアルへの没入を考慮し、あえてストーリーを単純化しているのだろうが、世界観に興味を持てなくなるレベルの説明不足は勘弁して欲しい。2...</div></div><div class="blogcard-footer internal-blogcard-footer cf"><div class="blogcard-site internal-blogcard-site"><div class="blogcard-favicon internal-blogcard-favicon"><img decoding="async" src="https://www.google.com/s2/favicons?domain=https://b-movie.tokyo" alt="" class="blogcard-favicon-image internal-blogcard-favicon-image" width="16" height="16" /></div><div class="blogcard-domain internal-blogcard-domain">b-movie.tokyo</div></div><div class="blogcard-date internal-blogcard-date"><div class="blogcard-post-date internal-blogcard-post-date">2025.10.10</div></div></div></div></a>
</div></figure>
]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>【凡作】ダーティハリー4_ハリーは脇役（ネタバレあり・感想・解説）</title>
		<link>https://b-movie.tokyo/sudden-impact/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[b-movie]]></dc:creator>
		<pubDate>Sat, 04 Oct 2025 00:23:32 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[クライムアクション]]></category>
		<category><![CDATA[凡作]]></category>
		<category><![CDATA[80年代]]></category>
		<category><![CDATA[イーストウッド]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://b-movie.tokyo/?p=11546</guid>

					<description><![CDATA[（1984年 アメリカ）よせばいいのにまたまた作ったシリーズ第４弾。掘り下げようのなくなったハリーに代わり、レイプ被害者のジェニファーが実質的な主人公という異色作で、火曜サスペンス劇場のようなこじんまりとした内容に落ち着 [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<p>（1984年 アメリカ）<br>よせばいいのにまたまた作ったシリーズ第４弾。掘り下げようのなくなったハリーに代わり、レイプ被害者のジェニファーが実質的な主人公という異色作で、火曜サスペンス劇場のようなこじんまりとした内容に落ち着いている。面白くはない。</p>



<figure class="wp-block-image aligncenter size-large"><img decoding="async" width="724" height="1024" src="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2025/08/Sudden-Impact_P-724x1024.jpg" alt="" class="wp-image-11548" srcset="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2025/08/Sudden-Impact_P-724x1024.jpg 724w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2025/08/Sudden-Impact_P-212x300.jpg 212w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2025/08/Sudden-Impact_P-71x100.jpg 71w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2025/08/Sudden-Impact_P-768x1087.jpg 768w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2025/08/Sudden-Impact_P.jpg 848w" sizes="(max-width: 724px) 100vw, 724px" /></figure>




  <div id="toc" class="toc tnt-number toc-center tnt-number border-element"><input type="checkbox" class="toc-checkbox" id="toc-checkbox-10" checked><label class="toc-title" for="toc-checkbox-10">目次</label>
    <div class="toc-content">
    <ol class="toc-list open"><li><a href="#toc1" tabindex="0">8年ぶりの続編</a></li><li><a href="#toc2" tabindex="0">興行的には大成功</a></li><li><a href="#toc3" tabindex="0">今回のハリーは脇役</a></li></ol>
    </div>
  </div>

<h2 class="wp-block-heading"><span id="toc1">8年ぶりの続編</span></h2>



<p>シリーズは『ダーティハリー3』（1976年）で終了していたのだが、マーケティングの結果、シリーズの更なるポテンシャルが見込まれたことから、8年ぶりの復活となった。</p>



<p>ただし脚本は、まったくの別企画のものを引っ張ってきたようだ。</p>



<p>それはカルト的な人気を誇るホラー『ボギークリークの伝説　野人vsヒルビリー』（1972年）のチャールズ・B・ピアースとアール・E・スミスが書いたレイプ・リベンジもので、主演予定のソンドラ・ロックの加齢により予算が付かず店晒し状態だったものを、『シティヒート』（1984年）のジョセフ・C・スティンソンの手によりダーティハリーの続編に書き替えられた。</p>



<p>そして本作はイーストウッド自身が監督した唯一の『ダーティハリー』映画でもある。</p>



<p>元は３作目もイーストウッドが監督する予定だったが、『アウトロー』（1976年）のポストプロダクション作業のため時間が十分にとれなくなり、助監督のジェームズ・ファーゴを監督に昇格させたという経緯があった。</p>



<p>なお本作はイーストウッドとソンドラ・ロックの最後の共演作にして、ソンドラ・ロックにとって最後の劇場公開作品となった。</p>



<h2 class="wp-block-heading"><span id="toc2">興行的には大成功</span></h2>



<p>上述の通り、売れそうだから作った、しかも脚本はボツになった別の映画のものを流用という、ヤバそうな要素満載の本作だが、作品は北米だけで6,764万ドル、全世界1億5000万ドル以上の興行成績を上げ（製作費は2200万ドル）、シリーズ最高記録を更新した。</p>



<p>また映画史上において最も高い売り上げを記録したシリーズ４作目となった（前記録保持者は『007/サンダーボール作戦』）。この記録は翌年の<a href="https://b-movie.tokyo/rocky-4/" data-type="post" data-id="1267">『ロッキー4』（1985年）</a>にアッサリ抜かれることとなるが。</p>



<p>なおイーストウッドは売上に対する歩合を受け取る契約としており、本作で3000万ドル以上を手にしたとも言われている。</p>



<h2 class="wp-block-heading"><span id="toc3">今回のハリーは脇役</span></h2>



<p>実は私が初めて見た『ダーティハリー』は本作。小学生の時に水曜ロードショー（日テレではなくTBSの方）で放送されたものを見たと思う。</p>



<p>子供がレイプリベンジものを見ていても何も言わないうちの実家の教育方針には、実に素晴らしいものがあった。</p>



<p>が、年端もいかぬ子供にレイプというものは理解できず、またハリー・キャラハンの渋みあるキャラクター像も伝わらず、猛烈な勢いで忘却の彼方へと消え去っていったのだった。</p>



<p>その後、一度や二度は見たと思うけど、いつ見ても印象には残っていないので、やはりその程度の出来の映画ということなのだろう。</p>



<p>今回、午後のロードショーがシリーズ一挙放送してくださったので久しぶりの鑑賞となったが、やっぱり面白くなかった（私はダーティハリーシリーズのBlu-rayボックスを持っているのだが、やはりこのシリーズは地上波で見るに限りますな）。</p>



<p>上述の通り、レイプリベンジものの脚本をダーティハリーの続編として仕立て直したものなので、シリーズ中でもかなりの異色作となっている。</p>



<p>まず舞台がサンフランシスコではない。ハリーは殺人事件の捜査のため、架空の街サンパウロに出張したという設定である。</p>



<p>またハリーに相棒がいないし、ハリーの愛用銃は６連発の44マグナムからオートマグになった。</p>



<p>そして何より、本作の実質的な主人公はレイプ被害者ジェニファー（ソンドラ・ロック）であって、ハリーの立ち位置は脇役に近い。</p>



<p>10年前、妹と共に集団レイプに遇ったジェニファーが犯人たちへの復讐を始めるというのが作品の骨子。</p>



<p>ジェニファーが案件を10年も寝かせておいた理由ははっきりと説明されないが、加害者に再接近するため自分の顔を忘れるまで待ったと考えれば、ある程度腑には落ちる。</p>



<p>レイプ犯たちを一人、また一人と処刑していくジェニファーと、積み上げられていく死体を前にこれは連続殺人事件であると断定し、まだ見ぬ犯人を追いかけるハリー。</p>



<p>そして実は追う者と追われる者の関係だということも知らず、表の顔では懇意になっていくジェニファーとハリー。</p>



<p>こうして二人の物語は交錯していくのだが、作り手が意図したほどドラマチックにはなっていない。</p>



<p>ラブストーリーを真正面から描いたことのないイーストウッド監督の限界なのだろうか。</p>



<p>また過去に白バイ警官隊や極左暴力組織を相手にしてきたハリーにとって、田舎のレイプ犯程度では相手として不足がありすぎるため、アクション映画としての盛り上げりにも欠けた。</p>



<p>とはいえ悪いことばかりではなく、ハリーがリンチからの復活を遂げる終盤の展開はアツかったし、ジェニファーのピンチに際しオートマグを握りしめたハリーが逆光から登場する場面には拍手喝采しそうになった。</p>



<p>この通り、西部劇のフォーマットを踏襲した部分だけが猛烈に面白く、やはりイーストウッドは西部劇の人だということを再認識させられた。</p>



<p>最後に、シリーズの常連アルバート・ポップウェルについても触れておきたい。</p>



<p>第一作ではハリーに撃たれる銀行強盗犯、第二作では惨い方法で売春婦を殺害するポン引き、第三作では誤認逮捕される黒人運動家と、毎回違う役柄で出てくる<a href="https://movie-review.net/battles-without-honor-and-humanity">『仁義なき戦い』</a>の松方弘樹みたいなポジションの俳優なんだけど、本作ではついにハリーの友人にまで出世。</p>



<p>あの銀行強盗がここまで来たのかと感慨深いものがあった。</p>



<p>なお出演作『フーズ・ザット・ガール』（1987年）とのスケジュールかぶりで第５作には出演できず、シリーズ皆勤賞は達成できなかった。</p>



<p><strong>≪ダーティハリー シリーズ≫</strong><br><a href="https://b-movie.tokyo/dirty-harry/">【良作】ダーティハリー_素晴らしきアンチヒーロー</a><br><a href="https://b-movie.tokyo/magnum-force/" data-type="post" data-id="11520">【凡作】ダーティハリー2_白バイ軍団vsハリー</a><br><a href="https://b-movie.tokyo/the-enforcer/" data-type="post" data-id="11526">【凡作】ダーティハリー3_極左過激派vsハリー</a><br><a href="https://b-movie.tokyo/sudden-impact/" data-type="post" data-id="11546">【凡作】ダーティハリー4_ハリーは脇役</a><br><a href="https://b-movie.tokyo/the-dead-pool/" data-type="post" data-id="11555">【凡作】ダーティハリー5_ダーティじゃないハリー</a></p>



<p></p>
]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>【凡作】ツインズ_シュワを勘違いさせた出オチ映画（ネタバレあり・感想・解説）</title>
		<link>https://b-movie.tokyo/twins/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[b-movie]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 31 Dec 2024 02:34:37 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[その他]]></category>
		<category><![CDATA[凡作]]></category>
		<category><![CDATA[80年代]]></category>
		<category><![CDATA[シュワ]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://b-movie.tokyo/?p=11441</guid>

					<description><![CDATA[（1988年 アメリカ）大量破壊兵器シュワがコメディに進出したという話題性で公開当時には大ヒットとなったが、改めて見ると「シュワがコメディをやっている」「弟はダニー・デヴィート」という意外性の他には何もない凡作だった。  [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<p>（1988年 アメリカ）<br>大量破壊兵器シュワがコメディに進出したという話題性で公開当時には大ヒットとなったが、改めて見ると「シュワがコメディをやっている」「弟はダニー・デヴィート」という意外性の他には何もない凡作だった。</p>



<figure class="wp-block-image aligncenter size-large"><img decoding="async" width="727" height="1024" src="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/12/Twins_P-727x1024.jpg" alt="" class="wp-image-11442" srcset="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/12/Twins_P-727x1024.jpg 727w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/12/Twins_P-213x300.jpg 213w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/12/Twins_P-71x100.jpg 71w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/12/Twins_P-768x1082.jpg 768w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/12/Twins_P.jpg 852w" sizes="(max-width: 727px) 100vw, 727px" /></figure>



<h2 class="wp-block-heading">感想</h2>



<p><a href="https://b-movie.tokyo/conan-the-barbarian/" data-type="post" data-id="220">『コナン・ザ・グレート』（1982年）</a>、<a href="https://b-movie.tokyo/the-terminator/" data-type="post" data-id="4812">『ターミネーター』（1984年）</a>、<a href="https://b-movie.tokyo/commando/" data-type="post" data-id="128">『コマンドー』（1985年）</a>と、仏頂面で大量に人を殺しまくってきたシュワルツェネッガーがコメディに挑戦した作品。</p>



<p>従前のイメージとの落差もあってか映画は大ヒットし、固定の出演料の代わりに興行収入とビデオレンタルからの歩合を受け取る契約にしていたシュワにとっては、キャリアでもっとも稼いだ映画となった。</p>



<p>そしてシュワはコメディもイケる俳優という評価を受け、男性向け映画がズラリと並んだキャリアから脱却し、幅広い大衆人気を勝ち取るに至った。</p>



<p>・・・と、ビジネス面での成果を列挙すると本作は大成功作ということになるのだが、その評価とは裏腹に、本編の内容が顧みられることは驚くほど少ない。</p>



<p>私が初めて見たのは日曜洋画劇場で、確か小学生の時だったと思うけど、大好きなシュワ映画であるにも関わらずさほど楽しめず、本編の内容も記憶に残っていない。</p>



<p>以降の人生で本作のことを特に気にかけることはなく、一度も見返してこなかったのだが、いつもの午後ロー様が放送してくださったので、ありがたく鑑賞させていただいた。</p>



<p>ちなみに国内においてはBlu-ray化がなされていないので、本作をハイビジョン画質で見られる機会は貴重である。</p>



<p>午後ロー様にはお世話になりっぱなしで、いつか菓子折り持ってお礼に行かなきゃと何百回も書いているが、今回のオンエアでその決意を新たにした。</p>



<p>本作でシュワが扮するのは、生まれ育った絶海の孤島で科学者の助手をしている男ジュリアス。35歳の誕生日に、ジュリアスは双子の弟がいることを知らされ、アメリカで暮らしているという弟に会いに行くことにする。</p>



<p>で、その弟がダニー・デヴィート扮するヴィンセントで、チビ・デブ・ハゲの三拍子揃ったデヴィートと、高身長かつムキムキのシュワが双子という設定がひと笑いになっている。</p>



<p>ちなみに、今回の午後ローで放送されたのはソフト版吹替だったけど、どういうわけだかデヴィートが兄でシュワが弟という逆の設定になっていた。ま、双子なのでどっちが早かったかは大した問題ではないのだが。</p>



<p>本作の問題は、この設定こそがすべてであるということだ。お笑いで言う「出オチ」というやつである。</p>



<blockquote class="wp-block-quote is-style-plain is-layout-flow wp-block-quote-is-layout-flow">
<p>お笑いの用語で、登場した瞬間がすでに笑いを取る状態であること、出たそばからオチがついていること、などを意味する表現。しばしば、最初がクライマックスでありその後は痛々しい雰囲気に陥ることを表す。</p>
</blockquote>



<p>weblio国語辞典で調べると「出オチ」とはこのように説明されており、まさに本作の感想とピタリと重なる。</p>



<p>私が本作のあらすじを記憶していなかったのも、双子設定以外の構成要素が恐ろしく希薄だったゆえだろう。</p>



<p>まだお互いを認識する前のジュリアスとヴィンセントがハリウッド大通りですれ違い、似たようなクセを見せるあたりなどは面白かったのだけれど、本編開始後数十分で二人が出会ってしまうと、以降は見るべきものがなくなってしまう。</p>



<p>そこで二人が母親に会いに行くというメインプロットと、ヴィンセントが盗んだ車が産業スパイ絡みの厄介な代物だったというサブプロットがくっつけられるのだけれど、双子設定という本ネタと比べるとあまりにも弱すぎる。</p>



<p>肉体と頭脳で優れてはいるが世間知らずのシュワと、世間ズレしたデヴィートがバディとなって困難に挑むという構成自体は80年代に流行したバディアクションの一つのアレンジ例として見られなくもない。</p>



<p>が、お互いが強みを発揮して勝利を掴むという王道の流れではなく、トラブルを持ち込むのが専ら弟のデヴィートで、シュワ兄が力技で問題を解決するというワンパターンなので、バディ映画としての面白みもさほど追及はされていない。</p>



<p>かといって笑えるコメディとしても作られておらず、一体何に着目すればいいのか分からないまま2時間が過ぎ去ったという印象。</p>



<p>しかしこの程度の出来の映画でも大ヒットしたのだから、シュワがコメディをチョロいと感じたのも無理はないだろう。</p>
]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>【良作】殺人魚フライングキラー_キャメロンのすべてがここにある（ネタバレあり・感想・解説）</title>
		<link>https://b-movie.tokyo/piranha2_flying_killers/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[b-movie]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 26 Nov 2024 23:41:40 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[クリーチャー・メカ]]></category>
		<category><![CDATA[良作]]></category>
		<category><![CDATA[80年代]]></category>
		<category><![CDATA[ジェームズ・キャメロン]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://b-movie.tokyo/?p=11419</guid>

					<description><![CDATA[（1981年 アメリカ・イタリア・オランダ）ジェームズ・キャメロンの監督デビュー作はB級ホラーだった！という若い人にはにわかには信じがたい作品。いろいろアレな映画扱いされてはいるけれど、ちゃんと向き合えばコンパクトにまと [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<p>（1981年 アメリカ・イタリア・オランダ）<br>ジェームズ・キャメロンの監督デビュー作はB級ホラーだった！という若い人にはにわかには信じがたい作品。いろいろアレな映画扱いされてはいるけれど、ちゃんと向き合えばコンパクトにまとまった良作であることがご理解いただけるはず。さすが腐ってもキャメロンだ。</p>



<figure class="wp-block-image aligncenter size-large"><img decoding="async" width="723" height="1024" src="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/11/Piranha2_Flying_Killers_P-723x1024.jpg" alt="" class="wp-image-11421" srcset="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/11/Piranha2_Flying_Killers_P-723x1024.jpg 723w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/11/Piranha2_Flying_Killers_P-212x300.jpg 212w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/11/Piranha2_Flying_Killers_P-71x100.jpg 71w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/11/Piranha2_Flying_Killers_P-768x1088.jpg 768w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/11/Piranha2_Flying_Killers_P.jpg 847w" sizes="(max-width: 723px) 100vw, 723px" /></figure>




  <div id="toc" class="toc tnt-number toc-center tnt-number border-element"><input type="checkbox" class="toc-checkbox" id="toc-checkbox-14" checked><label class="toc-title" for="toc-checkbox-14">目次</label>
    <div class="toc-content">
    <ol class="toc-list open"><li><a href="#toc1" tabindex="0">ジェームズ・キャメロンの監督デビュー作</a></li><li><a href="#toc2" tabindex="0">キャメロンのすべてがここにある</a></li></ol>
    </div>
  </div>

<h2 class="wp-block-heading"><span id="toc1">ジェームズ・キャメロンの監督デビュー作</span></h2>



<p>B級映画の帝王ロジャー・コーマンが率いるニューワールド・ピクチャーズが製作し、製作費60万ドルに対して全世界で1600万ドルもの収益を上げた『ピラニア』（1978年）の続編。</p>



<p>第一作と同じくジョー・ダンテに監督させるつもりが『ハウリング』（1981年）のスケジュールと競合してしまい、代わってジェームズ・キャメロンが監督を務めた。</p>



<p>が、キャメロンが本作を監督したと言うには若干の語弊があるので、その辺の事情を説明しておきたい（映画ファンにとってはさんざん擦られまくったネタではあるが・・・）。</p>



<p>ジョー・ダンテが使えないと分かると、ニューワールドはオヴィディオ・G・アソニティスとミラー・ドレイクに白羽の矢を立てた。</p>



<p>オヴィディオ・G・アソニティスは『デアボリカ』（1973年）や『テンタクルズ』（1977年）で知られたイタリア人監督で、B級ホラーでの実績を買われて本作では製作総指揮を務めた。</p>



<p>そしてミラー・ドレイクは、ロジャー・コーマンの元でプロイテーション映画『とんでるスチュワーデス』（1973年）の脚本を書いた人物であり、キャビンアテンダントとカンフーと麻薬組織とヌードを組み合わせた奇妙奇天烈な内容の同作をまとめあげた構成力が高く買われて本作の監督に抜擢された（多分・・・）。</p>



<p>ただしアソニティスとドレイクの意見はまったく合わず、撮影開始前にドレイクがクビになり、視覚効果担当として参加していたジェームズ・キャメロンにあらためて白羽の矢が立てられた。</p>



<p>なぜ20代半ばのキャメロンが指名されたかと言うと、配給会社との契約上、アメリカ人監督の名前が必要だったから（当時はイタリア製の産地偽装ハリウッド映画が多かったのだ）。</p>



<p>キャメロンはカナダ人のはずなんだけど、アメリカ人っぽい名前であればOKというドンブリ勘定にイタリアのおおらかな気風を感じる。</p>



<p>そして現場スタッフはイタリア人ばかりで、そのおおらかさにキャメロンは苦労したようだ。</p>



<p>そのうえアソニティスとの意見も合わず２週間（5日説もあり）でキャメロンも解雇され、撮影も編集もアソニティスが引き継いだ。</p>



<p>さすがに自分の映画ではないということで、キャメロンは自分の名前をクレジットから外すよう要求したが、上記の契約の存在から拒否された。</p>



<p>キャメロンはなけなしの全財産をはたいてローマに渡って直談判をしたのだが相手されず、そのうえ体調まで崩してホテルで寝込んだ。</p>



<p>その際に殺人ロボットに追い掛け回される夢を見て、そのイメージを膨らませたのが出世作<a href="https://b-movie.tokyo/the-terminator/" data-type="post" data-id="4812">『ターミネーター』（1984年）</a>だったというのだから、人間万事塞翁が馬という言葉を思い知らされる。</p>



<p>なお、本作に主演したランス・ヘンリクセンは後にターミネーター役の候補となり、シュワルツェッガー主演に決まった後には刑事役として出演。もう一人の主演でありトリシア・オニールも、『タイタニック』（1997年）に出演することとなる。</p>



<p>また当初の監督だったミラー・ドレイクは視覚効果エディターに転身し、<a href="https://b-movie.tokyo/the-abyss-special-edition/" data-type="post" data-id="3193">『アビス』（1989年）</a>、<a href="https://b-movie.tokyo/terminator-2/" data-type="post" data-id="4820">『ターミネーター2』（1991年）</a>、<a href="https://b-movie.tokyo/true-lies/" data-type="post" data-id="5222">『トゥルーライズ』（1994年）</a>とキャメロン作品に多く参加することとなる。</p>



<p>相変わらず、キャメロンは義理堅い男である。</p>



<p>1988年にキャメロンは配給会社と契約を結び、自分の手で編集したバージョンが一部の国でリリースされた。</p>



<p>尺が20分も詰められ、ストーリーの前後も改められ、こちらは見違えるように良くなっているとのことである（日本では未公開なので鑑賞する術はないが・・・）。</p>



<h2 class="wp-block-heading"><span id="toc2">キャメロンのすべてがここにある</span></h2>



<p>キャメロンは本作を蛇蝎のごとく嫌っているとされているが、どうやらそれは自称キャメロンのマブダチ小峯隆生氏が広めた説らしい。</p>



<p><a href="https://b-movie.tokyo/the-abyss-special-edition/" data-type="post" data-id="3193">『アビス』（1989年）</a>のプロモーションで来日したキャメロンと意気投合した小峯氏だったが、友人の一人が本作のファンだと発言したところおかしな空気になったことから、「これは触れちゃいけないやつなんだ」と理解したとのこと。</p>



<p>しかし上記の通り1988年にはキャメロン自身が再編集をしているし、<a href="https://b-movie.tokyo/the-terminator/" data-type="post" data-id="4812">『ターミネーター』（1984年）</a>のコメンタリーでも本作について触れている。</p>



<p>また本国ではインタビューで本作の話題にも触れており、「キャメロンに本作の事を聞いちゃいけない」と思ってるのは日本人だけのようだ。</p>



<p>あるいは、キャメロンにとって地雷だとしておいた方が話として面白いので、盛った話が訂正されずに今に至ったのかもしれない。</p>



<p>後のキャメロン作品とは比べ物にならない出来なのは否定できないが、B級ホラーとして見ればさほど悪くない。</p>



<p>実際、本作は金曜ロードショーや日曜洋画劇場で頻繁に放送されており、私も少年時代に何度か鑑賞し、結構気に入っていた。</p>



<p>こういう映画が地上波放送されていた時代も、子供が見ていても何のお咎めもなかった我が家の家庭環境も、どちらも素晴らしかったなぁというのは前回の<a href="https://b-movie.tokyo/maniac-cop/">『地獄のマッドコップ』（1988年）</a>の記事でも書いたような気がするが、ともかく昔はこういうエログロ作品でも平気で放送されていたのだ。</p>



<p>ご丁寧に金曜ロードショーと日曜洋画劇場の両バージョンが入ったBlu-rayが販売されているので、有難く購入させていただいた。</p>



<p>元の映画がモヤのかかったような眠たい画質だったので、フルHDでの高画質化とはいかなかったが、それでも2種類の吹替版が楽しめるソフトは楽しかった。</p>



<p>あらためて聞くと声優陣は豪華だったし（金曜ロードショー版：宗形智子、青野武、安原義人、納谷六朗、日曜洋画劇場版：田島令子、野沢那智、田中秀幸、羽佐間道夫）、定価5,280円で少々値は張るが、作品に対して多少なりとも思うところがある方は持っておいて損のないソフトである。</p>



<p>舞台はカリブ海の架空のリゾート地。</p>



<p>夜の海でダイビングセックスを楽しもうとするチャレンジャーな男女二人が不審死を遂げる。</p>



<p>リゾートホテルでダイビングインストラクターを務める主人公アン（トリシア・オニール）は、回収された死体から軍の開発した凶暴な生物兵器フライングキラーの仕業であることを突き止め、ホテルの支配人らに警告するんだけど、なかなか取り合ってもらえないというのが、ザックリとしたあらすじ。</p>



<p>舞台はリゾート地、金儲け主義のために対策が進んでいかないというあらすじは、モロに<a href="https://b-movie.tokyo/jaws/" data-type="post" data-id="6288">『ジョーズ』（1975年）</a>のパクリである。</p>



<p>対策に当たるアンは元海洋生物学者で、元夫のスティーヴ（ランス・ヘンリクセン）は島の保安官、友人のギャビーは爆破漁を専門とする変わり者の漁師。このトリオもまた『ジョーズ』のブロディ所長、海洋学者フーパー、漁師クイントをモチーフにしたものだろう。</p>



<p>そして終盤では危険な海に出て行った息子クリスを救出するというサブプロットも絡んでくるが、これなんかは<a href="https://b-movie.tokyo/jaws-2/" data-type="post" data-id="6227">『ジョーズ2』（1979年）</a>からの引用である。</p>



<p>こんな感じで『ジョーズ』からのパクリを隠す気もない豪快な作風ではあるけど、そこは腐ってもキャメロン、ただの二番煎じに終わらせない独自性もちゃんと織り込んでいる。</p>



<p>なにせ主人公は保安官のスティーヴを差し置いてアンである。強い女性を主人公にするというキャメロンの作風は、デビュー作の本作より健在だったのだ。</p>



<p>そして一度は破綻したアンとスティーヴの夫婦が、フライングキラー騒動をきっかけに再生するというメロドラマ的要素は<a href="https://b-movie.tokyo/the-abyss-special-edition/" data-type="post" data-id="3193">『アビス』（1989年）</a>を思わせるし、爆破からの脱出というクライマックスは<a href="https://b-movie.tokyo/alien-2/" data-type="post" data-id="5132">『エイリアン2』（1986年）</a>のようだった。</p>



<p>そして主人公の一人はアフリカ系で、21世紀のポリコレ的にもバッチリだ。無駄におっぱいが出まくる作風がポリティカルにコレクトなのかはよく分からんが。</p>



<p>その他、B級ホラーとは思えないほど凝りまくった水中撮影は後の『アビス』へ、死体からフライングキラーが飛び出す場面は『エイリアン2』のチェストバスターへ、胸ビレで飛翔する水棲クリーチャーは<a href="https://b-movie.tokyo/avatar-2/" data-type="post" data-id="10208">『アバター2』</a>へと引き継がれており、本作は後のキャメロン映画へとつながっていく要素を多く内包している。</p>



<p>「処女作にはその監督もすべてが宿る」とも言われているが、本作もまた、ジェームズ・キャメロンの作風がこれでもかというほど織り込まれている。</p>



<p>そして映画としてもコンパクトにまとまっていて、これがなかなか面白い。</p>



<p>IMDBでは3.8点というびっくりするほど低い点が付けられているが、本作は決してそのレベルの映画ではなく、B級ホラーとしてはそこそこ成功したレベルに達していると思う。</p>



<p>テンポの良い展開、タイラーという胡散臭いキャラの投入、群衆がフライングキラーに襲われ、果てはヘリコプターも海に突っ込むというスペクタキュラーな展開など、構成や演出の手数はなかなか豊富。</p>



<p>そこにエログロを織り込んでくるのだから、サービス精神にも抜かりがない。</p>



<p>地味によくできていたのが死体の描写で、生き物に嚙み千切られたと思しきボロボロの断面がリアルだった。</p>



<p>特殊メイクを担当したのはルチオ・フルチ作品の常連ジャネット・デ・ロッシ。『サンゲリア』（1980年）の蛆がわいたゾンビなどを手掛けたその道の職人であり、本作でもその手腕を披露している。</p>



<p>そんなわけで程よくしっかり作られた作品で、是非とも真面目に見返して欲しい一作である。</p>
]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>【凡作】マニアック・コップ/地獄のマッドコップ_殺人警察官vs不倫警察官（ネタバレあり・感想・解説）</title>
		<link>https://b-movie.tokyo/maniac-cop/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[b-movie]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 22 Nov 2024 11:53:59 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[サスペンス・ホラー]]></category>
		<category><![CDATA[凡作]]></category>
		<category><![CDATA[80年代]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://b-movie.tokyo/?p=11399</guid>

					<description><![CDATA[（1988年 アメリカ）殺人鬼の警官がNYをパニックに陥れ、市民はもう何を信じていいんだかという着想だけはいいんだけど、それ以外の要素がいろいろとっ散らかっているし、肝心のパニック要素も中盤から消え失せるし、映画としての [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<p>（1988年 アメリカ）<br>殺人鬼の警官がNYをパニックに陥れ、市民はもう何を信じていいんだかという着想だけはいいんだけど、それ以外の要素がいろいろとっ散らかっているし、肝心のパニック要素も中盤から消え失せるし、映画としてのクォリティは低い。でも嫌いになれない魅力的がある。</p>



<figure class="wp-block-image aligncenter size-full"><img decoding="async" width="345" height="460" src="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/11/Maniac-Cop_P.jpg" alt="" class="wp-image-11400" srcset="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/11/Maniac-Cop_P.jpg 345w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/11/Maniac-Cop_P-225x300.jpg 225w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/11/Maniac-Cop_P-75x100.jpg 75w" sizes="(max-width: 345px) 100vw, 345px" /></figure>



<h2 class="wp-block-heading">感想</h2>



<p>その昔に日曜洋画劇場や金曜ロードショーで放送された実績があり、そこそこの回数、放送されたと記憶している。</p>



<p>私の初見ももちろん日曜洋画劇場で、小学生の時に見た。</p>



<p>こういうのが当たり前のように地上波放送されていた時代も、子どもが見ても何のお咎めもなかった我が実家の家庭環境も、どちらも素敵だったと思う。</p>



<p>わが国では劇場未公開で、日曜洋画劇場によって『地獄のマッドコップ』というパンチの効いたタイトルを付けられた。</p>



<p>シリーズ化と共に原題の『マニアック・コップ』に改められたが、私にとって本作のタイトルは永遠に『地獄のマッドコップ』だ。</p>



<p>なにせ&#8221;マッドコップ&#8221;という語感が良い。</p>



<p>昔見てたドラマ『スケバン刑事』で（これはこれで何度でも口に出したくなる素敵なタイトルだ）、「何の因果かマッポの手先」という毎回定番の名乗り口上があり、子供心に「マッポとは何ぞや」と思ってたけど、あれは&#8221;マッドポリス&#8221;の略らしい。</p>



<p>しかし&#8221;マッドポリス&#8221;よりも&#8221;マッドコップ&#8221;の方が語感の良さでは勝っているだろう。</p>



<p>さらにその上には、ご丁寧に&#8221;地獄の&#8221;という不穏当な言葉が重ねられている。何か物凄いことが起こりそうだ。</p>



<p>日本人には&#8221;地獄の&#8221;が付く作品をどうしても見たくなる習性があるのだろう</p>



<p>『地獄の女囚コマンド』（1990年）も、『地獄の女スーパーコップ』（1992年）も、『地獄の女スナイパー』（1992年）も、『シャドーチェイサー/地獄の殺戮アンドロイド』(1990年）も全部見た。そして全部つまらなかった。</p>



<p>そんな中での『地獄のマッドコップ』である。</p>



<p>『悪魔の赤ちゃん』（1974年）のラリー・コーエンが書いた脚本を、<a href="https://b-movie.tokyo/the-exterminator/" data-type="post" data-id="10346">『エクスタミネーター』（1980年）</a>のジェームズ・グリッケンハウスがプロデュース。『マニアック』（1980年）のウィリアム・ラスティグが監督し、『死霊のはらわた』（1983年）のブルース・キャンベルが主演という、B級ホラー界のちょっとした有名人たちが集結。</p>



<p>テレビリポーター役でサム・ライミも出演している。</p>



<p>ライミはブルース・キャンベルのみならず、ウィリアム・ラスティグとも仲が良いらしい。</p>



<p>またラスティグは『レイジング・ブル』（1980年）でロバート・デ・ニーロが演じた元ボクシングヘビー級チャンピオン ジェイク・ラモッタの甥っ子とのこと。</p>



<p>そんな一癖も二癖もあるメンバー達による共同作業の成果か、本作は良くも悪くも特徴的な作品に仕上がっている。</p>



<p>NYで警察官による無差別殺人が発生して社会不安が発生するというのが前半部分。</p>



<p>ついには疑心暗鬼に陥った市民によって普通の警察官が銃撃されるという事態にまで発展し、連続殺人は直接的な被害状況以上の爪痕をNY社会に残す。</p>



<p>本来頼るべき警察官が連続殺人犯になるという着想にエッジが立っており、B級映画界のアイデアマン ラリー・コーエンの発想力には毎度恐れ入る。</p>



<p>B級ホラーに適度に社会性を纏わせ、画面に映っている光景以上の奥行を持たせているのだ。</p>



<p>ただし後半になるとB級メンツらしい綻びが現れ始めて、途端につまらなくなる（この落差もまたエッジと捉えていいのかもしれないが・・・）。</p>



<p>ブルース・キャンベル扮するジャック・フォレスト巡査がマニアック・コップではないかと疑われる。アゴに特徴があるせいだろうか？</p>



<p>ジャックは己の潔白を晴らすためマニアック・コップの正体を探り、やがて両者の対決に至るというのが後半部分。</p>



<p>筋書き的にはサスペンスホラーの王道ではあるが、ラリー・コーエンの筆が滑りまくったのか妙な捻りが入っているので、直感的な面白みには欠ける。</p>



<p>このジャック刑事、妻帯者であるにもかかわらず同僚の女警察官と不倫をしている。</p>



<p>ある晩も「夜勤にいってくる」と言って家を出ると、合流した同僚とホテルに突撃。</p>



<p>一方奥さんは、うちの旦那こそマニアック・コップじゃないかと疑っていて、家を出た旦那を尾行。</p>



<p>すると思いがけず不倫現場に遭遇して修羅場になるんだけど、そもそも奥さんが旦那を連続殺人鬼だと疑った背景がすっ飛ばされているので（夜な夜な謎の理由で家を出ることだとは思われるが）、今ひとつ感情に響いてこない話になっている。</p>



<p>結局、修羅場は収まらず奥さんは一人でホテルを出るんだけど、その帰り道に何者かに殺されて例のホテルに死体が置かれる。</p>



<p>こうしてジャックに嫌疑がかかるわけだが、よりにもよって旦那に不倫された夜に殺人鬼の犠牲になってしまうという、泣きっ面に蜂どころの話じゃない奥さんが不憫すぎる。</p>



<p>一方ジャックはかけられた嫌疑を晴らすことに必死で、非業の死を遂げた奥さんへの思いを表明しない。</p>



<p>しかもジャックのパートナーになるのは不倫相手の女警察官なので、果たしてこれがバディとして相応しいのか。</p>



<p>あらぬ疑いをかけられた主人公が同僚の力を借りつつ真相に迫るという話でいいのに、なぜ不倫という要素をちょい足ししたのだろうか。</p>



<p>あるいはラリー・コーエンには何かしらの意図があっての不倫設定だったのかもしれないが、ウィリアム・ラスティグとブルース・キャンベルの表現力ではうまく形にならなかったのかもしれない。</p>



<p>ともかく、本作のユニークな不倫設定は映画のお荷物になってしまっている。</p>



<p>その後なんやかんやあって突き止めたマニアック・コップの正体は、元警察官マット・コーデルだったと判明。</p>



<p>マットはNY市長とマフィアの癒着を暴こうとしたことで口封じに遭った。あらぬ疑惑をかけられて刑務所に入れられ、警察に恨みを持つ受刑者たちに殺されたのだ。</p>



<p>正義の警察官が復讐の鬼と化して舞い戻ってくるというドラマティックな設定なんだけど、その割にやってることが黒幕への復讐ではなく無関係な市民の無差別殺人なので、設定と物語が嚙み合っていないような・・・</p>



<p>また死の淵から生還した生身の人間なのか、非業の死より蘇りし怪物なのかもイマイチ判然としないので（銃撃を受け付けないところを見ると後者っぽくはあるが）、このキャラをどう見ていいのかもよく分からない。</p>



<p>ともかく、いろいろ詰め込んでうまくいかなくなった作品という印象で、警察官が連続殺人鬼になるというシンプルなあらすじのみで勝負してほしいところだった。</p>



<p>昔、『2』『3』もテレビで見たような気がするけど、これらの内容はまったく覚えていない。そんなシリーズ。</p>



<p>ただし懐かしの日曜洋画劇場版吹替が収録されたBlu-rayは有難く購入させていただいた。</p>



<p>決して面白いわけではないが、お金を払ってでも手元に置いておきたい魅力はある。これぞカルト映画だ。</p>
]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>【凡作】勝利への脱出_スタローンが若手だった頃（ネタバレあり・感想・解説）</title>
		<link>https://b-movie.tokyo/escape-to-victory/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[b-movie]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 30 Aug 2024 14:06:01 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[軍隊・エージェント]]></category>
		<category><![CDATA[凡作]]></category>
		<category><![CDATA[80年代]]></category>
		<category><![CDATA[スタローン]]></category>
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					<description><![CDATA[（1981年 アメリカ）戦時下におけるサッカー親善試合と、捕虜による大脱走計画を絡めるという驚天動地の闇鍋企画だが、正直あまり盛り上がらない。ただし後のスタ作品につながる要素も多いので、ファンとして切って捨てられない魅力 [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<p>（1981年 アメリカ）<br>戦時下におけるサッカー親善試合と、捕虜による大脱走計画を絡めるという驚天動地の闇鍋企画だが、正直あまり盛り上がらない。ただし後のスタ作品につながる要素も多いので、ファンとして切って捨てられない魅力があるのも確か。</p>



<figure class="wp-block-image aligncenter size-large"><img decoding="async" width="722" height="1024" src="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/08/Escape-to-Victory_P-722x1024.jpg" alt="" class="wp-image-11307" srcset="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/08/Escape-to-Victory_P-722x1024.jpg 722w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/08/Escape-to-Victory_P-212x300.jpg 212w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/08/Escape-to-Victory_P-71x100.jpg 71w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/08/Escape-to-Victory_P-768x1089.jpg 768w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/08/Escape-to-Victory_P.jpg 846w" sizes="(max-width: 722px) 100vw, 722px" /></figure>



<h2 class="wp-block-heading">感想</h2>



<p>中学時代に日曜洋画劇場で見たんだけど、スタローンを神と崇めていた当時の私をもってしても、特段面白いとは感じなかった。</p>



<p>ソフト化面でも不遇の作品で、DVD黎明期にリリースされたディスクの再販が繰り返されるのみ。Blu-ray以降のハイビジョンメディアは未発売だし、コレクター魂をくすぐる商品展開がなされていないものだから、今の今まで見返してこなかった。</p>



<p>なのだけれど、ついこの間午後のロードショーで懐かしの地上波吹替版がオンエアーされたので、有難く視聴させていただいた。午後ロー様にはいつか菓子折り持ってお礼に行かなきゃ・・・と毎回書いてるような気がするなぁ。</p>



<p>初見時の私は戦争映画とサッカーを結びつけるとはさすがに強引すぎると感じたが、なんとこれが実話を元にしているらしい。</p>



<p>1942年8月に戦争捕虜vsナチス軍人のサッカー親善試合がウクライナで開催されたのだが、捕虜チームの勝利によって面目を潰されたナチスは、相手選手を収容所送りにしたり処刑したりで、後年「死の試合」と呼ばれるに至った。</p>



<p>この題材を元にした映画は本作が初ではなく、1962年にハンガリーで『地獄のハーフタイム』という映画が製作されたそうな（ここまで見事にwikiの知識の受け売り）。</p>



<p>同一素材の再映画化にあたり、ハリウッドは脱走要素のチョイ足しで戦争映画としての色をより強めることにした。</p>



<p>そして戦争映画として作るのであれば巨匠が必要だろうということで呼ばれたのが、ハリウッド黄金期を支えた大監督ジョン・ヒューストン。</p>



<p>ヒューストンは前作『王になろうとした男』（1975年）でも組んだマイケル・ケインを主演に起用した。</p>



<p>まだアクション俳優になる前のシルベスター・スタローン、当時のハリウッドにおいてゲルマン系の役柄を一手に引き受けていたマックス・フォン・シドー、サッカーの試合がハイライトなのだからサッカーができる奴が必要だろうという理由でプロサッカー選手のペレが、続々とキャスティングされた。</p>



<p>こうして書き出してみると出鱈目にもほどがあるメンツであり、よくこんな闇鍋感溢れる企画を一つのテイストでまとめ上げたものだと思う。巨匠の手腕はこうしたところで振るわれたのだろう。</p>



<p>捕虜vsナチス軍人の親善試合という概要こそ史実と一致しているが、舞台はウクライナからフランスに変更された。</p>



<p>ドイツ占領下にあったフランスにおいて、国力の違いを見せつけるためのプロパガンダとして親善試合は企画されたというのが本作の概要だが、連合軍側だって利用される一方ではない。</p>



<p>地元レジスタンスと協力して試合の最中に選手団を脱走させることで、晴れの舞台でナチスの鼻を明かしてやろうと考えたのである。</p>



<p>かくしてサッカーの試合と脱走計画が同時並行で進んでいくという厄介にもほどがある本編が開始されるのだが、本来は緊張感の相乗効果を狙うべきところ、両者が打ち消し合う関係性となっているのだから映画とは難しいものだ。</p>



<p>本作の主人公はマイケル・ケイン扮するジョン・コルビー大尉と、シルベスター・スタローン扮するロベルト・ハッチ大尉である。</p>



<p>コルビーは元イングランド代表選手であり、親善試合に勝つことに全力を挙げている。</p>



<p>一方アメリカ人のハッチはサッカーのルールすらよく知らない。彼の関心の対象は脱走の一点のみであり、サッカーの試合には勝とうが負けようがどちらでもいいと思っている。</p>



<p>この二人の相克が描かれていれば作品により深みがうまれたのかもしれないが、ジョン・ヒューストンは若手時代のスタローンの実力を信用していなかったのか、二人の絡みは実にアッサリしたものだ。</p>



<p>アッサリといえば、コルビーやハッチが二者択一を迫られる場面も、妙に軽々しく流されてしまう。</p>



<ul class="wp-block-list">
<li>単身での脱走に成功したハッチが、より大きな脱走計画実現のためメッセンジャーとして収容所に戻れと言われる場面</li>



<li>脱走計画のキーパーソンであるハッチを選手入りさせるため、既存選手の1人を骨折させる場面</li>



<li>開かれた脱出経路を前にして試合続行を選択する場面</li>
</ul>



<p>彼らが重大な決断を迫られる場面が都合３度出現するのだが、いずれも熟慮なく流されてしまうので本来持つべき意味が失われている。</p>



<p>本作は万事こんな感じで、観客にも考えこませるような演出上のタメがないものだから、ドラマが淡白に感じられる。</p>



<p>かといって派手なドンパチもなければ、スタローンが胸のすくような活躍を見せるわけでもない。</p>



<p>ペレが華麗にオーバーヘッドキックを決める場面が作品のハイライトでは、ちとツライものがある。</p>



<p>というわけで総じて満足度の低い作品なのだが、その後のスタローン作品への影響がそこかしこに見える作品なので、彼のファンとしては感慨深いものもある。</p>



<p>スポーツが政治プロパガンダに利用されるというストーリーはモロに<a href="https://b-movie.tokyo/rocky-4/" data-type="post" data-id="1267">ロッキー4/炎の友情』（1985年）</a>だし、熱戦を繰り広げるアスリートの姿に権力者までがほだされるという展開も共通している。</p>



<p>また敵チームに肩入れした変則試合で主人公がボコボコにされるという流れは<a href="https://b-movie.tokyo/lock-up/" data-type="post" data-id="6219">『ロックアップ』（1989年）</a>に引き継がれている。『ロックアップ』は脱獄ものでもあったし。</p>



<p>本作で共演したマックス・フォン・シドーとは、後年の<a href="https://b-movie.tokyo/judge-dredd/" data-type="post" data-id="891">『ジャッジ・ドレッド』（1995年）</a>でスタローンの師匠役として再共演を果たし、マイケル・ケインが若い頃に主演した『狙撃者』（1971年）はスタローン主演の『追撃者』（2000年）としてリメイクされ、ケインも助演した。</p>



<p>その後のスタローン作品につながる要素満載だと思うと、本作を見る目もまた変わるのではないだろうか。</p>
]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>【凡作】ザ・キープ_マイケル・マン監督唯一のホラー（ネタバレあり・感想・解説）</title>
		<link>https://b-movie.tokyo/the-keep/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[b-movie]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 26 Jul 2024 12:10:00 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[サスペンス・ホラー]]></category>
		<category><![CDATA[凡作]]></category>
		<category><![CDATA[80年代]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://b-movie.tokyo/?p=11252</guid>

					<description><![CDATA[（1983年 アメリカ）マイケル・マン監督の長編第2作にして、唯一のホラー映画。編集が粗く、ストーリーもつじつまが合っていない、主人公が何者だか分からないなど、いろいろ問題を抱えた作品ではあるけれど、一部に光る部分もある [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<p>（1983年 アメリカ）<br>マイケル・マン監督の長編第2作にして、唯一のホラー映画。編集が粗く、ストーリーもつじつまが合っていない、主人公が何者だか分からないなど、いろいろ問題を抱えた作品ではあるけれど、一部に光る部分もあるので一見の価値はある。</p>



<figure class="wp-block-image aligncenter size-large"><img decoding="async" width="579" height="1024" src="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/07/The-Keep_P-579x1024.jpg" alt="" class="wp-image-11253" srcset="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/07/The-Keep_P-579x1024.jpg 579w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/07/The-Keep_P-170x300.jpg 170w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/07/The-Keep_P-57x100.jpg 57w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/07/The-Keep_P.jpg 664w" sizes="(max-width: 579px) 100vw, 579px" /></figure>



<h2 class="wp-block-heading">感想</h2>



<p><a href="https://b-movie.tokyo/thief/" data-type="post" data-id="7004">『ザ・クラッカー/真夜中のアウトロー』（1981年）</a>でデビューしたマイケル・マン監督の第二作。</p>



<p>今でこそクライムアクションに特化した監督として広く認知されているマイケル・マンだが、当時はどんな引き出しを持つ監督なのかがまだ分かっていなかったようで、まさかまさかのホラーに挑戦している。</p>



<p>あまりに意外な組み合わせすぎて映画ファンとしては気になる作品ではあるけれど、当時は大コケして関係者一同傷ついたものだから、現在ではほぼ封印状態となっている。</p>



<p>高名な監督がメジャースタジオで製作した作品であるにも関わらず、本国アメリカでは2020年までDVDでのリリースはなかったし、リリースされたらされたで製作元のパラマウントからではなく、オーストラリアの独立系Via Vision社からだったので、本作がいかに忌避された映画であるかが分かる。</p>



<p>残念ながら日本語字幕付きのメディアは1986年にリリースされたVHSとレーザーディスクで止まっており、本作をどうしても見たければこれらのメディアの視聴環境を整えたうえで、当時ものの中古ソフトを探すしか道がない。</p>



<p>幸いにも、私は数年をかけてVHSやLDの設備を導入していた上に、ハードオフの通販サイトにて本作のLDを発見できたものだから、有難く購入させていただいた。</p>



<p><a href="https://b-movie.tokyo/vhs/">【平成レトロ】VHSビデオデッキはどこで買う？いくらする？</a></p>



<p><a href="https://b-movie.tokyo/laserdisc/">【落札額1万5千円】レーザーディスクプレーヤーを買ってみた【CLD-07G】</a></p>



<p>購入金額は7,000円で、ガビガビのSD画質の大コケ映画だと考えると高い買い物ではあったが、本邦でリリースされる目途がまったく立っていない作品という骨董的価値を考えると、まぁこんなもんかとも思う。</p>



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</div>



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<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="768" src="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/07/DSC_2922-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-11256" srcset="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/07/DSC_2922-1024x768.jpg 1024w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/07/DSC_2922-300x225.jpg 300w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/07/DSC_2922-133x100.jpg 133w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/07/DSC_2922-768x576.jpg 768w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/07/DSC_2922-1536x1152.jpg 1536w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/07/DSC_2922.jpg 1920w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>
</div>
</div>



<p>ジャケットとディスクの状態は素晴らしい。40年近く前のソフトとは思えないほどの美品で感激した。ただし画質は残念だった。当時ものだから仕方ないけどね。</p>



<p>あとマイケル・マンが初めてシネスコサイズで撮影した作品であるにも関わらずソフトはスタンダードサイズで、約半分の情報がトリミングされているのもガッカリだった。映画がオリジナルサイズでリリースされないことが普通だった当時の記録として考えれば、これはこれで貴重ともいえるけど。</p>



<p>医師免許を持つアメリカ人作家F・ポール・ウィルソン著のベストセラー『城塞』（1981年）の映画化で、実に347ページもの大長編をマイケル・マンが脚色している。</p>



<p>この要約作業には相当苦戦したらしく、マンのファーストカット版は210分にも及んだらしい。そもそも無理のある企画だったような気もするが、そうはいっても劇場公開できるサイズのものを納品しなかったマンもマンである。</p>



<p>その後、マンは120分にまで尺を詰めたもののパラマウントは依然として難色を示し、最終的には作品を取り上げられて96分にまで短縮された。</p>



<p>それが現在見ることのできる唯一のバージョンであるが、ここでのマンとパラマウントの行き違いが、その後の本作の扱いの悪さに影響しているように感じる。</p>



<p>時は第二次世界大戦真っ只中。カルパチア山脈の山道を占拠すべくドイツ軍がルーマニアの山村に進駐してくるのだが、単に「砦 &#8220;keep&#8221;」と呼ばれる建造物には、古代の魔物が封印されていたというのが、ざっくりとしたあらすじ。</p>



<p>『レイダース/失われたアーク』（1981年）のラスト30分を引き延ばして超シリアスに味付けした作品と考えていただれば、当たらずとも遠からずと言ったところ。</p>



<p>デビュー作<a href="https://b-movie.tokyo/thief/" data-type="post" data-id="7004">『ザ・クラッカー/真夜中のアウトロー』（1981年）</a>でも細部へのこだわりを炸裂させたマンだけあって、舞台となるキープや山間の村のセットの完成度が桁違い。もはやセットにすら見えないほどの作り込みである。</p>



<p>また進駐してくるドイツ軍の車両をスローモーションで捉えたファーストショットも抜群にかっこよく、ドイツ軍vs古代の魔物という、一歩間違えるとイロモノになりかねなかった企画を、実に上品かつリアリスティックに仕上げてきている。</p>



<p>序盤部分ではとんでもない傑作にしか見えないのだから、後の巨匠の面目躍如といえよう。</p>



<p>代々キープに常駐して来た僧侶からは「ここの十字架は魔物を封印しているものだから、絶対に傷つけないでくださいよ」とお願いされるのだが、ホラー映画における「絶対に触るな」は、ダチョウ俱楽部の「押すなよ押すなよ」と同じようなもの。</p>



<p>案の定、阿呆なドイツ兵が「これは純銀製だ！」と言って十字架を取り外して持ち帰ろうとしてしまい、魔物の封印は呆気なく解かれてしまう。</p>



<p>ただし数百年ぶりの娑婆でいきなり本調子というわけにもいかず、肉体の回復を待たねばならないのが超間抜けだったりする。この魔物が暴れるとどんな悪いことが起こるのかの説明もないので、僧侶たちが何に焦っているのかもよく分からないし。</p>



<p>その頃、ギリシアの港町ではスコット・グレンが魔物の復活を察知し、バイクに乗ってキープを目指すのだけれど、こいつが一体何者なんだかさっぱり分からない(笑)</p>



<p>検問所では憲兵を意のままに操るなど、まんまオビワンな技も披露するスコット・グレン。魔物に対抗する超常的な存在なんだなってことは伝わってきたけど、結局何者なのかは最後まで説明されなかった。</p>



<p>と、こんな感じで主人公らしき男と魔物に係る説明がバッサリいかれているので、話の肝心の部分がフワフワしたままだったりする。</p>



<p>なので決して出来の良い映画とは言えないのだが、それ以外の部分が割としっかりめの作りで、切って捨てられない魅力があるのもまた確か。</p>



<p>キープの壁に浮かび上がった古代文字を誰も読むことができないので、ドイツ軍は仕方なくユダヤ人の言語学者を連れてくる。その学者に扮するのが若い頃のイアン・マッケランで、マグニートーに扮する20年近く前に、すでにナチスからの迫害を受ける役柄を演じていることには感慨深いものがあった。</p>



<p>で、マッケランは「俺を復活させればナチスを倒してやる」という魔物の言葉を信じて、その復活の手助けをしてしまう。</p>



<p>またドイツ軍はドイツ軍で、心根の優しいドイツ国防軍のユルゲン・プロホノフと、ゴリゴリの排他思想の持ち主であるSS隊長ガブリエル・バーンが対立している。</p>



<p>舞台における善悪は混濁としており、誰が何をすればよかったのだろうかと観客にも問いかけるような内容となっているのだ。</p>



<p>この作り自体は素晴らしいと思ったのだが、90分程度に収めるにはさすがに無理があった。善悪を巡る個々の葛藤なり論争なりは熟す前に打ち切られ、物語はラストバトルへと突入する。</p>



<p>結局のところ正体不明のままであるスコット・グレンが「ピカーン！ドカーン！」という感じで魔物を葬るのだけれど、なんのこっちゃ分からんまま勝敗がつくので、どちらが勝つか手に汗握るなんてレベルではなかった。</p>



<p>この体たらくについては「映画秘宝2024年8月号」の記事で詳しく触れられているのだけれど、マンの当初ビジョンではド派手なバトルで締めくくられるはずだったところ、視覚効果担当が作業の途中で急死し、引継ぎ不能な状況のみが残された。</p>



<p>それでも映画を完成させるため、マンは追加の撮影費を要求したのだが、すでに予算もスケジュールも大幅に超過した状態だったのでパラマウントはこれを拒否。</p>



<p>かくして金も人材もない中で無理やり仕上げたのがこのクライマックスだったということで、なるべくしてなったともいえる尻すぼみ加減なのである。</p>



<p>この通り、決して出来の良い作品ではないのだが、そうはいっても後の巨匠の作品なので一部に光る部分もあり、一見の価値はある。問題は、見る手段が相当に限られているということだが。</p>
]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>【凡作】張り込み_職人監督ジョン・バダムの平均点映画（ネタバレなし・感想・解説）</title>
		<link>https://b-movie.tokyo/stakeout/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[b-movie]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 12 Jun 2024 14:05:18 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[クライムアクション]]></category>
		<category><![CDATA[凡作]]></category>
		<category><![CDATA[80年代]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://b-movie.tokyo/?p=11205</guid>

					<description><![CDATA[（1987年 アメリカ）80年代に流行したバディ刑事ものに、刑事と監視対象とのロマンス要素をトッピングしたアクション・コメディ。どんなジャンルでも卒なくこなすジョン・バダム監督が卒なく作った結果、可もなく不可もない凡作と [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<p>（1987年 アメリカ）<br>80年代に流行したバディ刑事ものに、刑事と監視対象とのロマンス要素をトッピングしたアクション・コメディ。どんなジャンルでも卒なくこなすジョン・バダム監督が卒なく作った結果、可もなく不可もない凡作となった。</p>



<figure class="wp-block-image aligncenter size-large"><img decoding="async" width="719" height="1024" src="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/06/Steakout_P-719x1024.jpg" alt="" class="wp-image-11206" srcset="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/06/Steakout_P-719x1024.jpg 719w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/06/Steakout_P-211x300.jpg 211w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/06/Steakout_P-70x100.jpg 70w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/06/Steakout_P-768x1095.jpg 768w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/06/Steakout_P.jpg 842w" sizes="(max-width: 719px) 100vw, 719px" /></figure>



<h2 class="wp-block-heading">感想</h2>



<p>中学時代に金曜ロードショーで見たけどさほど印象には残らず、その後は一切見返してこなかった映画。</p>



<p>この度、我らが午後ロー様がオンエアしてくださったので30年ぶりの鑑賞となった。</p>



<p>なお今回の吹替は昔見た金曜ロードショー版ではなく、1991年のゴールデン洋画劇場版らしい。</p>



<p>広川太一郎さん、鈴置洋孝さん、戸田恵子さん、大塚明夫さん、大塚芳忠さんという錚々たる吹替キャストで大満足だったけど、映画自体の感想は30年前と変わらずで可もなく不可もなくといったところ。</p>



<p>誰が言い出したのかは知らないが、映画の世界には「職人監督」という言葉がある。</p>



<p>これは作家主義の対義語的に使われることが多いのだけど、与えられた脚本、キャスト、予算という条件下において、特段の色も出さず、ただ淡々と作品を仕上げる映画監督のことを指す。</p>



<p>最近ではめっきり減ってきた人種ではあるが、80年代から90年代にかけては、こうした職人監督たちがハリウッドの屋台骨を支えてきた（リチャード・ドナー、ウォルフガング・ペーターゼン、ジョエル・シュマッカー、ピーター・ハイアムズetc&#8230;）。</p>



<p>そんな職人監督の中でもある意味で際立った存在だったのが、本作を監督したジョン・バダムだった。</p>



<p>テレビ界出身のバダムは、38歳の時にジョン・トラボルタ主演の青春映画<a href="https://movie-review.net/saturday-night-fever">『サタデーナイトフィーバー』（1977年）</a>を大ヒットさせてハリウッドのヒット請負人となったが、その後のラインナップに節操がまったくない。</p>



<ul class="wp-block-list">
<li>ホラー：『ドラキュラ』（1979年）</li>



<li>社会派ドラマ：『この生命誰のもの』（1981年）</li>



<li>ハイテクスリラー：『ウォー・ゲーム』（1983年）</li>



<li>スカイアクション：『ブルーサンダー』（1983年）</li>



<li>ロボット：『ショート・サーキット』（1986年）</li>



<li>アクションロマンス：<a href="https://b-movie.tokyo/bird-on-a-wire/" data-type="post" data-id="6492">『バード・オン・ワイヤー』（1990年）</a></li>



<li>コメディ：『ハード・ウェイ』（1991年）</li>



<li>リメイク：<a href="https://b-movie.tokyo/point-of-no-return/" data-type="post" data-id="6473">『アサシン』（1993年）</a></li>



<li>ウェズリー・スナイプス：『ドロップ・ゾーン』（1994年）</li>



<li>サスペンス：『ニック・オブ・タイム』（1995年）</li>
</ul>



<p>オールジャンルなんでもござれという幅の広さと同時に、語り草になった作品がまったくないという薄味加減が徹底している。</p>



<p>いくら職人監督といえど頑固なファンを納得させるフロックの一本くらいは持っているものだけど（職人監督は多作なので、たまたま当てることがあるのだ）、バダムに限ってはそうしたものがまったくないのがある意味スゴイ。</p>



<p>これといった作風がないことこそがバダムの作風であり、例えるなら映画界のファミレス。</p>



<p>そんなバダムが、職人監督としてもっとも脂の乗り切った時期に撮ったのが、本作『張り込み』（1987年）である。</p>



<p>脚本を書いたのは、本作と同年公開の『ヒドゥン』（1987年）も手掛けたジム・カウフ。</p>



<p>カウフは職人監督との相性の良い脚本家のようで、後にブレット・ラトナー監督の『ラッシュアワー』（1998年）やジョン・タートルトーブ監督の『ナショナル・トレジャー』（2004年）なども手掛けることとなる（ラトナーとタートルトーブは、共に21世紀の立派な職人監督である）。</p>



<p>そんなジョン・バダムとジム・カウフという職人コンビで作り上げた本作が凡庸にならないはずがない。</p>



<p>脱獄犯スティック（エイダン・クイン）の居場所を突き止めるべく、シアトル市警の刑事クリス（リチャード・ドレイファス）とビル（エミリオ・エステベス）が、スティックの元恋人マリア（マデリーン・ストウ）の家を張るというのがざっくりとしたあらすじ。</p>



<p>脱獄犯を追うバディ刑事というストーリーは、ジャンルの始祖である<a href="https://b-movie.tokyo/48hrs/" data-type="post" data-id="10427">『48時間』（1982年）</a>をまるっとパクってきたとしか言いようがない。この隠す気のない二番煎じ感こそが職人監督の仕事ぶり。</p>



<p>そして、マリアが物凄い美人だったものだから刑事二人もメロメロになってしまい、そのうちロマンスに発展するというのが本作の独自性である。</p>



<p>当時アイドル的な人気を誇っていたエミリオ・エステベスがアクションとロマンスを担当するのかと思いきや、こいつがまったくのポンコツであり、一方いかにも小市民的なリチャード・ドレイファスが両方をこなす。</p>



<p>しかし、この捻じれたキャスティングがうまく笑いにつながっていかない。</p>



<p>エミリオ・エステベスはコメディに向かなさすぎて「一見凄腕風なのに全然ダメな奴」を面白く演じられていないし、一方でリチャード・ドレイファスは芸達者すぎて、アクションもロマンスもそれなりに様になってしまっている。</p>



<p>ここで大ネタを決められなかったのは痛恨だった。</p>



<p>クリスは監視対象と恋仲になったことを警察組織に知られるわけにはいかないし、マリアに対しても自分が刑事であることを隠し通さねばならない。</p>



<p>これらの秘密がバレてしまうのではというスリルで引っ張るべきだったと思うんだけど、こちらもまた思ったほど有効に機能していない。</p>



<p>ジョン・バダムの演出があまりにアッサリしすぎていて、山場を作り損ねているのだ。</p>



<p>本作は万事がこんな感じ。「ここで面白くならなきゃいけないのに！」というポイントをことごとく外しまくる。</p>



<p>とはいえバダムの演出は堅実なので、最後までちゃんと見れてしまうのもまた事実。</p>



<p>物語は終始テンポよく展開し、後半のカーアクションの出来も良い。</p>



<p>刑事としてマリアを監視していたことがバレてしまうが、それでもクリスはマリアから許されてめでたしめでたし。</p>



<p>「自分の生活を覗き見されていた上に、身分までウソをつかれていて許せる奴なんていないだろ」とは思いつつも、あまりにも後味が良いので、これはこれで良しとしたくなってしまう。</p>



<p>温和な空気ですべてを丸く収め、観客を何となく納得させてしまうのがジョン・バダムの強みである。</p>
]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>【良作】キングコング2_38年早すぎた試み（ネタばれあり・感想・解説）</title>
		<link>https://b-movie.tokyo/king-kong-lives/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[b-movie]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 30 Apr 2024 13:47:36 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[クリーチャー・メカ]]></category>
		<category><![CDATA[良作]]></category>
		<category><![CDATA[80年代]]></category>
		<category><![CDATA[ラウレンティス]]></category>
		<category><![CDATA[ラジー賞]]></category>
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					<description><![CDATA[（1986年 アメリカ）実は昏睡状態で生きながらえていたコングを、巨大な人工心臓とレディコングからの輸血で復活させるという力技の続編。アクションコメディ『ビッグ・ヒット』（1998年）でネタにされるなど駄作中の駄作ともい [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<p>（1986年 アメリカ）<br>実は昏睡状態で生きながらえていたコングを、巨大な人工心臓とレディコングからの輸血で復活させるという力技の続編。アクションコメディ『ビッグ・ヒット』（1998年）でネタにされるなど駄作中の駄作ともいわれる作品だが、そこまで悪くはないと思う。</p>



<figure class="wp-block-image aligncenter size-full"><img decoding="async" width="550" height="775" src="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/04/KingKong-Lives_1.jpg" alt="" class="wp-image-11104" srcset="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/04/KingKong-Lives_1.jpg 550w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/04/KingKong-Lives_1-213x300.jpg 213w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/04/KingKong-Lives_1-71x100.jpg 71w" sizes="(max-width: 550px) 100vw, 550px" /></figure>




  <div id="toc" class="toc tnt-number toc-center tnt-number border-element"><input type="checkbox" class="toc-checkbox" id="toc-checkbox-24" checked><label class="toc-title" for="toc-checkbox-24">目次</label>
    <div class="toc-content">
    <ol class="toc-list open"><li><a href="#toc1" tabindex="0">感想</a><ol><li><a href="#toc2" tabindex="0">はじめて映画館で観た映画</a></li><li><a href="#toc3" tabindex="0">38年早すぎた構成</a></li></ol></li></ol>
    </div>
  </div>

<h2 class="wp-block-heading"><span id="toc1">感想</span></h2>



<h3 class="wp-block-heading"><span id="toc2">はじめて映画館で観た映画</span></h3>



<p><a href="https://b-movie.tokyo/godzilla-x-kong/" data-type="post" data-id="11094">『ゴジラxコング 新たなる帝国』(2024年)</a>が全世界で大ヒット中だが、同作で特に話題となっているのがコング主体で描かれる怪獣ドラマのパートである。</p>



<p>通常、怪獣映画には兼解説者のような人間キャラが登場し、怪獣たちのやっていることを事細かに説明してくれるのだが、『ゴジラxコング』からはそんなキャラすら排除されており、コングの咆哮と身振り手振りのみでドラマが進んでいくという、もはや狂気ともいえる時間が流れていた。</p>



<p>子供の頃から怪獣映画を見続ている私をしても驚きの構成だったと同時に、「かったるい人間ドラマを排除してほしい」という特撮少年たちの思いを愚直に叶えて見せた力技には感心したのだが、同じチャレンジをした映画をかつて見たことがあることをはたと思い出した。</p>



<p>それこそが本作『キングコング2』（1986年）である。</p>



<p>本作は私が初めて映画館で見た記念すべき映画でもある。当時は幼稚園児だったが本作のことは今でも強烈に覚えているので、一生の趣味を決定づけた映画ともいえる。</p>



<p>幼稚園児が感銘を受ける内容だったのは、ゴジ・コンに先駆けること38年も前に、怪獣オンリーのドラマを構築していたから。</p>



<p>本作はキングコングとレディコングのラブストーリーとして構築されており、人間キャラを間に挟むことなく二頭のドラマを展開させるという意欲的な試みがなされていたので、幼稚園児のハートにはぶっ刺さったのである。</p>



<p>1988年に日曜洋画劇場で放送された際にもバッチリ鑑賞し、やはり面白かった。「子供だまし」と言えばその通りかもしれないが、怪獣映画なんて本来は子供のものだからこの程度の完成度で良いと思う。</p>



<p>残念なのは、現代の日本においては鑑賞手段がものすごく限られているということ。</p>



<p>ディノ・デ・ラウレンティスが編み出したプリセールス（企画段階で映画の権利を売りさばくという資金調達方法）の弊害か、本作の権利関係は複雑で、20年以上前にリリースされた国内版DVDにはプレ値がついている。</p>



<p>幼少期の思い出の映画とはいえ、名作・傑作でもない本作に1万円弱は出せないぜと思っていたところ、困った時のオールドメディア頼みは有効で、初ソフト化時のレーザーディスクがなんと300円で叩き売られていたので、有難く購入させていただいた（国内未DVD化『ミラクルマスター/7つの大冒険』（1982年）も併せて購入。ワクワクが止まらない！）。</p>



<figure class="wp-block-image aligncenter size-large is-resized"><img decoding="async" width="766" height="1024" src="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/04/DSC_2461-766x1024.jpg" alt="" class="wp-image-11107" style="width:766px;height:auto" srcset="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/04/DSC_2461-766x1024.jpg 766w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/04/DSC_2461-224x300.jpg 224w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/04/DSC_2461-75x100.jpg 75w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/04/DSC_2461-768x1027.jpg 768w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/04/DSC_2461-1149x1536.jpg 1149w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/04/DSC_2461.jpg 1436w" sizes="(max-width: 766px) 100vw, 766px" /><figcaption class="wp-element-caption">当時ものとは思えないほど綺麗なジャケット</figcaption></figure>



<figure class="wp-block-image aligncenter size-large"><img decoding="async" width="1024" height="768" src="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/04/DSC_2458-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-11109" srcset="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/04/DSC_2458-1024x768.jpg 1024w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/04/DSC_2458-300x225.jpg 300w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/04/DSC_2458-133x100.jpg 133w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/04/DSC_2458-768x576.jpg 768w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/04/DSC_2458-1536x1152.jpg 1536w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/04/DSC_2458.jpg 1920w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /><figcaption class="wp-element-caption">しかし画質はガビガビで参った</figcaption></figure>



<p>かくして1988年の日曜洋画劇場以来、実に36年ぶりの再鑑賞となったが、基本的には記憶通りの内容だったので、子供にも的確に情報を与えるという点では、なかなか優れた作品と言えるのではないか。</p>



<h3 class="wp-block-heading"><span id="toc3">38年早すぎた構成</span></h3>



<p>前作『キングコング』(1976年)でワールドトレードセンターからの落下という悲劇的な最後を遂げたコングだったが、どっこい彼は生きていたというのが本作（原題&#8221;King Kong Lives&#8221;の由来）。</p>



<p>10年間は昏睡状態だったが、大猿用の巨大な人工心臓は開発済。あとは手術用の輸血を待つのみというところで、ちょうどよくコングの同種レディコングがボルネオ島で発見され、蘇生手術が施されるのが前半部分。</p>



<p>なぜ前作の舞台とはかけ離れた島にコングの同種が生息していたのかはよくわからんが、それ以外の部分はよく考えられている。観客がギリギリ受け入れられる形でのコング復活となっているし、人工心臓・輸血・レディコングといった構成要素の展開のさせ方も手際良い。</p>



<p>共同で本作の脚本を書いたのはロナルド・シャセット。ダン・オバノンとのコンビで<a href="https://b-movie.tokyo/alien/" data-type="post" data-id="9918">『エイリアン』（1979年）</a>や『ゾンゲリア』（1981年）を手掛けたジャンル映画の職人であり、当時はラウレンティスの元で『トータル・リコール』の企画を進めているところだった。</p>



<p>なおラウレンティス版『トータル・リコール』は1988年にオーストラリアでセット建造にまで至ったのだが、本作の興行的失敗などが遠因となってラウレンティスのプロダクションが倒産。準備されていたセットも撮影機材もその場に放棄された。</p>



<p>脚本は『ランボー』シリーズの大ヒットで飛ぶ鳥を落とす勢いだった<a href="https://b-movie.tokyo/carolco-pictures/" data-type="post" data-id="5452">カロルコ・ピクチャーズ</a>に買い取られ、アーノルド・シュワルツェネッガー主演の<a href="https://b-movie.tokyo/total-recall-1990/" data-type="post" data-id="871">『トータル・リコール』（1990年）</a>として生まれ変わった。シュワはかつてラウレンティスが主演候補から外した俳優だったが、映画は大ヒット。世の中は分からないものだ。</p>



<p>閑話休題</p>



<p>ラウレンティスは前作『キング・コング』（1976年）の公開直後から続編を考えていたものの、コングを再登場させる合理的な手段を思いつかずにいたのだが、そんな中でシャセットが持ち込んだ人工心臓と輸血というアイデアには飛びついた。</p>



<p>ただしレディコングには懐疑的で、「キングコングは50年来のポップカルチャーのアイコンなので観客たちも無条件に受け入れるだろうが、さすがにレディコングは無理あるだろ」と、かなりまともなことを言っていた。さすがは稀代の大プロデューサーである。</p>



<p>ただしシャセットも負けてはいない。「キングコングにだって生みの親はいるだろうし、メスの大猿が居たって何ら不思議ではない」と反論し、レディコング案を通した。一瞬、これが大人の会話かと思ったが、このやりとりで数千万ドルの大金が動くのだからハリウッドはつくづく夢のある世界だ。</p>



<p>なんやかんやありつつも手術は無事成功するが、雌の匂いを嗅ぎつけたコングは大興奮。檻を破ってレディコングと共にジョージア山脈に脱走する。</p>



<p>逃げる大猿カップルと追う米陸軍の攻防戦が後半の目玉となるが、大猿カップルのパートは人間抜きで構築されている。レディコングの気を引こうとするキングコングの仕草などはバカっぽいが、何をしているのか観客に十分通じるレべルになっているのだから大したものだ。</p>



<p>かつ、コング×レディのラブストーリーを補完すべく、堅物の女科学者エイミー（リンダ・ハミルトン）と、インディ・ジョーンズを5倍希釈したような冒険家ハンク（ブライアン・カーウィン）のラブストーリーという相似形のドラマが平行して描かれる構成もゴジ・コンに先駆けている。やはり本作の構成はすごいんじゃないか。</p>



<p>あと、美人の文脈で語られることの少ないリンダ・ハミルトンが、本作では例外的に美しく撮られていることもポイント高い。</p>



<p>そういえばジョン・ギラーミンは前作『シーナ』（1984年）でも女ターザンを美しく描いていたし、女性を魅力的に演出する技術を持った監督だったのだろう。なお、本作がギラーミン最後の劇場用作品となった。</p>



<p>守るものを得たコングと米軍との闘いは熾烈を極めるのだが、飛行機だのヘリだのを相手に戦うことの多いコングにとっては珍しく、戦車や歩兵を相手にしていることも新しかった。</p>



<p>実機を用いたハリウッドらしい大掛かりな撮影と、緻密な作りのミニチュアワークの組み合わせ方も何気によくできているし、エイミーとハンクを除く人間キャラを悪辣に描くことで対立構造をはっきりさせた脚本も怪獣映画としては悪くない。</p>



<p>思い出補正がものすごく入っていることは致し方ないが、私は今でも、というか今見るからこそ楽しめた。</p>



<p>バカ映画という悪評が先行しすぎているうえに、鑑賞手段が限られているので、本作を実際に見たことのある人は少ないと思うけど、もしも鑑賞の機会に恵まれた日には、偏見を持たずなるべく温かい目で見ていただければと思う。</p>
]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>【凡作】スポンティニアス・コンバッション_怪奇版トゥルーマン・ショー（ネタバレあり・感想・解説）</title>
		<link>https://b-movie.tokyo/spontaneous-combustion/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[b-movie]]></dc:creator>
		<pubDate>Thu, 18 Apr 2024 00:07:51 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[サスペンス・ホラー]]></category>
		<category><![CDATA[凡作]]></category>
		<category><![CDATA[80年代]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://b-movie.tokyo/?p=10851</guid>

					<description><![CDATA[（1989年 アメリカ）トビー・フーパー監督が「月刊ムー」感あふれる題材をシリアスかつ複雑に映画化した意欲作だけど、完成した作品はあまりに説明不足で分かりづらいし、分かろうと努力をするほど面白くはないし、結果、パッとしな [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<p>（1989年 アメリカ）<br>トビー・フーパー監督が「月刊ムー」感あふれる題材をシリアスかつ複雑に映画化した意欲作だけど、完成した作品はあまりに説明不足で分かりづらいし、分かろうと努力をするほど面白くはないし、結果、パッとしない仕上がりとなっている。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="1000" height="740" src="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/12/SPONTANEOUS-COMBUSTION_P2.jpg" alt="" class="wp-image-10853" srcset="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/12/SPONTANEOUS-COMBUSTION_P2.jpg 1000w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/12/SPONTANEOUS-COMBUSTION_P2-300x222.jpg 300w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/12/SPONTANEOUS-COMBUSTION_P2-135x100.jpg 135w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/12/SPONTANEOUS-COMBUSTION_P2-768x568.jpg 768w" sizes="(max-width: 1000px) 100vw, 1000px" /></figure>



<h2 class="wp-block-heading">感想</h2>



<p>存在こそ知っていたが、今の今まで未見だった映画。</p>



<p>「ウルトラプライス版」と銘打たれたBlu-rayが1300円で売られていたのを2023年夏頃に購入したが、特に見る気が起こらずしばし放置の状態が続いていた。</p>



<p>このままではソフトが手元にあるという事実すら忘却しそうだったので、寝るまでに時間はあるが長尺の映画では明日に響くという絶妙な日を見つけ、ようやっとディスクを再生した。</p>



<p>平凡な高校教師だと思っていた男が、じつは人体自然発火（スポンティニアス・コンバッション）能力を持っていたというのが、超ざっくりとした概要。</p>



<p>異能の者を題材にした映画は数多くあるが、人体自然発火はマイナーな部類に入る。他にはスティーブン・キング原作の『炎の少女チャーリー』（1984年）くらいだろうか。『X-FILE』の1エピソードにもあったような気がするけど、あんまり覚えていない。</p>



<p>類似作品が少ないということは参照できる過去事例に乏しいということであり、本作の関係者達はいろいろと苦労したであろうことが伺える。</p>



<p>脚本と監督を担当したのは<a href="https://movie-review.net/the-texas-chain-saw-massacre-1974">『悪魔のいけにえ』（1974年）</a>のトビー・フーパーで、彼はここに複雑な人間模様や壮大な陰謀が絡む、込み入った物語を構築した。</p>



<p>物語は1955年の水爆実験にまで遡り、来る全面核戦争から民間人を守るための被検体夫婦が映し出される。全体的にグダグダな本作では例外的に、このパートの出来はすこぶる良い。</p>



<p>夫婦は放射能に耐える薬剤を投与された上で、放射線下の環境で数週間を過ごして無事生還するんだけど、この夫婦がどちらも阿呆っぽい童顔で、いかにも騙されやすそうなのが良い。</p>



<p>得体の知れない薬剤を打たれて放射線に晒される実験など、まともな人間が引き受けるはずがなく、これぞ極限のリアリティだと言える。</p>



<p>で、この夫婦は阿呆なものだから、実験期間中にも関わらず普通に夫婦の営みをして、子供を作ってしまう。</p>



<p>「は？どんな状況でやってくれてるんだよ」と焦る科学者たち。</p>



<p>緊急会合が開かれるが、奥に控える一番偉い人の鶴の一声で、一応産ませてみることにする。</p>



<p>お産は無事終わり、手の甲に真円形の痣があるのと、平熱が異常に高いこと以外は特段問題のない子供が産まれるのだが、親子３人の幸せを嚙み締めた瞬間、夫婦の体が激しく燃え上がって二人は絶命する。</p>



<p>ここまでの上映時間約10分。この短時間で不穏なイントロを描き切ったトビー・フーパーの抜群の構成力が光る。ただし構成が素晴らしいと言えるのはここまでだったが。</p>



<p>30数年後、赤ん坊は高校教師となっていた。同じ職場の婚約者にも恵まれ、小さくとも幸せな日常を送っているサム（ブラッド・ドゥーリフ）だったが、周囲で不審な焼死が相次いだことから、自分自身の秘めたる能力を発見し、また生い立ちの謎に迫るというのが、ざっくりとしたあらすじ。</p>



<p>ネタを明かすと、婚約者も育ての親もみんな仕込みで、被検体サムはその生涯にわたって観察され続けてきたという『トゥルーマン・ショー』（1998年）みたいな話になってくるんだけど、説明が不親切で人間関係がとにかく分かりづらい。</p>



<p>医者とか博士が何人も出てきて誰が誰やら分からなくなるし、序盤でサムの車に細工していた女性とか、ラジオで人生相談してる超能力者とか、意味ありげに登場しながら、結局何だったのか分からないままフェードアウトしていく人物もいるし、もはやカオスだった。</p>



<p>主人公の能力設定もよく分からない。</p>



<p>自分の体から炎を発するに留まらず、電話で話している相手や、果てはラジオ人生相談の隣の部屋で作業しているラジオ局員（ジョン・ランディス）まで燃やしてしまう。</p>



<p>また暖炉の炎の眺めていると死んだ両親の記憶がサムに宿るなど、もはやスポンティニアス・コンバッションとも違う特殊能力までを披露し、これまたカオスと化した。</p>



<p>クライマックスでは、同じ能力者である他人の炎を吸うという新機能が、これまた何の前触れもなく登場するので、本来は美しいはずのサムの自己犠牲が「え？今の何だったん？」になってしまった。実に惜しい。</p>



<p>主演のブラッド・ドゥーリフによると、元の脚本の出来は良く、またトビー・フーパーにはこれを描くだけの演出力もあったはずなのに、プロデューサーやスタジオの口出しによって作品がどんどん歪められていったらしい。</p>



<p>当時のフーパーは<a href="https://b-movie.tokyo/lifeforce/" data-type="post" data-id="4106">『スペースバンパイア』（1985年）</a>、『スペースインベーダー』（1986年）、『悪魔のいけにえ2』（1986年）を３作連続でコケさせたところで、発言力が随分と低下していたことが大きかったのかもしれない。</p>



<p>決して甘い作りの作品ではないので嫌いになれない魅力はあるが、かと言って説明の分かりづらさや、唐突に飛び出す設定の唐突さは如何ともしがたい。もうちょっとちゃんと作ってくれれば、見違えるほど良くなったと思うんだけど。</p>
]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>【凡作】ブロンコ・ビリー_セクハラ・パワハラのオンパレード（ネタバレあり・感想・解説）</title>
		<link>https://b-movie.tokyo/bronco-billy/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[b-movie]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 17 May 2024 09:19:21 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[その他]]></category>
		<category><![CDATA[凡作]]></category>
		<category><![CDATA[80年代]]></category>
		<category><![CDATA[イーストウッド]]></category>
		<category><![CDATA[ラジー賞]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://b-movie.tokyo/?p=11125</guid>

					<description><![CDATA[（1980年 アメリカ）かつてイーストウッドが量産していたライト系の娯楽作だけど、家父長制的なイーストウッドの価値観は、現代目線では少々厳しい。めちゃくちゃ面白い展開があるわけでもなく、最後までノリ切れずに終わってしまっ [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<p>（1980年 アメリカ）<br>かつてイーストウッドが量産していたライト系の娯楽作だけど、家父長制的なイーストウッドの価値観は、現代目線では少々厳しい。めちゃくちゃ面白い展開があるわけでもなく、最後までノリ切れずに終わってしまった。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="722" height="1024" src="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/05/Bronco-Billy_P-722x1024.jpg" alt="" class="wp-image-11126" srcset="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/05/Bronco-Billy_P-722x1024.jpg 722w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/05/Bronco-Billy_P-212x300.jpg 212w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/05/Bronco-Billy_P-71x100.jpg 71w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/05/Bronco-Billy_P-768x1089.jpg 768w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/05/Bronco-Billy_P.jpg 846w" sizes="(max-width: 722px) 100vw, 722px" /></figure>



<h2 class="wp-block-heading">感想</h2>



<p>午後ローで放送されていたのを録画して鑑賞。</p>



<p>70年代から80年代にかけてのイーストウッドは超多作で全部追いかけきれていないので、ちょいちょいイーストウッド特集をして<a href="https://b-movie.tokyo/dirty-harry/" data-type="post" data-id="7497">『ダーティハリー』（1971年）</a>以外のイーストウッド作品を放送してくれる午後ローさんには感謝しかない。</p>



<p>全米公開時にはさほど大きなヒットにはならず（低予算なので黒字ではあったが）、ヒロイン役のソンドラ・ロックが第一回ラジー賞で最低女優賞にノミネートされるなど、あんまり良い話題のない作品。</p>



<p>再評価される向きもあるようだが、個人的にはイマイチに感じた。</p>



<p>基本フォーマットは西部劇の流用で、『アウトロー』（1975年）で描かれたような疑似的な家族関係、主人公を中心とした家父長制的なコミュニティの様子が描かれる。</p>



<p>毎回決まったメンバーで映画を製作するイーストウッド自身の組織観・人材観を反映したものであり（多分・・・）、映画製作において抱える葛藤をそのまま置き換えることができるので、イーストウッドにとっては扱いやすい題材なのだろう。</p>



<p>イーストウッド自身、本作を非常に気に入っていると発言している（なので興行的にパッとしなかったことには不満を感じている様子）。</p>



<p>ワイルド・ウエスト・ショーの一座を率いて中西部をドサ巡りしているブロンコ・ビリー（クリント・イーストウッド）だが、都会育ちの富豪令嬢アントワネット・リリー（ソンドラ・ロック）をショーの相手役に迎えたことでひと悶着もふた悶着もあるというのが、ざっくりとしたあらすじ。</p>



<p>1980年代当時、すでに下火となっていた西部劇を、ワイルド・ウエスト・ショー（西部開拓時代のカウボーイの妙技を再現したヴォードヴィル・ショー）という題材をとって現代に復活させたのがこの企画の骨子であり、時代遅れの堅物男の生きづらさや、それでも仲間たちに対する責任をまっとうしようとする男の背中が描かれる。</p>



<p>さながら西部の寅さんという風情なのだが、製作時点ですでに時代遅れになっていた人種のドラマを、製作から44年後の2024年現在に鑑賞するという捻じれた構造での鑑賞だったので、私にはいろいろ伝わりづらい部分が多かった。</p>



<p>加えて、イーストウッドの家族観・人生観が極めて特殊であることも、作品への理解を困難にする要因となっている。</p>



<p>相手役のソンドラ・ロックは、70年代から80年代にかけてのイーストウッド作品の常連だった人。実に6作品でイーストウッドの相手役を努めていた。</p>



<p>チャールズ・ブロンソン作品におけるジル・アイアランドのような存在であるが、ブロンソンとアイアランドが法的に正式な夫婦だったのに対して、ロックはイーストウッドの愛人だったというのが凄い。</p>



<p>愛人関係を隠さないばかりか、自分のプロジェクトに堂々と参加させるというネジの飛んだ公私混同ぶり。そして正妻との間の子供（カイルとアリソン）と共演までさせているのだから、当時のイーストウッドの倫理観はぶっ壊れていたとしか言いようがない。</p>



<p>1980年代時点ですでに時代遅れだった西部の価値観、1980年代と2020年代との間の社会風潮の相違、そしてイーストウッド自身の非常にユニークな家族観・人生観・・・</p>



<p>こうした様々なバイアスを補正しながら見なきゃいけないので、まぁしんどかった。多分、イーストウッドが言いたかったことの半分も私には伝わっていないと思う。それくらい、本作は見づらい映画だった。</p>



<p>常日頃は過剰なポリコレ風潮に異議を唱えている私ですら分からなかったのだから、意識高い系の方々が本作を見ると倒れてしまうんじゃなかろうか。それほどの破壊力が本作にはある。</p>



<p>と、ここまで長い長い前置きをしてしまったけど、言いたいのは「私にはちょっと理解できない映画だった」ということ。私はよくわかっていないという前提で、以下の感想を読んでいただきたい。</p>



<p>まずブロンコ・ビリーという主人公にはまったく感情移入できなかった。</p>



<p>「半年も無給はさすがにしんどい」と訴える仲間たちを雨の中整列させて、「お前らは金の亡者か！」と恫喝するブロンコさん。この時点で私の共感の度合いは地の底にまで落ちた。</p>



<p>ブロンコさんの言い分を要約すると↓の感じ。</p>



<ul class="wp-block-list">
<li>こうして共同生活してるんだからお前らに金なんて要らんだろ</li>



<li>子供たちの笑顔を見たいという崇高な目的のために働いてるんだから文句なんて言うな</li>



<li>俺が金を貯めていつか本物の牧場を買う。それがお前らの夢でもあるだろ</li>
</ul>



<p>前半は新卒を汚い社員寮に押し込めたうえで提示した給料を支払わなかった<a href="https://news.yahoo.co.jp/articles/cd5cec8af245e0aaebe92946e21b2329b9a8437a">い〇ば食品</a>と同じ論理だし、後半はやりがい搾取以外の何物でもない。</p>



<p>1980年当時の観客がこのやりとりをどう受け取ったのかは分からないが、2020年代に見るとかなり厳しいことを言っている。</p>



<p>その後もブロンコさんのパワハラ・セクハラが炸裂しまくり。</p>



<p>ほぼ初対面のアントワネットのケツを叩く、関係性がない時点でキスを迫ろうとするなど、ブロンコさんやりたい放題なのである。</p>



<p>曰く、ブロンコさんはかつて結婚していたのだが、自分の親友と浮気をしてしまった奥さんを銃で撃ったとのこと。</p>



<p>「その場合、浮気相手の方を撃つべきでは？」と当然の疑問を投げかけるアントワネットに対して、「親友だったからな」と答えるブロンコさん。回答になっていない。</p>



<p>兎にも角にも、浮気をされたとは言え女性を銃で撃つという感覚はちょっと理解できない。</p>



<p>私にとってはやべぇ人だなという感じなのだが、この話を聞かされたアントワネットは逃げていかない。まかり間違えれば自分も銃で撃たれるかもしれない立場にあるのに、随分と悠長な人である。</p>



<p>そういえばアントワネット側のドラマもよくわからん。</p>



<p>アントワネットはNYの社長令嬢で、30歳までに結婚すればという謎の制約条件付きで父の莫大な遺産を相続することになる。</p>



<p>この制約条件の時点でいろいろ凄いとは思うが、作品内でこの条件はアッサリとスルーされるので、1980年時点では大した話ではなかったのだろう。</p>



<p>で、30歳のタイムリミットが迫る彼女に接近してきたのが胡散臭い詐欺師で、アントワネット的にも金目当てであることが見え見えだったのだけれども、それでもこいつと結婚することにする。</p>



<p>この詐欺師、せめてイケメンであってほしいところだが、むさっ苦しい中年男性でしかないので、本当に「なぜわざわざこいつと？」という疑問しか湧いてこない。</p>



<p>詐欺師を演じるのはイーストウッド作品の常連俳優ジェフリー・ルイスで、90年代に人気を博した女優ジュリエット・ルイスの父親である。</p>



<p>アントワネットは無一文で西部のド田舎に置き去りにされたうえ、遺産を狙う母親の策略で死亡したことにされたので、寝食を保証してくれる唯一の存在だったブロンコ・ビリー一座に参加するというのが彼女側のドラマなのだけれども、「私は生きてますよ」と警察に名乗り出ればよかったんじゃないかという気がしてならない。</p>



<p>このあたりのいい加減さも、作品への理解を著しく妨げている。</p>



<p>で、当初は息の合わないブロンコとアントワネットだが、様々な苦難を共にする中でベストパートナーになっていくというラブコメとしては王道のプロットが置かれているのだけれど、西部劇のバタ臭さがラブコメの背景としてはあまり合っていないように感じる。</p>



<p>そして何より、不器用で怒りっぽく、すぐに説教を始めるブロンコさんが女性にモテるタイプには見えないのである。普通に異性から嫌われるタイプだと思うけど、1980年の社会では違ったのだろうか。</p>



<p>そして、子供のいたずらでテントが全焼したブロンコ一座の金策が後半の山場になるのだけれど、もともと金持ちのアントワネットが動けばすぐに解決できたのではと思ったりもしたりで、最後までお話に乗り切れない自分がいた。</p>



<p>・・・と、いろいろツライ映画ではあったが、そんな中でも良かった点もあるにはある。</p>



<p>「なろうとすればなりたいものになれる」というメッセージ性は私の心にも響いた。</p>



<p>現在では西部のカウボーイにしか見えないブロンコさんだが、出身はニュージャージーで、もとは靴のセールスマンをしていた。</p>



<p>そんなブロンコが、世間の負け犬だった現在の仲間たちを集め、小さいながらもみんなで夢を叶えたのだ。</p>



<p>社長令嬢という圧倒的に有利な立場に甘んじる中で「なりたい自分」なんてものを考えてもこなかったアントワネットも、ブロンコさんと行動を共にする中で自分を解放していく。</p>



<p>王道ではあるけど、このドラマは良かったと思う。</p>
]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>【良作】フィラデルフィア・エクスペリメント_SF好きほど騙される（ネタバレあり・感想・解説）</title>
		<link>https://b-movie.tokyo/the-philadelphia-experiment/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[b-movie]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 16 Feb 2024 08:45:16 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[SF・ファンタジー]]></category>
		<category><![CDATA[良作]]></category>
		<category><![CDATA[80年代]]></category>
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					<description><![CDATA[（1984年 アメリカ）懐かしの映画だけど、あらためて見ると記憶以上に作り込みの細かい良作だった。SF好きほど騙されそうな意外性あるストーリーに、地に足の着いたドラマ。総合的に完成度が高く、VFXのショボさには目を瞑りた [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<p>（1984年 アメリカ）<br>懐かしの映画だけど、あらためて見ると記憶以上に作り込みの細かい良作だった。SF好きほど騙されそうな意外性あるストーリーに、地に足の着いたドラマ。総合的に完成度が高く、VFXのショボさには目を瞑りたくなる。</p>



<figure class="wp-block-image aligncenter size-large"><img decoding="async" width="725" height="1024" src="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/01/The-Philadelphia-Experiment_P-725x1024.jpg" alt="" class="wp-image-11047" srcset="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/01/The-Philadelphia-Experiment_P-725x1024.jpg 725w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/01/The-Philadelphia-Experiment_P-213x300.jpg 213w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/01/The-Philadelphia-Experiment_P-71x100.jpg 71w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/01/The-Philadelphia-Experiment_P-768x1084.jpg 768w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/01/The-Philadelphia-Experiment_P.jpg 850w" sizes="(max-width: 725px) 100vw, 725px" /></figure>





<h2 class="wp-block-heading">感想</h2>



<p>子供の頃に日曜洋画劇場で見た映画。</p>



<p>特に面白いとは思わなかったが、録画テープを何度も見ていたので、子供心にも何かしら引っかかるものがあったのだろう。なおその録画テープは、毎度おなじみ<a href="https://b-movie.tokyo/masters-of-the-universe/#toc4" target="_blank">「おかんビデオテープ大量廃棄事件」</a>で犠牲となった。</p>



<p>ここ数十年は地上波放送が途絶えている上に、ソフト化機会にも恵まれない作品で、10年以上前にリリースされたBlu-rayにはプレ値がついていたのだが、2023年末にBlu-rayの再販が決定してとても驚いた。</p>



<p>しかも以前のBlu-rayに収録されていたのはゴールデン洋画劇場版の吹き替えのみだったところ、今回は日曜洋画劇場版もあわせて2種類の吹き替えが収録されるとのこと。</p>



<p>さらに日曜洋画劇場版は地上波ではカットされた部分を追加録音した完全版とのことで、感激のあまりすぐにAmazonで予約してしまった。</p>



<p>ただし私と同じ思いを持つ人がこの国には大勢いたようで、商品は入荷待ち状態となり、発売後すぐには入手できなかった。ちょっと残念だったけど、『フィラデルフィア・エクスペリメント』を欲しがる人が多いという現状を嬉しく思う気持ちの方が勝った。</p>



<p>動画配信が主流となったことでパッケージソフトの市場は年々縮小しており、ちょくちょく覗かせていただいているTCエンタテイメントさんのSNSにおいても、このままいくと映画ソフトを手元に置くという文化自体なくなるかもねなんて悲観的なことが書かれていたりもするが、日本の中年映画ファンの胆力はそんなもんではないと、ちょっとだけ安心した。</p>



<p>そんなこんなでようやっと入手できたのが2024年1月下旬に入ってからのことだったけど、あらためて見ると記憶していた以上に面白くて驚いた。</p>



<p>タイムトラベルものとしては難しすぎず単純すぎずの程よい作り込みだし、後半にかけて意外な捻りもある。世界的にはさほど評価されていない作品のようだけど、私はSF映画の佳作レベルには十分達していると思う。</p>



<p>アメリカでは有名な都市伝説「フィラデルフィア計画」を題材に、大真面目に作られたSFスリラー。</p>



<p>1943年、フィラデルフィア港では軍艦をレーダーから消す技術の実験が行われていたが、装置にスイッチを入れた瞬間、水兵のデヴィッド（マイケル・パレ）とジム（ボビー・ディ・シッコ）は1984年のネバダ州に飛ばされてしまう。</p>



<p>タイムスリップものって現代人が過去なり未来なりに行くものが主流という中、こちらにタイムスリップしてきた40年前の軍人さん目線というのが斬新。</p>



<p>1984年の社会を観察しながら「お～」っと驚く主人公たちを見るのは、定番ながらもやはり面白い。</p>



<p>なおレーガン大統領ネタは『バック・トゥ・ザ・フューチャー』（1985年）よりも本作の方が1年早かった。</p>



<p>そういえば本作製作から今年で40年、劇中の設定年代（1943年→1984年）とほぼ同じ時間差があるわけだが、1984年の人が現在を観たらどう反応するのかななんてことも、一瞬頭をよぎった。</p>



<p>当時の想像を超えたテクノロジーはなさそうな気がするので、意外と受け入れるんじゃないかと思ったりはするけど。</p>



<p>それよりも驚かれるのはコンテンツの方かな。スーパー戦隊の新作が毎年休まず出続けてるとか、『ターミネーター』の新作がまだまだリリース予定とか、クリント・イーストウッドがいまだに映画を撮り続けているとか、そっちの方が想像を超えている。</p>



<p>閑話休題。</p>



<p>1984年をさまようデヴィッドとジムは警察と軍から追われる身となり、立ち寄ったダイナーでのトラブルをきっかけに求職中の若い女性アリソン（ナンシー・アレン）も巻き込むが、その後にジムが消滅してしまい（死んだのではなく消滅）、デヴィッドとアリソン二人の逃避行となる。</p>



<p>40年というタイムラグは、絶妙に当時の知り合いが生存している時期でもあり、二人はデヴィッドの実家を目指す。</p>



<p>父親のガソリンスタンドはすでに他人の手に渡っていたが、店先に飾られていた当時の写真にデヴィッドが映っていたことから、彼の話が真実だったと確信するアリソン。</p>



<p>そして観客とデヴィッドは、ここでの彼女の反応から、それまでは優しいアリソンがデヴィッドの話を信じたふりをしていただけだったことを知る。</p>



<p>こうした人情の機微みたいなものが描かれているので本作は実に味わい深い。通常のB級SFとは一線を画す作りだと言える。</p>



<p>本作を監督したのはスチュワート・ラフィル。SFコメディ『スペース・パイレーツ』（1984年）や、E.T.の劣化コピー『マック』（1988年）などが代表作で、お世辞にも著名な監督と言えないのだが、本作ではなかなか安定感のある演出を見せる。</p>



<p>アリソンがデヴィッドの話を信じたふりをしていたのは、彼を愛していたからで、ここから映画はラブストーリーの様相も呈する。</p>



<p>最終的にデヴィッドは1943年か1984年かの選択を迫られ、大方の予想通りに1984年を選択するのだが、彼女の元に帰ってくるラストは予定調和ながらも感動的。</p>



<p>冒険譚の締めはこうあってほしいという理想的な終わり方をしてくれて、実に気持ちが良い。</p>



<p>昔の映画ってこんな形ですっきりと終わってくれるので、日曜洋画劇場で見る分にはちょうど良かった。</p>



<p>「明日は月曜だしもう寝るか」と良い寝つきへと誘導してくれるのだ。</p>



<p>一方予定調和から程遠かったのがSF設定で、こちらは気持ちよく観客を騙してくれる。</p>



<p>アリソンとデヴィッドは手がかりを求めてジムの奥さんの家を目指すんだけど、なんとそこで年老いたジムと遭遇する。</p>



<p>「ジムは1943年の実験で行方不明になったきりです」という展開を予測していたところに、ジムの生存をぶっこんでくるという意外性には心底驚かされた。</p>



<p>SF映画好きであればあるほど、この展開は読めなかったはず。</p>



<p>なぜならタイムトラベルものにおいては「同一時間帯に同一人物は複数存在できない」という原則が置かれることが多いためで、1984年に若ジムと老ジムが同居していたという可能性は、SF好きほど考えていなかったはず。</p>



<p>通の裏読みを利用してきた構成の妙である。</p>



<p>本作のSF設定には独特な部分が多く、タイムパラドックスが起こらないという設定も置かれている。</p>



<p>主人公がタイムトラベルしたことで歴史がどんどん改ざんされていき、それをどうやって元に戻すのかがこの手の映画の見せ場とされる場合も多いのだが、本作はその逆をいっている。</p>



<p>すなわち「デヴィッドが1984年にくること」「デヴィッドが1943年に戻って世界を救うこと」はすでに歴史に織り込み済であり、一部の登場人物には彼が何をするのか最初から分かっていたということになる。</p>



<p>タイムパラドックスない設定のSF映画ってあまり見かけないので、これまた斬新だった。</p>



<figure class="wp-block-embed is-type-wp-embed is-provider-b wp-block-embed-b"><div class="wp-block-embed__wrapper">

<a href="https://b-movie.tokyo/philadelphia-experiment-2/" title="【良作】フィラデルフィア・エクスペリメント2_舞台はナチス領アメリカ（ネタバレあり・感想・解説）" class="blogcard-wrap internal-blogcard-wrap a-wrap cf" target="_blank"><div class="blogcard internal-blogcard ib-left cf"><div class="blogcard-label internal-blogcard-label"><span class="fa"></span></div><figure class="blogcard-thumbnail internal-blogcard-thumbnail"><img decoding="async" width="160" height="99" src="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/01/Philadelphia-Experiment-2_1-160x99.jpg" class="blogcard-thumb-image internal-blogcard-thumb-image wp-post-image" alt="" srcset="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/01/Philadelphia-Experiment-2_1-160x99.jpg 160w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/01/Philadelphia-Experiment-2_1-120x74.jpg 120w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2024/01/Philadelphia-Experiment-2_1-320x198.jpg 320w" sizes="(max-width: 160px) 100vw, 160px" /></figure><div class="blogcard-content internal-blogcard-content"><div class="blogcard-title internal-blogcard-title">【良作】フィラデルフィア・エクスペリメント2_舞台はナチス領アメリカ（ネタバレあり・感想・解説）</div><div class="blogcard-snippet internal-blogcard-snippet">（1993年 アメリカ）ビデオスルーのB級SFだが、かと言って切って捨てられない魅力がある。前作とちゃんとつながった設定、世界規模の背景を持った物語など、よくぞこれだけ大風呂敷広げられたなぁと。低予算なので多くは期待できないが、やれることは...</div></div><div class="blogcard-footer internal-blogcard-footer cf"><div class="blogcard-site internal-blogcard-site"><div class="blogcard-favicon internal-blogcard-favicon"><img decoding="async" src="https://www.google.com/s2/favicons?domain=https://b-movie.tokyo" alt="" class="blogcard-favicon-image internal-blogcard-favicon-image" width="16" height="16" /></div><div class="blogcard-domain internal-blogcard-domain">b-movie.tokyo</div></div><div class="blogcard-date internal-blogcard-date"><div class="blogcard-post-date internal-blogcard-post-date">2024.02.22</div></div></div></div></a>
</div></figure>
]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>【良作】インナースペース_ユルくて楽しい80年代い娯楽作（ネタバレあり・感想・解説）</title>
		<link>https://b-movie.tokyo/innerspace/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[b-movie]]></dc:creator>
		<pubDate>Thu, 28 Dec 2023 23:40:06 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[SF・ファンタジー]]></category>
		<category><![CDATA[良作]]></category>
		<category><![CDATA[80年代]]></category>
		<category><![CDATA[スピルバーグ]]></category>
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					<description><![CDATA[（1987年 アメリカ）いかにも8０年代らしい緊張感皆無のSFアクションコメディだけど、クセ強めのキャラクター達による気の抜けたやり取りが楽しい。作品全体の温度感とは裏腹に気合入りまくりのVFXにも一見の価値がある。 目 [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<p>（1987年 アメリカ）<br>いかにも8０年代らしい緊張感皆無のSFアクションコメディだけど、クセ強めのキャラクター達による気の抜けたやり取りが楽しい。作品全体の温度感とは裏腹に気合入りまくりのVFXにも一見の価値がある。</p>



<figure class="wp-block-image aligncenter size-full"><img decoding="async" width="553" height="863" src="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/12/Innerspace_P.jpg" alt="" class="wp-image-10904" srcset="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/12/Innerspace_P.jpg 553w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/12/Innerspace_P-192x300.jpg 192w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/12/Innerspace_P-64x100.jpg 64w" sizes="(max-width: 553px) 100vw, 553px" /></figure>




  <div id="toc" class="toc tnt-number toc-center tnt-number border-element"><input type="checkbox" class="toc-checkbox" id="toc-checkbox-32" checked><label class="toc-title" for="toc-checkbox-32">目次</label>
    <div class="toc-content">
    <ol class="toc-list open"><li><a href="#toc1" tabindex="0">作品解説</a></li><li><a href="#toc2" tabindex="0">感想</a></li></ol>
    </div>
  </div>

<h2 class="wp-block-heading"><span id="toc1">作品解説</span></h2>



<p>本作は<a href="https://b-movie.tokyo/gremlins/" data-type="post" data-id="10889">『グレムリン』（1984年）</a>で大ヒットを飛ばしたスピルバーグ製作×ジョー・ダンテ監督の手によるSFコメディ。</p>



<p>『アイスマン』（1984年）のチップ・プローザーによって書かれた初期稿はスパイスリラーで、『ミクロの決死圏』（1966年）にそっくりだったらしい。</p>



<p>1984年頃の企画開始時点で一度ジョー・ダンテ監督に声がかけられていたが、特に興味を持てない企画だったとして断られている。</p>



<p>その後プロデューサーのピーター・グーバーの指示で脚本の書き直しが行われ、『デッドゾーン』（1983年）のジェフリー・ボームによってコメディに変更された。</p>



<p>この脚本の出来が良かったのでスティーヴン・スピルバーグ、リチャード・ドナー、ジョン・カーペンターら錚々たる監督たちが興味を示したが、同時期に同じくワーナーで『太陽の帝国』（1987年）を製作中だったスピはプロデューサーに回り、ロバート・ゼメキスに監督させようとしたものの断られて、再度ジョー・ダンテにお鉢が回ってきた。</p>



<p>脚本の修正をしたジェフリー・ボームは本作の評価によって注目されたのか、スピの次回作『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』（1989年）や、リチャード・ドナー監督の<a href="https://b-movie.tokyo/lethal-weapon-2/" data-type="post" data-id="4482">『リーサル・ウェポン2』（1989年）</a>、<a href="https://b-movie.tokyo/lethal-weapon-3/" data-type="post" data-id="4488">『同3』（1992年）</a>の脚本任されることとなる。つくづく、ご縁とは大事なものだ。</p>



<p>スピルバーグが率いる製作会社アンブリンでの作業はダンテにとって心地よいもので、最高の機材・人材が与えられ（アカデミー視覚効果賞を受賞）、問題が発生すればすぐにプロデューサーがすっ飛んできて解決してくれた。</p>



<p><a href="https://b-movie.tokyo/gremlins/" data-type="post" data-id="10889">『グレムリン』（1984年）</a>のコンビということでワーナーの期待値も高かったのだが、劇場公開時の興行成績は振るわなかった。</p>



<p>ダンテは『インナースペース』というタイトルがキャッチーではなく、何の映画だか分からなかったのが敗因じゃないかと分析している。</p>



<p>作品評自体は悪くなく、ビデオ市場では大成功を収めたのだから、やはりマーケティングの問題だったのだろう。</p>



<p>なおデニス・クエイドとメグ・ライアンは本作での共演をきっかけに結婚、二人の間に生まれたジャック・クエイドは人気ドラマ<a href="https://movie-review.net/the-boys-s2">『ザ・ボーイズ』</a>に主演している。</p>



<h2 class="wp-block-heading"><span id="toc2">感想</span></h2>



<p>子供の頃に水曜ロードショー（TBSの方）で観て、かなり好きだった映画。</p>



<p>大人になってから見ても相変わらず面白いけど、DVDでも地上波での再放送でもソフト版吹替がメインで、馴染んできた水曜ロードショー版吹替えで再見できないのは残念だ。</p>



<p>実家に当時の録画ビデオがあったはずなんだけど、<a href="https://b-movie.tokyo/masters-of-the-universe/#toc4">おかんVHS大量廃棄事件</a>の際に本作も葬り去られたようだ。ナンミョーホーレンゲーキョー</p>



<p>パッケージソフト版の吹き替えは斉藤慶子や野田秀樹など俳優陣がメインを務めていて、プロの声優さんと比較するとうまくはないんだけど、かといって<a href="https://movie-review.net/in-time">『TIME/タイム』（2011年）</a>みたいにプロ声優の中にポツンと一人ヘタクソを配置しているわけでもないので、見ているうちに慣れてくる。</p>



<p>野田秀樹の気の抜けた演技なんて、聞いているうち味わい深く感じられるようになってくるし、タレント吹替えとはこうあるべきなんだろう。</p>



<p>空軍パイロット タック（デニス・クエイド）はポッドのミクロ化実験にテストパイロットとして参加し、実験は成功するんだけど、その直後に研究所は産業スパイに襲われる。命からがら逃げだした研究員は、ポッド入りの注射器を偶然通りかかったスーパー店員 ジャック（マーティン・ショート）に注射。</p>



<p>ポッド内の酸素がなくなるまでに脱出すべく、ジャックとタック、そしてタックの恋人リディア（メグ・ライアン）が協力して産業スパイに立ち向かうというのが、ザックリとしたあらすじ。</p>



<p>ジョー・ダンテが希望していたキャスティングはタック役にアーノルド・シュワルツェネッガー、ジャック役にマイケル・J・フォックスだったことからも明らかなとおり、肉体的に屈強なパイロットが手も足も出せなくなり、一方肉体的に貧弱な一般人に指示を出しつつ厄介な状況を乗り切るというドラマが本作の骨子となる。</p>



<p>本編には、ご丁寧にもデニス・クエイドが全裸になってムキムキの体を披露する場面もある。あの1シーンのためだけに体を作ってきたクエイドの役者魂には感服せざるを得ない。</p>



<p>一方ジャックは神経症を患うスーパー店員で、フィジカルもメンタルも弱弱しい事この上なし。</p>



<p>一時期、ジャック役にはウディ・アレンが候補として挙がっており、アレン自身もこの企画が気に入っていたのだが、当時『カイロの紫のバラ』（1985年）を製作中だったオライオン・ピクチャーズとの契約の縛りで、本作への出演はかなわなかった。</p>



<p>代わって演じたのはサタデーナイトライブで人気を博していたコメディアン マーティン・ショートで、体の中から聞こえてくるタックの言葉をすぐに信用して受け入れてしまうという、ある意味でご都合主義ともいえる展開も、コメディアンのショートが演じたことで一つの笑いどころとなっている。</p>



<p>デニス・クエイドとの掛け合いは絶好調で、マーティン・ショートは作品のクオリティアップにかなり向上していると言える。</p>



<p>物語は良くも悪くも80年代的。普通に考えれば絶望的な状況なのにジャックもタックも前向きだし、敵の手に落ちてもピストルひとつ奪えば形勢逆転できてしまう。</p>



<p>こうした軽さによってスリルは大幅に減衰しているが、キャラクター劇としてはよくできているし、その作風とは裏腹に人体内部の描写には異様に気合が入りまくっているし、あの時代の映画の空気感を理解できる人ならば、本作の良さも分かるのではなかろうか。</p>
]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>【凡作】グレムリン_ブラックなクリスマス映画（ネタバレあり・感想・解説）</title>
		<link>https://b-movie.tokyo/gremlins/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[b-movie]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 20 Dec 2023 13:11:13 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[クリーチャー・メカ]]></category>
		<category><![CDATA[凡作]]></category>
		<category><![CDATA[80年代]]></category>
		<category><![CDATA[スピルバーグ]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://b-movie.tokyo/?p=10889</guid>

					<description><![CDATA[（1984年 アメリカ）クリスマス映画の定番だけど、コメディにしては毒が強すぎるし、ホラーにしては刺激が足りないし、なんだか中途半端な印象。ギズモの奇跡的なデザインに救われているだけで、実はそれほど大衆にフィットする作品 [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<p>（1984年 アメリカ）<br>クリスマス映画の定番だけど、コメディにしては毒が強すぎるし、ホラーにしては刺激が足りないし、なんだか中途半端な印象。ギズモの奇跡的なデザインに救われているだけで、実はそれほど大衆にフィットする作品でもないような気がする。</p>



<figure class="wp-block-image aligncenter size-large"><img decoding="async" width="714" height="1024" src="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/12/Gremlins_P-714x1024.jpg" alt="" class="wp-image-10891" srcset="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/12/Gremlins_P-714x1024.jpg 714w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/12/Gremlins_P-209x300.jpg 209w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/12/Gremlins_P-70x100.jpg 70w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/12/Gremlins_P-768x1101.jpg 768w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/12/Gremlins_P.jpg 837w" sizes="(max-width: 714px) 100vw, 714px" /></figure>



<h2 class="wp-block-heading">感想</h2>



<p>午後ローさんが『1』と<a href="https://b-movie.tokyo/gremlins-2/" data-type="post" data-id="10894">『2』</a>を２週連続放送という粋な企画を準備してくださったので、録画して鑑賞。</p>



<p>昔は地上波の定番メニューで、子供のことには地上波洋画劇場で放送されるたびに見ていたけど、実はそんなに好きでもなかった。</p>



<p>なぜって、かわいいギズモが出てくるファミリー映画と見せかけて、やってることは結構エグい。かといってホラーとしてはユルい。どう見ていいのかよく分からなかったのだ。</p>



<p>冒頭、街の銀行家のおばあちゃんに向かって、貧しい子連れが「返済を待ってください」と言う。結構切実な雰囲気なのだが、おばあちゃんは「ビタ一文負ける気はない」と取り付く島もない。</p>



<p>続いて銀行に入ったおばあちゃんは、主人公ビリー（ザック・ギャリガン）の飼い犬に物を壊されたと主張し、犬を保健所に連れて行って殺処分しようとする。これまた容赦がない。</p>



<p>極端なキャラ設定なので辛うじてコメディであることは分かるけど、冗談と言うにはあまりにもネタが生々しすぎる。</p>



<p>後のグレムリン騒動で、はっきりと死亡が確認できるのはこのおばあちゃんだけなんだけど、自宅の階段昇降機を急発進させられた勢いで窓を突き破っての転落死という、これまたエグい死に方をする（今回の地上波放送ではカット）。</p>



<p>これをどう受けとめればよかったんだろう。勧善懲悪としてスっとすればよかったのか？過剰な死に方に笑えばよかったのか？イマイチよく分からん。</p>



<p>ヒロイン ケイトのキャラ設定も独特だ。</p>



<p>当時絶大な人気を誇っていたフィービー・ケイツが演じているので見た目は可憐なんだけど、終盤での独白がこれまた怖すぎる。</p>



<p>彼女はクリスマスが嫌いだと言うのだが、その理由がトラウマもの。</p>



<p>ケイトが8歳のクリスマス、大好きな父が家に帰ってこなかった。数日後、家の暖炉から異臭がするので調べてみると、サンタの恰好で煙突に入った父が首を骨折して死んでいた。</p>



<p>クリスマスに身内の死というだけでもキツいのに、家族を喜ばせようとしたばかりに愛する父が事故死というのは厳しすぎる。</p>



<p>その他、グレムリンを電子レンジにかけて破裂させるとか、ミキサーにかけて粉々にするとか、描写がまぁまぁエグい。かといってホラー映画としての方向性が追及されているわけでもなく、特に怖くも恐ろしくもないのだから困ったものである。</p>



<p>この通り、少年期に感じた違和感は今回の鑑賞でも同じくで、やはりどう見ていい映画なのかが分からなかった。</p>



<p>世間的には不評なようだけど、ブラックコメディとして突き抜けた<a href="https://b-movie.tokyo/gremlins-2/" data-type="post" data-id="10894">『2』</a>のほうが好きだ。</p>



<p>あと、大人になった今になって分かったこともあって、ビリーはアッサリと約束を破りすぎだし、ビリーの家がどうやって生計を立てているのかも謎過ぎる。</p>



<p>ビリーの親父は売れない発明家で、本当に何の役にも立たなさそうなガラクタばかりを作ってるんだけど、そのための材料費もかかれば、ある程度の設備も必要だろう。</p>



<p>少なからずコストをかけつつ、まったく売れそうにないものを時間をかけて作り出す。</p>



<p>裕福とまではいかないが特段貧しくもなさそうなこの家が、一体どうやって食い扶持を稼いでいるのかはモグワイの生態以上に謎が多い。</p>
]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>【凡作】地獄のヒーロー2_チャック・ノリス捕まる！（ネタバレあり・感想・解説）</title>
		<link>https://b-movie.tokyo/missing-in-action-2/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[b-movie]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 05 Dec 2023 12:38:36 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[軍隊・エージェント]]></category>
		<category><![CDATA[凡作]]></category>
		<category><![CDATA[80年代]]></category>
		<category><![CDATA[メナハム・ゴーラン]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://b-movie.tokyo/?p=10836</guid>

					<description><![CDATA[（1985年 アメリカ）チャック・ノリス（神）の名物シリーズ第２弾。不埒な捕虜収容所所長相手に神が怒りの鉄槌を下す話かと思いきや、意外とどっこいの勝負をするので痛快さがない。この頃のメナハム・ゴーランは、神の見せ方を心得 [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<p>（1985年 アメリカ）<br>チャック・ノリス（神）の名物シリーズ第２弾。不埒な捕虜収容所所長相手に神が怒りの鉄槌を下す話かと思いきや、意外とどっこいの勝負をするので痛快さがない。この頃のメナハム・ゴーランは、神の見せ方を心得ていなかったようだ。</p>



<figure class="wp-block-image aligncenter size-full"><img decoding="async" width="681" height="1023" src="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/11/Missing-in-Action-2_P.jpg" alt="" class="wp-image-10837" srcset="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/11/Missing-in-Action-2_P.jpg 681w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/11/Missing-in-Action-2_P-200x300.jpg 200w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/11/Missing-in-Action-2_P-67x100.jpg 67w" sizes="(max-width: 681px) 100vw, 681px" /></figure>



<h2 class="wp-block-heading">感想</h2>



<p>アマプラでしれッと配信開始されていたのを鑑賞。有難いことに、懐かしの日本語吹替版も入っていた。</p>



<p>小学生の頃にゴールデン洋画劇場で見たはずだけど、同じくゴールデン洋画劇場で見た『ブラドック 地獄のヒーロー3』（1988年）とごっちゃになっているせいもあって、本作固有の思い出ってない。</p>



<p>大変申し訳ないことに、当時はチャック・ノリス（神）がそれほど好きではなかったのだ。</p>



<p>肉体派とは言えシュワやスタほどビルドアップされているわけでもない神は見た目のインパクトが弱かったし、髭面&amp;胸毛のむさっ苦しさも小学生の心には響かなかった。ムダ毛に男を感じるには、見る側にもそれ相応の人生経験が必要なのだ。</p>



<p>そして当時の神はメナハム・ゴーランとよろしくやっていたこともあり、とにかく微妙な映画ばかりに出ていた。<a href="https://b-movie.tokyo/the-delta-force/" data-type="post" data-id="7535">『デルタフォース』</a>シリーズの安っぽさにも壮絶なものがあったし。</p>



<p>本作も同じく。</p>



<p>流行りものを凄まじい勢いでパクり、二番煎じ・三番煎じを機動的にマーケットに送り込むことで定評のあったメナハム・ゴーランは、<a href="https://b-movie.tokyo/first-blood/" data-type="post" data-id="160">『ランボー』（1982年）</a>の大ヒットでにわかに注目を浴びたベトナム帰還兵ものに目を付けた。</p>



<p>スタローンの先輩格である神を主演に迎え（ゴーランとの初タッグ）、『地獄のヒーロー』（1984年）と『地獄のヒーロー2』（1985年）の同時撮影を敢行。</p>



<p>本来は無印の方が第二作、『2』の方が第一作だったのだが、『ランボー』の続編がMIA救出ものになるという噂でも聞きつけたのか、内容面でかぶる第二作の方を先に公開し、前日譚である本作を後回しにするという荒業に出た。</p>



<p>一応、『ゴッドファーザーPARTⅡ』（1974年）や『アゲイン/明日への誓い』（1989年）と同じ手法ではあるが。</p>



<p>1972年ベトナム、ブラドック大佐（神）の部隊が乗るヘリは敵の集中砲火を受けて墜落。</p>



<p>米軍兵士たちの紹介と共に「Missing in Action（作戦行動中行方不明）」のテロップがジャン！と出る場面はなかなかカッコいい。</p>



<p>時は移って1982年、ブラドック大佐の部隊は10年もの間、ベトナムのジャングルで囚われの身でいる。</p>



<p>これだけの長期間に渡って捕虜を維持する側も大変だろうと思うが、捕虜収容所の所長イン大佐（スーン=テック・オー)は、ブラドック大佐にアメリカの戦争犯罪を認めさせようと脅迫と懐柔を繰り返している。</p>



<p>遠の昔に終わったベトナム戦時下の罪を認めさせて、今さら何の得があるんだかよく分からないが、とにかくそういうことである。</p>



<p>一方ブラドック大佐はというと、敵の要求に応じれば部下達が皆殺しにされるということで、頑なに拒否を続けている。何を根拠に皆殺しにされると思っているのかは定かではない。</p>



<p>ある時は<a href="https://movie-review.net/the-deer-hunter">『ディアハンター』（1978年）</a>よろしく仲間同士でロシアンルーレットを演じさせられ、またある時には裸に剥かれた部下を笑いものにされと、イン大佐の嫌がらせは壮絶を極める。</p>



<p>時にブラドック自身も拷問の対象となった。逆さ吊りにされたところに、ネズミを入れた袋を頭に被せられるブラドックだが、ネズミを噛み殺すという荒業で窮地を乗り切る。</p>



<p>なおあのネズミは撮影用のプロップではなく本物だったらしい。ネズミの死骸を口に入れても腹一つくださないノリスは、やはり神だ。</p>



<p>そんな意地と意地との戦いではあったが、かねてよりマラリアに感染していた部下がいよいよ重篤化し、ついにブラドックは薬の投与と引き換えに文書へのサインを認める。</p>



<p>勝ち誇るイン大佐だが、ちょいと調子に乗りすぎた。</p>



<p>ブラドックとの約束を反故にして薬を投与しなかったばかりか、騙してアヘンを投与したうえ火炎放射器で焼き殺す。</p>



<p>ブチ切れた神は、翌朝早々に捕虜収容所を脱走。そのフットワークがあれば遠の昔に逃げられてただろうとは言わない約束だ。</p>



<p>そして怒れる神は敵の武器を奪い、捕虜収容所を奇襲する。</p>



<p>ここから先は神のワンサイドゲームかと思いきや、いつものチャック・ノリス作品のような痛快さがない。</p>



<p>敵に対してなかなか決定打を与えられず、イン大佐との一進一退の攻防戦が続くのだ。</p>



<p>この展開がものすごく中途半端。</p>



<p>演じているのはチャック・ノリスなのだから絶対に負けないことが分かってる。後日談は先に公開されてしまっているし。</p>



<p>前半で重ねに重ねた忍従のお返しとばかりに神が暴れ回る様を映し出せばいいところを、地味な攻防戦としたために、バカバカしくも楽しいB級アクション映画の醍醐味は失われた。</p>



<p>最後にはタイマンもあるけど、収容所にいた図体のでかい肉だるまが挑んでくるのかと思いきや、イン大佐自身が出張ってくるという点もがっかりだった。</p>



<p>カンフーを披露するなど思いのほか善戦するイン大佐だったが、そうは言っても中肉中背のアジア人なので（若い頃の加藤茶に似ている）、神に勝てるタマではない。最後は式次第通りに葬り去られ、こちらも特に盛り上がることがなかった。</p>
]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>【良作】48時間_バディアクションの教科書（ネタバレあり・感想・解説）</title>
		<link>https://b-movie.tokyo/48hrs/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[b-movie]]></dc:creator>
		<pubDate>Thu, 05 Oct 2023 00:03:22 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[クライムアクション]]></category>
		<category><![CDATA[良作]]></category>
		<category><![CDATA[80年代]]></category>
		<category><![CDATA[エディ]]></category>
		<category><![CDATA[ジョエル・シルバー]]></category>
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					<description><![CDATA[（1982年 アメリカ）映画デビュー作から個性全開のエディ・マーフィがとにかく凄い。ストーリー全般は70年代風なのだけど、エディが時代を10年進めている。ポスターではニック・ノルティが前面に出ているけど、これは紛れもなく [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<p>（1982年 アメリカ）<br>映画デビュー作から個性全開のエディ・マーフィがとにかく凄い。ストーリー全般は70年代風なのだけど、エディが時代を10年進めている。ポスターではニック・ノルティが前面に出ているけど、これは紛れもなくエディの映画。</p>



<figure class="wp-block-image aligncenter size-large"><img decoding="async" width="725" height="1024" src="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/05/48hrs_P-725x1024.jpg" alt="" class="wp-image-10428" srcset="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/05/48hrs_P-725x1024.jpg 725w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/05/48hrs_P-213x300.jpg 213w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/05/48hrs_P-71x100.jpg 71w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/05/48hrs_P-768x1084.jpg 768w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/05/48hrs_P.jpg 850w" sizes="(max-width: 725px) 100vw, 725px" /></figure>




  <div id="toc" class="toc tnt-number toc-center tnt-number border-element"><input type="checkbox" class="toc-checkbox" id="toc-checkbox-38" checked><label class="toc-title" for="toc-checkbox-38">目次</label>
    <div class="toc-content">
    <ol class="toc-list open"><li><a href="#toc1" tabindex="0">作品解説</a><ol><li><a href="#toc2" tabindex="0">エディ・マーフィの映画デビュー作</a></li><li><a href="#toc3" tabindex="0">興行的・批評的大成功</a></li></ol></li><li><a href="#toc4" tabindex="0">感想</a></li></ol>
    </div>
  </div>

<h2 class="wp-block-heading"><span id="toc1">作品解説</span></h2>



<h3 class="wp-block-heading"><span id="toc2">エディ・マーフィの映画デビュー作</span></h3>



<p>本作の構想を思いついたのはプロデューサーのローレンス・ゴードンで、1971年頃のことだった。</p>



<p>ゴードンが製作を手掛けた『ストリートファイター』（1975年）の監督ウォルター・ヒルと編集ロジャー・スポティスウッドが企画の中心人物となり、スポティスウッドの監督デビュー作になる予定で進行した。</p>



<p>この時点で企画はコロンビア社にあり、コロンビアは『ロンゲスト・ヤード』（1975年）のトレイシー・キーナン・ウィンに脚本の書き直しをさせた。ウィンは『ザ・ディープ』（1977年）も手掛けており、そのつながりで主演にニック・ノルティの名が浮上したものと思われる。</p>



<p>その後、企画はコロンビアからパラマウントに移り、パラマウントは囚人役としてクリント・イーストウッドを希望。ウォルター・ヒルに脚本の書き直しをさせた。</p>



<p>ただしウォルター・ヒルを含む誰もが「イーストウッドは刑事役であるべき」と考えており、納得できる脚本ができずに企画は停滞。結局、イーストウッドは師匠ドン・シーゲルが監督する<a href="https://b-movie.tokyo/escape-from-alcatraz/" data-type="post" data-id="4552" target="_blank">『アルカトラズからの脱出』（1979年）</a>に出演した。</p>



<p>それからパラマウントでは「ニック・ノルティと黒人俳優の組み合わせが良いのでは」という仮説が持ち上がり、当時のスターだったリチャード・プライヤーが主演候補となった。</p>



<p>ただしプライヤーの出演料が高すぎることがネックとなり、当時サタデー・ナイト・フィーバーで人気を博していた若き日のエディ・マーフィに白羽の矢が立てられた。</p>



<p>エディ・マーフィに合わせて脚本を書き換えるため、のちに<a href="https://b-movie.tokyo/commando/" data-type="post" data-id="128" target="_blank">『コマンドー』（1985年）</a>や<a href="https://b-movie.tokyo/die-hard/" data-type="post" data-id="7052" target="_blank">『ダイハード』（1988年）</a>を手掛けることとなるスティーヴン・E・デ・スーザが雇われたが、ウォルター・ヒルからの信頼を得られず数週間で現場を去った。</p>



<p>その後、『アルカトラズからの脱出』（1979年）のラリー・グロスが雇われて、エディ扮するレジーは長い刑務所暮らしで女性を求めている、またノルティ扮するジャックは恋人との間に問題を抱えているというバックグラウンドが追加された。</p>



<h3 class="wp-block-heading"><span id="toc3">興行的・批評的大成功</span></h3>



<p>本作は1200万ドルの製作費に対して北米だけで7886万ドルの興行成績を上げ、全米年間興行成績7位という大ヒットとなった。</p>



<p>また批評家からの評価も高く、ゴールデングローブ賞やエドガー賞にもノミネートされた。</p>



<h2 class="wp-block-heading"><span id="toc4">感想</span></h2>



<p>昔から地上波でよく放送されてきた映画で、中学時代に金曜ロードショーで見たのが初見。</p>



<p>近年も「午後のロードショー」が頻繁にラインナップに入れてくれるので鑑賞機会は多いのだが、放送される度に見てしまう。もはや習慣ですな。定期的にサッポロ一番塩ラーメンを食べたくなるようなものか。</p>



<p>本作は下條アトムさんが初めてエディ・マーフィーの吹き替えを担当した映画で、私のデフォはもちろん下條版。一度、字幕版で鑑賞すると面白さが1/3くらいに減ったので、下條版吹替えは国宝として永久保存すべきだと思う。</p>



<p>DVDやBlu-rayには下條版吹替が未収録の状態が続いているが、パラマウントはマジで何考えてんだか。ソフト化権一式をすべて是空※に譲ってしまえ。</p>



<p>（※吹替・特典映像などの入手可能な素材を全部乗せしたこだわりの映像ソフトをリリースし続けるナイスな心意気の合同会社）</p>



<p>製作されたのは1982年だが、上述の通り1970年代から検討が続けられた企画であるためか、内容は驚くほど70年代的。</p>



<p>本作に大仰な敵組織などは登場せず、逃亡犯とその幇助者2名を追いかけるというミニマルなストーリーとなっている。</p>



<p>舞台もLAではなくサンフランシスコ。『ブリット』（1968年）や<a href="https://b-movie.tokyo/dirty-harry/" target="_blank">『ダーティハリー』（1971年）</a>等でお馴染み、ハードボイルドな刑事たちのテリトリーだ。</p>



<p>サンフランシスコ市警の刑事ジャック・ケイツ（ニック・ノルティ）は、逃亡犯アルバート・ギャンズ（ジェームズ・レマー）を追っているが、その潜伏先でギャンズを取り逃がしたばかりか、同僚刑事２名を死なせてしまう。</p>



<p>犯罪者からの脅しに屈して銃を置いてしまうなど、ここでのジャックの対応には疑問も残るのだけど、兎にも角にも失敗を背負ったジャックは、手掛かりを求めてギャンズの昔の仲間である服役囚レジー・ハモンド（エディ・マーフィ）の元を訪れる。</p>



<p>開始後30分間はハードボイルドだった映画の空気は、エディ・マーフィの登場によって一変する。</p>



<p>ヘッドフォンから流れるボーカルを真似てシャウト。強面のジャックから高圧的な質問を受けても、あることないこと喋りまくって核心部分をスルーしてしまう。</p>



<p>ここでのエディの話芸は本当に凄い。映画初出演にして、すでにベテランだったニック・ノルティを完全に喰ってしまっている。</p>



<p>ヒアリングは不可能だと判断したジャックはレジーを仮釈放して追跡を手伝わせることにするが、申請書類はジャックによる偽造なので、事務方を騙しておけるのはせいぜい48時間だろう。</p>



<p>これがタイトルの由来なんだけど、劇中でタイムリミットはさほど意識されていないので、あんまり意味はなかったような。</p>



<p>囚人服から着替えたレジーはアルマーニをカッコよく着こなしている。よれよれのスーツ姿のジャックとは対照的だ。</p>



<p>またジャックが乗るのは車検を通らなそうなボロボロのオープンカーに対し、レジーが駐車場に隠していた愛車はポルシェ。</p>



<p>貧乏な白人警官 vs 裕福な黒人犯罪者という対抗軸がしっかりと機能していて、キャラクター劇として非常に良くできている。</p>



<p>対照的な個性を持つ者同士のバディという本作が確立したフォーマットは、80年代から90年代にかけて無数の模倣を生み出すこととなった。後世への影響力という点では、アクション映画史上有数の作品と言えるだろう。</p>



<p>手掛かりを探して二人は様々な場所を訪れ、時には「黒人は帰ってくれ」というあらぬ差別を受けることもある。</p>



<p>『夜の大捜査線』（1967年）の時代ならばシリアスな展開に突入するところだが、ここでもエディは口八丁手八丁で周囲を煙に巻き、人種問題をも笑いに変えてしまう。まさに圧巻のパフォーマンスだ。</p>



<p>当初はレジーを利用するつもりしかなかったジャックは、こうしたクレバーな振る舞いを見ていろいろと思いなおし、最終的には信頼関係で結ばれた素晴らしいバディとなる。</p>



<p>定番ながらも感動的な落としどころだが、8年後に製作された続編ではこれが見事にひっくり返されて面食らった。まぁそれは別の話ってことで。</p>



<figure class="wp-block-embed is-type-wp-embed is-provider-公認会計士のb級洋画劇場 wp-block-embed-公認会計士のb級洋画劇場"><div class="wp-block-embed__wrapper">

<a href="https://b-movie.tokyo/48hrs-2/" title="【凡作】48時間PART2_前作の劣化コピー（ネタバレあり・感想・解説）" class="blogcard-wrap internal-blogcard-wrap a-wrap cf" target="_blank"><div class="blogcard internal-blogcard ib-left cf"><div class="blogcard-label internal-blogcard-label"><span class="fa"></span></div><figure class="blogcard-thumbnail internal-blogcard-thumbnail"><img decoding="async" width="160" height="99" src="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/10/48hrs-2_1-160x99.jpg" class="blogcard-thumb-image internal-blogcard-thumb-image wp-post-image" alt="" srcset="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/10/48hrs-2_1-160x99.jpg 160w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/10/48hrs-2_1-120x74.jpg 120w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/10/48hrs-2_1-320x198.jpg 320w" sizes="(max-width: 160px) 100vw, 160px" /></figure><div class="blogcard-content internal-blogcard-content"><div class="blogcard-title internal-blogcard-title">【凡作】48時間PART2_前作の劣化コピー（ネタバレあり・感想・解説）</div><div class="blogcard-snippet internal-blogcard-snippet">（1990年 アメリカ）前作で相互理解が進んだはずのバディが、再び仲違いするところから始めるという滅茶苦茶な続編。ドラマは重複しているし、それを補うほどのアクションがあるわけでもないし、前作の劣化コピーという言葉がここまで当てはまる続編も珍...</div></div><div class="blogcard-footer internal-blogcard-footer cf"><div class="blogcard-site internal-blogcard-site"><div class="blogcard-favicon internal-blogcard-favicon"><img decoding="async" src="https://www.google.com/s2/favicons?domain=https://b-movie.tokyo" alt="" class="blogcard-favicon-image internal-blogcard-favicon-image" width="16" height="16" /></div><div class="blogcard-domain internal-blogcard-domain">b-movie.tokyo</div></div><div class="blogcard-date internal-blogcard-date"><div class="blogcard-post-date internal-blogcard-post-date">2023.10.12</div></div></div></div></a>
</div></figure>
]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>【凡作】ザ・デプス_コミュニケーション不足の職場は危ない（ネタバレあり・感想・解説）</title>
		<link>https://b-movie.tokyo/deepstar-six/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[b-movie]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 30 Aug 2023 09:07:42 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[クリーチャー・メカ]]></category>
		<category><![CDATA[凡作]]></category>
		<category><![CDATA[80年代]]></category>
		<category><![CDATA[マリオ・カサール]]></category>
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					<description><![CDATA[（1989年 アメリカ）肝心の深海モンスターのお姿はほとんど拝めず、大半の問題は特定のクルーが引き起こしているという、何とも壮絶なモンスターパニック（実は人災）だった。ただしこの問題児のキャラに妙な味があるので、駄作とは [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<p>（1989年 アメリカ）<br>肝心の深海モンスターのお姿はほとんど拝めず、大半の問題は特定のクルーが引き起こしているという、何とも壮絶なモンスターパニック（実は人災）だった。ただしこの問題児のキャラに妙な味があるので、駄作とは切って捨てられない魅力もある。</p>



<figure class="wp-block-image aligncenter size-full"><img decoding="async" width="457" height="640" src="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/08/Deepstar-Six_P2.jpeg" alt="" class="wp-image-10728" srcset="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/08/Deepstar-Six_P2.jpeg 457w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/08/Deepstar-Six_P2-214x300.jpeg 214w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/08/Deepstar-Six_P2-71x100.jpeg 71w" sizes="(max-width: 457px) 100vw, 457px" /></figure>




  <div id="toc" class="toc tnt-number toc-center tnt-number border-element"><input type="checkbox" class="toc-checkbox" id="toc-checkbox-40" checked><label class="toc-title" for="toc-checkbox-40">目次</label>
    <div class="toc-content">
    <ol class="toc-list open"><li><a href="#toc1" tabindex="0">感想</a><ol><li><a href="#toc2" tabindex="0">昔、日曜洋画劇場でやってたやつ</a></li><li><a href="#toc3" tabindex="0">ザ・小物</a></li><li><a href="#toc4" tabindex="0">コミュニケーションの少ない職場は危ないという教訓</a></li></ol></li></ol>
    </div>
  </div>

<h2 class="wp-block-heading"><span id="toc1">感想</span></h2>



<h3 class="wp-block-heading"><span id="toc2">昔、日曜洋画劇場でやってたやつ</span></h3>



<p>子供の頃に日曜洋画劇場で見たけど、ほぼ同じ話の『リバイアサン』（1989年）とごっちゃになっていて、本作固有の思い出ってほとんどない。</p>



<p><a href="https://b-movie.tokyo/masters-of-the-universe/" data-type="post" data-id="10562">おかんビデオテープ大量廃棄事件</a>に端を発したビデオテープ救出作戦の中で、奇跡的に生き残っていた本作の録画テープを発掘したので、3倍録画のガビガビ画質で再見した。</p>



<figure class="wp-block-image aligncenter size-large"><img decoding="async" width="1024" height="768" src="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/08/DSC_1773-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-10730" srcset="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/08/DSC_1773-1024x768.jpg 1024w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/08/DSC_1773-300x225.jpg 300w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/08/DSC_1773-133x100.jpg 133w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/08/DSC_1773-768x576.jpg 768w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/08/DSC_1773-1536x1152.jpg 1536w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/08/DSC_1773.jpg 1920w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /><figcaption class="wp-element-caption">放送日は1990年6月24日。33年前の画質はこんなもんだ</figcaption></figure>



<figure class="wp-block-image aligncenter size-large"><img decoding="async" width="1024" height="768" src="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/08/DSC_1774-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-10731" srcset="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/08/DSC_1774-1024x768.jpg 1024w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/08/DSC_1774-300x225.jpg 300w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/08/DSC_1774-133x100.jpg 133w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/08/DSC_1774-768x576.jpg 768w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/08/DSC_1774-1536x1152.jpg 1536w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/08/DSC_1774.jpg 1920w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /><figcaption class="wp-element-caption">放送枠で流れていたビデオムービー「ブレンビー」のCM。コンパクトさを謳ったムービーがこの大きさという点に、時代の流れを感じる</figcaption></figure>



<p>画質が最悪なので、ただでさえ出し惜しみされていたモンスターが見づらくて仕方ない。</p>



<p>そして本作のオリジナルサイズはシネスコ（2.35:1）なんだけど、テレビ用にスタンダードサイズ（1.33:1）にトリミングされた結果、半分近くの情報を失っており、しゃべってる人の顔が見切れるなど壮絶なことになっていた。</p>



<p>よくこんな状態の地上波放送を、当時は有難がって見てたもんだと思う。</p>



<p>本作のストーリーを考えたのは『13日の金曜日』（1980年）のショーン・S・カニンガムで、<a href="https://b-movie.tokyo/first-blood/" data-type="post" data-id="160">『ランボー』</a>シリーズを大ヒットさせていた<a href="https://b-movie.tokyo/carolco-pictures/" data-type="post" data-id="5452">カロルコ</a>が製作した。</p>



<p>当初、カニンガムはプロデューサーのみを担当する予定で、監督には<a href="https://b-movie.tokyo/the-hitcher-1986/" data-type="post" data-id="9592">『ヒッチャー』（1986年）</a>のロバート・ハーモンが雇われたのだけど、どういうわけだか知らないがハーモンは降板。そうしてカニンガムが監督も兼任することになった。</p>



<p>製作費は800万ドル。同時期に製作された『リバイアサン』（1989年）の３分の１以下、対<a href="https://b-movie.tokyo/the-abyss-special-edition/" data-type="post" data-id="3193">『アビス』（1989年）</a>に至っては8分の1以下という激安ぶりだったので、知名度のある俳優を雇えなかった。</p>



<p>結果、『トラック野郎!B・J』シリーズのグレッグ・エヴィガンや『エアーウルフ』のナンシー・エヴァーハードなど、テレビ俳優が何人も雇われた。</p>



<p>ナンシー・エヴァーハードは同年の<a href="https://b-movie.tokyo/the-punisher-1989/" data-type="post" data-id="10696">ドル版『パニッシャー』</a>にも新米エリート刑事役で出演していたけど、特に印象に残る活躍がないままフェードアウトしていきましたな。</p>



<p>そんなこんなで恵まれない条件ながら『リバイアサン』と同一水準にまで持っていったのだから、カニンガムは善戦したともいえるが、面白くないものは面白くない。</p>



<h3 class="wp-block-heading"><span id="toc3">ザ・小物</span></h3>



<p>舞台は米海軍の海底基地ディープスター・シックスで、11人のクルーたちは海底10,000mにミサイル発射基地を建設しようとしている。</p>



<p>ミサイル基地を作りに来た軍属という時点で共感のレベルは下がってしまうし、そんな大工事にたった11人で足りるのだろうかという疑問もわいてくる。もうちょっとマシな設定はなかったんだろうか。</p>



<ul class="wp-block-list">
<li>発射基地の建設予定地に邪魔な海底空洞を発見</li>



<li>建設を急ぐクルーは空洞を爆破して得体のしれない怪物を怒らせる</li>



<li>数人を失ったことから任務を放棄して退去することにするが、そのどさくさで指令を受けた一人がミサイルを爆破。その衝撃波で基地全体が破損する。</li>



<li>このままでは脱出不可能＆原子炉臨界で基地大爆発というわけで、仕方なく船外での補修作業に出ると、案の定、怪物が基地内に侵入</li>



<li>パニくった阿呆が一人で脱出艇に乗り込んで脱出するが、減圧のことを考えていなかったので死亡。他の生き残りたちは別の脱出ルートの検討が必要になる</li>
</ul>



<p>こうしてあらすじを書き出してみると、ほぼ人災という辺りが凄い。</p>



<p>しかもやらかしてるのがシュナイダーというキャラたった一人なので、怪物よりもこいつの方が存在感を放っている。</p>



<p>立ち位置的に、<a href="https://b-movie.tokyo/alien/" data-type="post" data-id="9918">『エイリアン』（1979年）</a>のサイボーグ アッシュ（イアン・ホルム）と、<a href="https://b-movie.tokyo/alien-2/" data-type="post" data-id="5132">『エイリアン2』（1986年）</a>のウエイランド・ユタニ社員 バーク（ポール・ライザー）のイメージの合成だと思われるが、彼らが「何があろうと組織からの指令をやり切る」というある種の強さを持っていたのに対して、本作のシュナイダーはただただ無能で、意図せず状況を悪化させ続けるという辺りが新しい。</p>



<p>演じるのは<a href="https://b-movie.tokyo/robocop1987/" data-type="post" data-id="5">『ロボコップ』（1987年）</a>で大企業の若き重役に扮したミゲル・フェラー。同作でも「軽いノリに隠れているが実は小心」という役をやっていたが、本作では小心の部分がより強化されている。</p>



<p>兎にも角にもミゲル・フェラーという俳優の醸し出す小物感が絶妙で、劇中の登場人物や観客からの憎悪を一身に集めるキャラとなっている。</p>



<p>何かやらかした際の、起こった出来事への対応よりも自分の責任回避に必死な様子なんかは、なかなかに真に迫るものがあった。</p>



<p>誰かから責められているわけでもないのに、「いやいやいや、あいつが勝手に飛び出してきたからで、俺はそんなつもりでは…」とまず言い訳が飛び出す。傍から見ればお前がどうしたなんて関係ないんだけど、本人にはそれが一番重要なのだ。</p>



<p>ミゲル・フェラーはアカデミー賞受賞経験を持つ名優ホセ・フェラーの息子で、従兄弟にはジョージ・クルーニーがいる。ダニー・オーシャンの親戚なのに、この小物感というのが凄い。</p>



<p>映画のタイトルも『ザ・小物』に変えて欲しいと思ったほどだ。</p>



<h3 class="wp-block-heading"><span id="toc4">コミュニケーションの少ない職場は危ないという教訓</span></h3>



<p>あらためて見返すとこいつも可哀そうな男で、深海でのミサイル基地建設というかなりのストレス耐性が求められる職場に、凡人並みのメンタルの男が配属されている。最初にミスを犯したのは組織の方じゃないだろうか。</p>



<p>そもそも他のクルーたちとの間には溝があったようで、シュナイダーが何か言っても「はい、はい」という感じで受け流されている。無能だし、ヘタに相手すると面倒なので、みんなからは一線を引かれているみたい。</p>



<p>そんな中でのモンスターパニックである。</p>



<p>シュナイダーの能力に不安があるからこそ、他のクルーたちは彼から目を離してはいけなかったのに、重要な判断に限って「それはお前の仕事だろ」と言ってシュナイダーに押し付ける。</p>



<p>その最たるものがミサイルの爆破プロセス。</p>



<p>要約すると「万が一、未確認の脅威と遭遇したら、ミサイルを破壊して帰ってこい」という規程であり、組織としても具体的な運用場面を想定せず、とりあえず入れておいた条文の一種だと思われる。</p>



<p>こんなものは臨機応変に踏み倒したって問題になることはないのだが、シュナイダーのような人間にはその判断が下せず、「規程に書いてあるし…」と言って馬鹿正直にミサイルを起爆してしまう。</p>



<p>これをするとどうなるかが分からなかったシュナイダーが馬鹿すぎるのは仕方ないとして、なぜ他の管理職はシュナイダーにぴったりくっついておかなかったのか、何か大事なことがあれば実行前に一言相談しろと釘を刺しておかなかったのか。</p>



<p>普通の職場でも、こういうことはよく起こる。</p>



<p>とにかくミスの多い新人を指導することに疲れて放置してしまい、「多分やらかすだろうな」と思って見ていると、案の定、やらかす。</p>



<p>その新人が悪いのは当然だが、やらかすと分かっていて放置し、「ほら、言わんこっちゃない」と後から文句を言い出す周囲の人たちの行動も、決して褒められたものではない。</p>



<p>教育的指導の一環としてあえて放置しているのならまだしも、失敗されると困る課題であればこそ、面倒でもこまめに見てあげなきゃいけないのだ。</p>



<p>子供の頃には気付かなかったが、33年後に見るとそんなことも感じ取れた。ある意味で味わい深い作品なので、不出来ではあるけど嫌いではない。</p>
]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>【良作】パニッシャー(1989年)_暴力の連鎖を描いた秀作（ネタバレあり・感想・解説）</title>
		<link>https://b-movie.tokyo/the-punisher-1989/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[b-movie]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 23 Aug 2023 06:10:44 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[クライムアクション]]></category>
		<category><![CDATA[良作]]></category>
		<category><![CDATA[80年代]]></category>
		<category><![CDATA[ラングレン]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://b-movie.tokyo/?p=10696</guid>

					<description><![CDATA[（1989年 オーストラリア）一般的には評判の悪いドルフ・ラングレン版パニッシャーだが、終わりなき暴力の連鎖の不毛さを描いた、実は奥深い映画。「みせてやる、オレの必殺猟法。」という勇ましい宣伝コピーから連想される内容では [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<p>（1989年 オーストラリア）<br>一般的には評判の悪いドルフ・ラングレン版パニッシャーだが、終わりなき暴力の連鎖の不毛さを描いた、実は奥深い映画。「みせてやる、オレの必殺猟法。」という勇ましい宣伝コピーから連想される内容ではない点には留意が必要。</p>



<figure class="wp-block-image aligncenter size-large"><img decoding="async" width="716" height="1024" src="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/08/The-Punisher_P-716x1024.jpg" alt="" class="wp-image-10706" srcset="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/08/The-Punisher_P-716x1024.jpg 716w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/08/The-Punisher_P-210x300.jpg 210w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/08/The-Punisher_P-70x100.jpg 70w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/08/The-Punisher_P.jpg 755w" sizes="(max-width: 716px) 100vw, 716px" /></figure>




  <div id="toc" class="toc tnt-number toc-center tnt-number border-element"><input type="checkbox" class="toc-checkbox" id="toc-checkbox-42" checked><label class="toc-title" for="toc-checkbox-42">目次</label>
    <div class="toc-content">
    <ol class="toc-list open"><li><a href="#toc1" tabindex="0">作品解説</a><ol><li><a href="#toc2" tabindex="0">パニッシャー実写化は鬼門</a></li></ol></li><li><a href="#toc3" tabindex="0">感想</a><ol><li><a href="#toc4" tabindex="0">昔、ゴールデン洋画劇場で見た映画</a></li><li><a href="#toc5" tabindex="0">非情さと人間性の間で苦しむヒーロー</a></li></ol></li></ol>
    </div>
  </div>

<h2 class="wp-block-heading"><span id="toc1">作品解説</span></h2>



<h3 class="wp-block-heading"><span id="toc2">パニッシャー実写化は鬼門</span></h3>



<p>21世紀にはアメコミ実写化企画が次々と公開されて興行的大成功を遂げたが、すべてのヒーローが報われたわけではない。</p>



<p>キャラそのものの知名度とは裏腹に決定打を出せないヒーローもいて、その代表格がパニッシャーである。</p>



<p>パニッシャーは1974年に「アメージング・スパイダーマン」のヴィランとして登場して人気を博し、1986年には単独誌が出版されるまでに成長。ダークヒーローとしてはもっとも有名な部類に入るのだが、実写化企画は難航し続けている。</p>



<p>2004年には、その２年前に<a href="https://movie-review.net/spider-man">『スパイダーマン』（2002年）</a>を大ヒットさせたソニーがトーマス・ジェーン主演で『パニッシャー』（2004年）を製作。大スター ジョン・トラボルタをヴィランに据えるという気合の入りようだったが、興行的にも批評的にも振るわなかった。</p>



<p>2008年には、ライオンズ・ゲートがR指定上等の姿勢で『パニッシャー：ウォー・ゾーン』（2008年）を製作。</p>



<p>当初は2004年版の続編企画だったが、脚本の出来の悪さを理由に主演のトーマス・ジェーンに拒否され、レイ・スティーブンソン主演のリブート企画に変更される。</p>



<p>興行的にも批評的にも振るわず、マーベル関係の実写化企画としては『ハワード・ザ・ダック/暗黒魔王の陰謀』（1987年）以来の低い興行成績で爆死した。</p>



<p>それから8年後の2016年には、Netflix製作のドラマ<a href="https://movie-review.net/marvels-daredevil-season2">『デアデビル』シーズン2</a>に客演し、そのハードコアな個性が好評を博して、2017年より<a href="https://movie-review.net/marvels-punisher" data-type="link" data-id="https://movie-review.net/marvels-punisher">単独スピンオフ</a>が製作された。</p>



<p>Netflix版パニッシャーは好評で<a href="https://movie-review.net/marvels-punisher-season2" data-type="link" data-id="https://movie-review.net/marvels-punisher-season2">シーズン2</a>も製作。ようやく安定軌道上に乗ったかと思いきや、2018年11月にまさかのマーベルとNetflixの契約終了によって、シリーズは打ち切られた。</p>



<p>2024年には、ディズニー製作の『デアデビル：ボーンアゲイン』に客演予定だとされているが、またしても２番手からの再スタートという辺りが不憫になってくる。</p>



<p>この通り、何かに呪われてるんじゃないかというほど実写化に恵まれないパニッシャーだが、ケチのつき始めといえるのが、最初の実写化企画の本作である。</p>



<p>時は70年代~80年代、ライバルDCがワーナーとの資本関係をフルに活かして『スーパーマン』（1978年）や<a href="https://movie-review.net/batman">『バットマン』（1989年）</a>といった大作を製作し、記録的大ヒットに導いていたのとは対照的に、マーベルは適切なパートナーを探せずにいた。</p>



<p>マーベル・コミック社自体の財務基盤も弱く、本業でもしばしば倒産の危機にあったことから、後先考えず子飼いのヒーローたちの権利を大安売り。</p>



<p>結果、ニューワールド・ピクチャーズやキャノン・フィルムズ（日本の光学機器メーカーとは無関係）といったB級専門スタジオに実写化権を握られてしまう。</p>



<p>本作もニューワールド・ピクチャーズ製作であり、同じくダークヒーローであるDCの『バットマン』（1989年）にぶつけにいったものだと推測されるが、製作費3500万ドルかけたバットマンに対し、本作は900万ドルで作られているという辺りが泣かせる。</p>



<p>興行成績に至っては、バットマンの4億1千万ドルに対して、本作は3千万ドル。黒字だったとはいえ、ライバルに13倍以上の大差を付けられるとは切なすぎた。</p>



<p>批評的にも振るわず、アメコミヒーローものであるにもかかわらず続編が製作されることはなかった。</p>



<h2 class="wp-block-heading"><span id="toc3">感想</span></h2>



<h3 class="wp-block-heading"><span id="toc4">昔、ゴールデン洋画劇場で見た映画</span></h3>



<p>子供の頃にゴールデン洋画劇場で放送されたのを見たが、当時はパニッシャーというキャラなど知る由もなく、解説の高島忠夫もコミック原作であるということに言及していなかったので（この辺の記憶は曖昧）、あくまでドルフ・ラングレン主演のアクション映画として見た。</p>



<p>余談ではあるが、翌週のゴールデン洋画劇場では本作と同じくマーク・ゴールドブラット監督の『ゾンビ・コップ』（1988年）が放送されている。</p>



<p>映画監督としては大成しなかったゴールドブラットだが（本職は編集マン）、遠い異国の地で、たった２本しかない自身の監督作品が連続放送されていることなど知る由もなかっただろう。</p>



<p>もしもこの事実を知っていれば「もっと映画監督を続けてみよう」という前向きな気持ちになったかもしれない。だから何だと言われると、特に何でもないのだが。</p>



<p>閑話休題</p>



<p>事前情報のなさ加減がまずかったのか、何だかおかしな味わいのアクション映画だと感じるのみで、決して面白くはなかった。</p>



<p>爆破と筋肉にまみれた80年代アクションとは明らかに異質な復讐と闇の物語は子供にはヘビー過ぎたし、敵となるヤクザもキャラ作りすぎで、どう受け止めていいのか分からなかった。</p>



<p>何よりドルがドルらしくない。いつものドルならもっと景気よく暴れ回るはずなのに、なぜこんなにもスッキリしないのだろうかと悶々とした。</p>



<p>そんなわけで私のファーストコンタクトの印象は良くなかったのだが、後にパニッシャーとは何ぞやを知ってからは、「そう悪い出来でもなかったような…」という気もしてきた。</p>



<p>大学時代に中古レーザーディスクを買って再見したところ、「やっぱり悪くない。てかドル作品の中でも相当良い部類だ」と見直した。勢いあまって古本屋でパンフレットも買った。</p>



<p>10年使った<a href="https://b-movie.tokyo/laserdisc/" data-type="post" data-id="7829">LDプレーヤー</a>が壊れた後には中古VHSを購入。DVDの出ていない、考えようによってはレアソフトともいえる状態だったのに、たった50円で叩き売りされる扱いが悲しくなった。</p>



<p>このビデオソフトだが、巻末に「パニッシャークイズ」なるものが入っている辺りに時代を感じる。</p>



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</div>
</div>



<p>パニッシャーのビデオソフトを再生している奴に対して「このビデオのタイトルは？」と尋ねるような頓馬なクイズだけど、確かに当時ってこの手のほとんど無意味なクイズキャンペーンをよく見かけた。</p>



<p>絶対に正解を出せるクイズにしておくことで、運営側が答え合わせをする手間を省いているのだと思う。</p>



<p>そして明らかにB級扱いを受けていた本作の景品がハーレーダビッドソンという辺りの奮発具合も、実にバブリー。販促費のかけ方が物凄い。</p>



<p>「当時の日本って豊かだったんだなぁ」ということを再認識させられた。</p>



<p>劇中でドルに立ちはだかるのも日本ヤクザだし、なんだかんだで強い国だったのだ。</p>



<p>…本作のことを思い出していると、話があっちやこっちに飛んで行って落ち着かない。なんだかんだで思い出深い映画だということなのだろう。</p>



<p>その後2018年には、DVDをすっ飛ばしてBlu-ray化がなされた。</p>



<p>マーベルコミックが絡んでいるので権利関係はいろいろ大変だったと思うが、そのリリースを可能にしてくださったハピネットさんには感謝しかない。</p>



<p>何と豪華２枚組で、日本公開版に加えて、米国公開版、ディレクターズカット版の３バージョンが収録された「ありもんは全部入れました」仕様。</p>



<p>もはや<a href="https://movie-review.net/blade-runner">『ブレードランナー』（1982年）</a>級の扱いだが、ドル主演作でそこまで些細なバージョン違いに拘りたい奴なんてこの世に僅かしかいないはずで、数少ないであろう想定顧客の内の一人である私は、有難く購入させていただいた。</p>



<p>このBlu-rayだが、案の定、現在では入手困難品となっており、中古市場ではプレ値が付いている。</p>



<p>こういうニッチな商品は買えるうちに買っておかないと二度と入手できなくなったりするので、思い切りが大事。</p>



<p>「こんなもん誰が欲しがるんだ」と思うような映画の場合、心の内ビビっと感じるものがあれば即買っておくに越したことはない。</p>



<h3 class="wp-block-heading"><span id="toc5">非情さと人間性の間で苦しむヒーロー</span></h3>



<p>前置きは長くなったが、ここから本編の感想。</p>



<p>冒頭、公判中のマフィア幹部が何者かに襲撃され、多くのテレビカメラの前でその邸宅が爆破される。</p>



<p>市警のジェイク刑事（ルイス・ゴセット・Jr.）はこの事件を追っているが、心の奥底では、５年前に妻子を殺されて姿を消した元相棒フランク・キャッスル（ドルフ・ラングレン）の仕業ではないかと思っている。</p>



<p>この冒頭で驚かされるのが、パニッシャーのオリジンが丸々割愛されているということだ。</p>



<p>「そんなこと、みなさんご存じでしょ」という豪快な割り切りだが、『インクレディブル・ハルク』（2008年）に先駆けること19年、<a href="https://movie-review.net/spider-man-homecoming">『スパイダーマン：ホームカミング』（2017年）</a>に先駆けること28年、時代を先どったアプローチには、現在の目で見るからこそ驚かされる。</p>



<p>なおBlu-ray収録のディレクターズ・カット版には、刑事時代のフランクのエピソードがしっかり入っている。もともとオリジン部分も撮影されていたのだが、インパクトを強めるために最終版からはカットされたようだ。</p>



<p>この辺りの思い切りは、本業が編集マンであるマーク・ゴールドブラット監督ならではのものだろう。</p>



<p>フランク=パニッシャーは妻子の復讐を胸に秘め、街のダニ掃除にのみ生き甲斐を見出している。</p>



<p>フルチンで正座して「神よ、私は人を殺してもよろしいでしょうか？」とお伺いを立てるという文字通り珍妙な場面も挿入されるが、まぁそれだけ悩み苦しんでいるということ。</p>



<p>今日も今日とてマフィアの闇カジノを襲撃するパニッシャー。景気よくマシンガンをぶっ放して完膚なきまでに店内を破壊しつくす様が勇ましい。</p>



<p><a href="https://b-movie.tokyo/red-scorpion/" data-type="post" data-id="10395">『レッド・スコピオン』（1988年）</a>でも感じたが、ガタイのいいドルがマシンガンを無心に撃ちまくる様には風情があって実に良い。最高だ。</p>



<p>そんなパニッシャーによる働きの甲斐あって街のマフィアは勢力を弱めるが、この機会に乗じて日本のヤクザが進出してくる。</p>



<p>地元のマフィアに打撃を与えた結果、よりヤバイ敵が出現するという展開は<a href="https://movie-review.net/dark-knight">『ダークナイト』（2008年）</a>を19年も先取ったと言える。凄いぞ、ドル。</p>



<p>ヤクザはマフィア幹部の子供達を誘拐するに至り、マフィアへの復讐心と、罪のない子供達への同情心の間で、フランクは己の立ち位置を問われることになる。</p>



<p>冷酷な復讐者パニッシャーと、良き家庭人だったフランク・キャッスルの個性が衝突するという興味深い展開を迎えるわけで、よくこんな話を思いついたもんだと感心した。</p>



<p>本作は<a href="https://b-movie.tokyo/the-karate-kid-1984/" data-type="post" data-id="7044">『ベスト・キッド』（1984年）</a>や『96時間』（2008年）の脚本家ロバート・マイケル・ケイメンが製作を務め、後に『タイタンズを忘れない』（2000年）を手掛けるボアズ・イェキンが脚本を書いている。</p>



<p>腕の良い脚本家が関わることで、物語にはなかなか興味深い仕掛けが加えられたのだ。</p>



<p>クライマックスも、マフィアの子供を助けることには成功するが、その目の前で子供の父親（=マフィア）を殺害せざるを得ない局面を迎え、パニッシャー自身の手で新たな復讐者を生み出してしまうという、『キル・ビル』（2003年）を先どった終わり方で余韻を残す。</p>



<p>実にハードボイルドであり、暴力的でありながら暴力肯定でもない落としどころが実に奥深い。</p>



<p>これまでのパニッシャー映像化作品の中では、もっともコンパクトでありながら、もっとも良くできた作品ではなかろうか。</p>
]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>【凡作】フラッシュ・ゴードン_ミン皇帝はフェアな奴（ネタバレあり・感想・解説）</title>
		<link>https://b-movie.tokyo/flash-gordon/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[b-movie]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 08 Aug 2023 10:17:36 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[SF・ファンタジー]]></category>
		<category><![CDATA[凡作]]></category>
		<category><![CDATA[80年代]]></category>
		<category><![CDATA[ラウレンティス]]></category>
		<category><![CDATA[ラジー賞]]></category>
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					<description><![CDATA[（1980年 アメリカ）良くも悪くも漫画レベルの映画。お話も見てくれもチープで、大予算をかけてなぜこのようなものを作ろうと思ったのか、ラウレンティスがこの企画のどこに勝機を見出していたのかはサッパリ分からない。あまりにも [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<p>（1980年 アメリカ）<br>良くも悪くも漫画レベルの映画。お話も見てくれもチープで、大予算をかけてなぜこのようなものを作ろうと思ったのか、ラウレンティスがこの企画のどこに勝機を見出していたのかはサッパリ分からない。あまりにも愚直すぎて唯一無二の魅力を放っていることも確かだが。</p>



<figure class="wp-block-image aligncenter size-large"><img decoding="async" width="717" height="1024" src="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/08/Flash-Gordon_P-717x1024.jpg" alt="" class="wp-image-10659" srcset="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/08/Flash-Gordon_P-717x1024.jpg 717w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/08/Flash-Gordon_P-210x300.jpg 210w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/08/Flash-Gordon_P-70x100.jpg 70w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/08/Flash-Gordon_P-768x1097.jpg 768w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/08/Flash-Gordon_P.jpg 840w" sizes="(max-width: 717px) 100vw, 717px" /></figure>




  <div id="toc" class="toc tnt-number toc-center tnt-number border-element"><input type="checkbox" class="toc-checkbox" id="toc-checkbox-44" checked><label class="toc-title" for="toc-checkbox-44">目次</label>
    <div class="toc-content">
    <ol class="toc-list open"><li><a href="#toc1" tabindex="0">感想</a><ol><li><a href="#toc2" tabindex="0">Blu-ray版には注意が必要</a></li><li><a href="#toc3" tabindex="0">ビジュアルも音楽もクセが凄い</a></li><li><a href="#toc4" tabindex="0">ミン皇帝はフェアな奴</a></li></ol></li></ol>
    </div>
  </div>

<h2 class="wp-block-heading"><span id="toc1">感想</span></h2>



<h3 class="wp-block-heading"><span id="toc2">Blu-ray版には注意が必要</span></h3>



<p>子供のころから存在を認識していたが、本編は見たことがなかった映画。</p>



<p>2023年夏のAmazonプライムセールでBlu-ray版が安く売られていたので衝動買いしたが、セール後にも値段が変わっていなかったので、急いで買う必要もなかったなとちょっと後悔。</p>



<p>いざ見てみると、どうにも日本語字幕がこなれていない。まさかと思ってジャケットを確認すると、案の定「日本語字幕：須賀田昭子」の記載があった。</p>



<p>映画界では知る人ぞ知る須賀田昭子。スタジオカナル系映画ソフトの日本語訳としてたびたび登場しては、まったく頭に入ってこない日本語字幕で映画ファンたちのピュアなハートを傷つけてきた。</p>



<p>「須賀田昭子=姿無き子」として字幕界のアラン・スミシーとも呼ばれており、日本語に堪能な外国人が訳しているのではないか、いやNY在住の日本人だ、社内のド素人が翻訳した字幕をそのまま載せただけだ、機械による自動翻訳だと、様々な憶測がなされているが、その正体はいまだはっきりしない。</p>



<p>『戦争のはらわた』『ニューヨーク1997』『卒業』『ディアハンター』など幾多の名作傑作を台無しにしてきた御大が、まさかこんなところにまで進出していたとは。その守備範囲の広さには驚かされた。</p>



<p>幸いなことに日曜洋画劇場版の吹き替えも収録されているので、マッハで吹き替えに切り替えて事なきを得たが、字幕派の方にとっては厳しいソフトではないかと思う。購入の際には注意をされたい。</p>



<h3 class="wp-block-heading"><span id="toc3">ビジュアルも音楽もクセが凄い</span></h3>



<p>公開時には興行的にも批評的にも苦戦を強いられ、主人公を演じたサム・J・ジョーンズが第１回ラジー賞主演男優賞にノミネートされるなど、全くと言っていいほど敬意を受けられていない本作だが、冒頭はなかなか良い感じではないか。</p>



<p>♪ずんずんずんずんずんずんずん　フラッシュ！アーアー！</p>



<p>有名なクィーンのテーマ曲が景気よく流れ、コミック風のシルエットが映し出されるイントロは、チープかつ大袈裟なアメコミの印象をうまく実写にコンバートしている。</p>



<p>製作のディノ・デ・ラウレンティスはクィーンを知らなかったそうだが、どういうわけだかクィーンは『スター・ウォーズ』（1977年）を死ぬほど嫌っており、その対抗馬的存在だった本作への参加にはノリノリだったらしい。</p>



<p>良い意味での精神年齢の低さを感じさせられる「フラッシュ・ゴードンのテーマ」には、そんなクィーンの並々ならぬ情熱が込められている。</p>



<p>主人公フラッシュ・ゴードン（サム・J・ジョーンズ）はアメフトのスター選手で、自分の名前がデカデカと書かれたピチピチTシャツを着ている。原作準拠もたいがいにした方がいい。</p>



<p>移動のため乗った小型機内には若くて美人の添乗員デイル（メロディ・アンダーソン）も居合わせていて、ちょっとテンションの上がるフラッシュだったが、それも束の間、ミン皇帝（マックス・フォン・シドー）の起こした天変地異に巻き込まれて飛行機は不時着する。</p>



<p>偶然にもそこはミン皇帝との直接交渉に向かおうとするザーコフ博士（トポル）の敷地内だったが、平和のため大いなる敵と対峙しようとするザーコフ博士に対し、フラッシュとデイルはキ●ガイだ何だと大変失礼な物言いをする。</p>



<figure class="wp-block-image aligncenter size-large is-resized"><img decoding="async" src="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/08/DSC_1733-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-10670" style="aspect-ratio:840/630" width="840" height="630" srcset="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/08/DSC_1733-1024x768.jpg 1024w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/08/DSC_1733-300x225.jpg 300w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/08/DSC_1733-133x100.jpg 133w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/08/DSC_1733-768x576.jpg 768w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/08/DSC_1733-1536x1152.jpg 1536w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/08/DSC_1733.jpg 1920w" sizes="(max-width: 840px) 100vw, 840px" /><figcaption class="wp-element-caption">須賀田昭子氏による直訳が炸裂</figcaption></figure>



<p>なんやかんやあってミン皇帝の本拠地である惑星モンゴに降り立つ３人組だが、即、捉えられて皇帝の前に突き出される。</p>



<p>ここで登場する大広間が圧巻の一言で、途方もなくバカでかいセットが組まれており、現在の目で見ても、というか現在の目で見るからこそ驚かされる。CGがなくて本当に作るしかなかった時代の作品には、格別のものがありますな。</p>



<p>そこには赤とか金で装飾されたチープなキャラクターたちがいて、巨大セットとの対比で悲しくなってくるのだが、1930年代のアメコミを馬鹿正直に実写化すれば、まぁこんな感じになるだろうなという妙な納得感もあって、次第に味わい深く感じられてくる。</p>



<p>ミン皇帝はデイルに惚れて彼女を無理やり我がものにしようとし、これを阻止しようとしたフラッシュの処刑を決定する。</p>



<p>一方、ミン皇帝の娘オーラ姫（オルネラ・ムーティ）はフラッシュに一目惚れし、処刑寸前のところでフラッシュを逃がす。</p>



<p>揃いも揃って色ボケした親子が善悪両サイドの物語を動かすことになる点は脱力だし、フラッシュとデイルはいつの間に恋仲になったんだっけと、そもそもの部分にも疑問がわいてくる。</p>



<p>巨大セットを動かすことにみんな必死で、誰も脚本の出来には注目していなかったのだろう。かけた金に対して話があまりにもお粗末すぎるのが本作最大の欠点である。</p>



<p>また、オーラ姫の魅力がデイルを大幅に上回っており、姫に対して塩対応をとりながら愚直にデイル救出を目指すフラッシュの行動に合理性を感じない点も、思わぬネックとなっている。</p>



<h3 class="wp-block-heading"><span id="toc4">ミン皇帝はフェアな奴</span></h3>



<p>一方ミン皇帝は、部下のクライタス将軍に全権限を与えてフラッシュを追わせている。</p>



<p>捜索の過程でオーラ姫が裏切ったという事実を掴んだ将軍は、姫を拘束し拷問するのだが、父であるミン皇帝もこの拷問には反対しない。</p>



<p>組織に対して損害を与えれば、かわいい娘であろうと容赦なく罰する。何というフェアな男だろうかとミン皇帝を見直した。</p>



<p>拷問を受ける姫は姫で、どれだけの苦痛を与えられても秘密を守り通そうとする。フラッシュに対してはあくまで一途なのだ。</p>



<p>悪に位置付けられているミン皇帝とオーラ姫が、実は登場人物中でもっとも筋が通っているという倒錯した点も、本作の奇妙な味わいに繋がっている。</p>



<p>その分、主人公側の薄っぺらさが際立ってしまうのだが。</p>
]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>【駄作】孔雀王_地獄にパンツがあるのか（ネタバレあり・感想・解説）</title>
		<link>https://b-movie.tokyo/the-peacock-king/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[b-movie]]></dc:creator>
		<pubDate>Sun, 09 Jul 2023 12:20:26 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[SF・ファンタジー]]></category>
		<category><![CDATA[駄作]]></category>
		<category><![CDATA[80年代]]></category>
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					<description><![CDATA[（1988年 日本・香港）日本の漫画を日本・香港合作で実写化した作品だが、本来は緻密に構築すべき物語を、基本的に脚本を作らない時代の香港で作ってしまったために、ハチャメチャなことになっている。バブル全盛期の日本社会特有の [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<p>（1988年 日本・香港）<br>日本の漫画を日本・香港合作で実写化した作品だが、本来は緻密に構築すべき物語を、基本的に脚本を作らない時代の香港で作ってしまったために、ハチャメチャなことになっている。バブル全盛期の日本社会特有の、何か新しいことにチャレンジしたいという思いだけはひしひしと伝わってきたが。</p>



<figure class="wp-block-image aligncenter size-full"><img decoding="async" width="312" height="442" src="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/07/The-Peacock-King_P.webp" alt="" class="wp-image-10621" srcset="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/07/The-Peacock-King_P.webp 312w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/07/The-Peacock-King_P-212x300.webp 212w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/07/The-Peacock-King_P-71x100.webp 71w" sizes="(max-width: 312px) 100vw, 312px" /></figure>




  <div id="toc" class="toc tnt-number toc-center tnt-number border-element"><input type="checkbox" class="toc-checkbox" id="toc-checkbox-46" checked><label class="toc-title" for="toc-checkbox-46">目次</label>
    <div class="toc-content">
    <ol class="toc-list open"><li><a href="#toc1" tabindex="0">感想</a><ol><li><a href="#toc2" tabindex="0">昔、ゴールデン洋画劇場でやってましたな</a></li><li><a href="#toc3" tabindex="0">脚本の出来が恐ろしく悪い</a></li></ol></li></ol>
    </div>
  </div>

<h2 class="wp-block-heading"><span id="toc1">感想</span></h2>



<h3 class="wp-block-heading"><span id="toc2">昔、ゴールデン洋画劇場でやってましたな</span></h3>



<p>1981年生まれの私の世代にとっては、なかなか思い出深い映画。</p>



<p>小学生の時にゴールデン洋画劇場で見たんだけど、「リン、ピョウ、トウ、シャー…」という呪文には妙に子供心をくすぐるものがあり、月曜の学校では何人かでマネをした。</p>



<p>歳の離れた兄ちゃんのいるクラスメイトは何かしらの情報入手経路を持っていたようで、例の呪文と手さばきを完コピしてクラスのヒーローになった。そんな映画。</p>



<p>バブル全盛期のフジテレビも製作に噛んでおり、子供目にも豪勢な作りであることは分かった。アニマトロニクスとストップモーションの組み合わせで作られた怪物や、壮大な地獄門など、金と手間暇が惜しみなく注がれていることは十分に伝わってくるのだ。</p>



<p>また香港の大スターだったユン・ピョウが見せるアクロバティックなアクションにも感動で、日本の特撮と香港のカンフーのハイブリッドにはお得感があった。</p>



<p>そんな気合の入った作品ではあるのだけど、かなり不憫な扱われ方をしている。</p>



<p>香港では主人公 孔雀を演じた三上博史の登場場面がバッサリ落とされ、ユン・ピョウを孔雀とした再編集版が作られるわ、日本ではVHS以降のソフトリリースが止まっているわ、フジテレビが製作したのに地上波放送はたったの2回だけだわと、ほぼ封印作品の如く扱われているのだ。</p>



<p>なぜこんなことになったのかはよくわからんが、現在、市場で入手可能なのは香港での再編集版か、30年以上前の中古VHSのみである。香港バージョンに日本語は収録されていない。</p>



<p>幸運にも私は1991年のゴールデン洋画劇場の録画テープを実家で発掘したので、プレ値がついているVHSを買わずに本作を再鑑賞することができた。</p>



<p><a href="https://b-movie.tokyo/masters-of-the-universe/" data-type="post" data-id="10562" target="_blank">『マスターズ/超空の覇者』（1987年）</a>の記事でも触れたとおり、実家のおかんがビデオテープを大量処分するという一大事があり、残されたビデオテープの保護に走った。その際に救出されたうちの一本が本作である。</p>



<p>３倍録画されたテープの画質には、現在の大画面テレビで見るとかなり厳しいものがあったが、とはいえテープが痛んでいるわけでもないので、見るには見れた。</p>



<p>「優遊族」というJACCSカードのCMが懐かしい。当時のCMは外国人ばかり起用していたなぁ。ジョルトコーラは結局定着しなかった。当時、一度だけ飲んだが。チチンプイプイ、アリナミンV！</p>



<p>…と、懐かCMの感想ばかりになったことからもお察しの通り、映画の出来は酷かった。「こんなにつまんなかったっけ？」と驚いたほどで、標準的な2時間枠に収まる内容ながら、実際の上映時間以上の長さを感じた。</p>



<h3 class="wp-block-heading"><span id="toc3">脚本の出来が恐ろしく悪い</span></h3>



<p>何がそんなに酷かったかって、脚本の出来が壊滅的に悪すぎるのだ。本来は緻密に構築すべき物語を、基本的に脚本を作らない時代の香港で作ってしまったために、ハチャメチャなことになっている。</p>



<p>チベットで地獄少女アシュラ（グロリア・イップ）が復活する。アシュラは地獄門を開く存在らしく、ラマ僧のコンチェ（ユン・ピョウ）は師匠からその封印を命じられる。</p>



<p>同じころ、東京では日本人僧侶の孔雀（三上博史）が異変を察知していた。</p>



<p>小田急デパートの恐竜展で魔物との戦闘を開始する孔雀だが、かつて経験したことないほどの強敵だったので苦戦。そこに飛び入り参戦するのがアシュラを探して東京くんだりまでやってきたコンチェであり、二人の力で魔物は撃退される。</p>



<p>こうして出会った孔雀とコンチェが協力してアシュラを追いかけるのかと思いきや、すぐに別々の行動をとり始めて、後に舞台を移した香港で再会を果たす。なぜ主人公の出会いを二度も描く必要があったのか、理解に苦しんだ。</p>



<p>本作は万事がこんな感じ。</p>



<p>後半にて、孔雀とコンチェもまた魔界の生まれであることが判明する。二人は地獄門にいる皆魔障外神（かいましょうげじん）を起動させるトリガーらしく、彼らが皆魔障外神に取り込まれると、この世は魑魅魍魎の支配する世界と化すらしい。</p>



<ul class="wp-block-list">
<li>アシュラ：地獄門を開くキー</li>



<li>孔雀＆コンチェ：皆魔障外神にパワーを与える存在</li>
</ul>



<p>こういうことらしいが、どちらも破局のトリガーという点で重複しているので、戦いのゴールがブレブレになってしまう。</p>



<p>さらにはアシュラが純粋無垢な存在であることに気づいたコンチェが彼女を救おうとし始め、旅の目的は二転三転し続ける。</p>



<p>また孔雀とコンチェの命を狙う裏高野山という組織も登場するんだけど、二人の正体が暴かれる終盤に至るまで、こいつらが一体何をしたいのかがよく分からない。そのこともまた混乱の原因となっている。詰め込みすぎなのだ。</p>



<p>結局、地獄門は開かれるし、コンチェは皆魔障外神に取り込まれてしまう。これまで必死に防ごうとしたことがことごとく実現してしまうのだが、三上博史と、その師匠の緒形拳の力でどうにかなってしまうので、大した敵じゃなかったんじゃないかと思ったりで。</p>



<p>大した敵じゃないと言えば、ついに復活した皆魔障外神のお姿もそうで、なんとパンツを履いている。</p>



<p>地獄にパンツなんてあるのか？破壊の神が羞恥心を持っているのか？そんなことが気になって仕方なかった。</p>
]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>【凡作】サイボーグ(1989年)_話はマズイがヴァンダムは素晴らしい（ネタバレあり・感想・解説）</title>
		<link>https://b-movie.tokyo/cyborg-1989/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[b-movie]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 27 Jun 2023 00:16:38 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[クリーチャー・メカ]]></category>
		<category><![CDATA[凡作]]></category>
		<category><![CDATA[80年代]]></category>
		<category><![CDATA[ヴァンダム]]></category>
		<category><![CDATA[メナハム・ゴーラン]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://b-movie.tokyo/?p=10507</guid>

					<description><![CDATA[（1989年 アメリカ）さほど難しくないはずなのに、一度見ただけでは分からない話はアルバート・ピュン節全開で、映画としての出来は決してよろしくない。ただし若い頃のヴァンダムのアクションはキレッキレだし、顔もイケメンだ。ア [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<p>（1989年 アメリカ）<br>さほど難しくないはずなのに、一度見ただけでは分からない話はアルバート・ピュン節全開で、映画としての出来は決してよろしくない。ただし若い頃のヴァンダムのアクションはキレッキレだし、顔もイケメンだ。アクションスターを見る映画としては上出来だと思う。</p>



<figure class="wp-block-image aligncenter size-large"><img decoding="async" width="727" height="1024" src="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/06/Cyborg_P-727x1024.jpg" alt="" class="wp-image-10508" srcset="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/06/Cyborg_P-727x1024.jpg 727w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/06/Cyborg_P-213x300.jpg 213w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/06/Cyborg_P-71x100.jpg 71w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/06/Cyborg_P-768x1082.jpg 768w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/06/Cyborg_P.jpg 852w" sizes="(max-width: 727px) 100vw, 727px" /></figure>




  <div id="toc" class="toc tnt-number toc-center tnt-number border-element"><input type="checkbox" class="toc-checkbox" id="toc-checkbox-48" checked><label class="toc-title" for="toc-checkbox-48">目次</label>
    <div class="toc-content">
    <ol class="toc-list open"><li><a href="#toc1" tabindex="0">作品解説</a><ol><li><a href="#toc2" tabindex="0">キャノン・フィルムズ最後の劇場公開作</a></li></ol></li><li><a href="#toc3" tabindex="0">感想</a></li></ol>
    </div>
  </div>

<h2 class="wp-block-heading"><span id="toc1">作品解説</span></h2>



<h3 class="wp-block-heading"><span id="toc2">キャノン・フィルムズ最後の劇場公開作</span></h3>



<p>本作は<a href="https://b-movie.tokyo/tag/menahem-golan/" target="_blank">キャノン・フィルムズ</a>（日本の光学機器メーカーとは無関係）の最末期の作品であり、同社にとって最後の劇場公開作品だった。80年代のB級映画界を席巻した同社が、80年代最後の年に最後の劇場公開作をリリースしたという点には感慨深いものがある。</p>



<p>元は<a href="https://b-movie.tokyo/masters-of-the-universe/" data-type="post" data-id="10562" target="_blank">『マスターズ/超空の覇者』（1987年）</a>の続編と『スパイダーマン』実写版を同時撮影するつもりでプロダクションが進められていたのだが、会社の資金繰り悪化でそれぞれの版元に映画化権を返上した。</p>



<p>ただし、その時点でセットや衣装に200万ドルもの開発費を投じた後だったので何かしらを作る必要があり、両作品を監督する予定だったアルバート・ピュンに新作の発注がなされた。</p>



<p>ピュンは週末で脚本を書き上げるとすぐに製作に入り、撮影期間23日、製作費50万ドルで本作を仕上げてみせた。</p>



<p>この早技にも驚かされるが、1989年4月7日に全米公開されるや初登場4位と大健闘した。『メジャーリーグ』（1989年）や『レインマン』（1988年）といった競合と争ってこのランクなのだから結果も上々である。</p>



<p>最終的に全米で1000万ドルを稼ぎ、十分な利益を吐き出した。</p>



<p>本作後にヴァンダムが引っ張りだこになった点にも納得のいく結果である。</p>



<h2 class="wp-block-heading"><span id="toc3">感想</span></h2>



<p>小学生の時に日曜洋画劇場でやってるのを観たけど、妙に気持ち悪いだけで面白いとは感じなくて、その後に見返すこともなかった。</p>



<p>当時はジャン=クロード・ヴァン・ダムという存在も認識していなかったが、主演の人はカッコよくて動きも良いという印象だけはあった。事情を知らない異国の小学生にもある程度のインパクトを残すのだから、やはりヴァンダムって凄い存在なのだろう。</p>



<p>この度、DVDを380円（送料込み）で入手したので30年ぶりの鑑賞となったが、感想は小坊の時と変わらず。三つ子の魂百までとはこのことだろうか。</p>



<p>舞台となるのは戦争で荒廃した上に、ペストも大流行という泣きっ面に蜂どころではない未来。どう見ても絵でしかない荒廃したNYの光景が泣かせる。</p>



<p>女性科学者パール（デイル・ハドン）は自身をサイボーグに改造して疫病の治療方法をNYからアトランタに運ぼうとしているのだが、一方、この荒廃した世界が居心地よくて堪らない悪党フェンダー（ヴィンセント・クライン）からは、「いらんことすんな」と言ってつけ狙われている。</p>



<p>そこに、かつてフェンダーとのいざこざがあって彼に対する復讐心を抱いている戦士ギブソン（ジャン=クロード・ヴァン・ダム）と、フェンダーに集落を襲われた一般女性ナディ（デボラ・リッチャー）が絡み、ギブソンvsフェンダーの死闘が繰り広げられるというのが、ざっくりとしたあらすじ。</p>



<p>こうして書いてみるとなんて事ない話だが、実際に見てみると驚くほど話が頭に入ってこない。これぞアルバート・ピュン節である。</p>



<p>普通なら科学者パールを守るためにサイボーグ化された戦士が護衛につくところ、守られるべき科学者がサイボーグで、護衛が生身という設定が直感的にわかりづらい。</p>



<p>またフェンダーは医療情報をアトランタに持ち込んでほしくないと思っているのだから捕らえたパールをその場で殺せばいいものを、わざわざアトランタまで連行するのだから意味が分からない。</p>



<p>そして一般人ナディに至っては、なぜこの話に参加しているのかすら定かではない。</p>



<p>推測するに、当時はまともな英語を話せなかったヴァンダム※ではストーリーを引っ張れないという製作側の事情から配置された即席キャラなのだろうとは思うが、彼女には彼女なりの動機を与えて欲しいところだった。</p>



<p>（※2011年にアルバート・ピュンが発表したディレクターズ・カット版では、ヴァンダムのセリフはすべて別人によって吹き替えられている）</p>



<p>さらに本作を分かりづらくしているのが、ギブソンの過去は回想形式で徐々に明かされていくという妙に凝った表現をすることで、あまりうまくないチームが一流映画のまねごとを中途半端にするものだから、本当に訳の分からんことになっている。</p>



<p>「頼むから普通にやってくれ」と何度も思った。</p>



<p>そもそもヴァンダムがミスキャストと思わなくもない。かつてギブソンが育てた少女が現在では大人になっていることを考えると、ギブソンとフェンダーが一戦を交えたのは相当前のことだと思われるのだが、撮影当時まだ20代のヴァンダムではまったく年齢が合っていない。</p>



<p>このために、ただでさえわかりづらい話が余計に混乱している。</p>



<p>ネタを明かすと、アルバート・ピュンはチャック・ノリスが演じることを想定して本作の脚本を書いたらしい。しかしどういうわけだかヴァンダムが主演に決まり、彼に合わせた脚本の手直しも行わなかったものだから、この混乱状態を招いたようだ。まぁいい加減な現場だこと。</p>



<p>そんなわけで映画としては全然ダメなんだけど、アクション映画としてはなかなかイケる。</p>



<p>若い頃のヴァンダムのアクションはキレッキレだし、顔もかっこいい。ネタではなく本心から、この頃のヴァンダムはかなりのイケメンだと思う。本作後に大作オファーが殺到したことにも納得がいく。</p>



<p>対するフェンダーの強敵感も凄い。演じるヴィンセント・クラインは元サーファーなのだが、素晴らしい肉体でヴァンダムを圧倒する。若い頃のヴァンダムですら勝てないと思わせるような敵キャラはなかなか希少である。</p>



<p>両者がついにまみえるクライマックスは、大柄 vs中背の対決という構図といい、嵐の夜というシチュエーションといい、後の<a href="https://b-movie.tokyo/universal-soldier/" data-type="post" data-id="3429" target="_blank">『ユニバーサル・ソルジャー』（1992年）</a>の原型として見た。</p>



<p>エメリッヒは本作を見てヴァンダムの生かし方を学んだんじゃないかと思うほど、本作はヴァンダムを見せる映画としてはよく機能している。</p>



<figure class="wp-block-embed is-type-wp-embed is-provider-公認会計士のわんぱく洋画劇場 wp-block-embed-公認会計士のわんぱく洋画劇場"><div class="wp-block-embed__wrapper">

<a href="https://b-movie.tokyo/cyborg-2/" title="【良作】サイボーグ2_アンジェリーナ・ジョリーが眩しすぎる（ネタバレあり・感想・解説）" class="blogcard-wrap internal-blogcard-wrap a-wrap cf" target="_blank"><div class="blogcard internal-blogcard ib-left cf"><div class="blogcard-label internal-blogcard-label"><span class="fa"></span></div><figure class="blogcard-thumbnail internal-blogcard-thumbnail"><img decoding="async" width="160" height="99" src="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/06/Cyborg2_1-160x99.webp" class="blogcard-thumb-image internal-blogcard-thumb-image wp-post-image" alt="" srcset="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/06/Cyborg2_1-160x99.webp 160w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/06/Cyborg2_1-120x74.webp 120w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/06/Cyborg2_1-320x198.webp 320w" sizes="(max-width: 160px) 100vw, 160px" /></figure><div class="blogcard-content internal-blogcard-content"><div class="blogcard-title internal-blogcard-title">【良作】サイボーグ2_アンジェリーナ・ジョリーが眩しすぎる（ネタバレあり・感想・解説）</div><div class="blogcard-snippet internal-blogcard-snippet">（1993年 アメリカ）ビデオスルーのB級SFだが、かと言って切って捨てられない魅力がある。限られた予算の中でもちゃんとSFできているし、出演者は思いのほか豪華。アンジェリーナ・ジョリーは無名時代から輝いていた。作品解説『サイボーグ』（19...</div></div><div class="blogcard-footer internal-blogcard-footer cf"><div class="blogcard-site internal-blogcard-site"><div class="blogcard-favicon internal-blogcard-favicon"><img decoding="async" src="https://www.google.com/s2/favicons?domain=https://b-movie.tokyo" alt="" class="blogcard-favicon-image internal-blogcard-favicon-image" width="16" height="16" /></div><div class="blogcard-domain internal-blogcard-domain">b-movie.tokyo</div></div><div class="blogcard-date internal-blogcard-date"><div class="blogcard-post-date internal-blogcard-post-date">2023.07.04</div></div></div></div></a>
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		<item>
		<title>【凡作】キング・オブ・デストロイヤー/コナンPART2_印象に残らない（ネタバレあり・感想・解説）</title>
		<link>https://b-movie.tokyo/conan-the-destroyer/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[b-movie]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 21 Jun 2023 14:02:00 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[SF・ファンタジー]]></category>
		<category><![CDATA[凡作]]></category>
		<category><![CDATA[80年代]]></category>
		<category><![CDATA[シュワ]]></category>
		<category><![CDATA[ラウレンティス]]></category>
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					<description><![CDATA[（1984年 アメリカ）前作『コナン・ザ・グレート』（1982年）からエログロを抜いて王道ファンタジーに寄せた続編。ファンタジーの定石を丁寧に守っているので面白いのは面白いけど、驚くほど印象に残らない。 感想 小学生の時 [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<p class="">（1984年 アメリカ）<br>前作<a href="https://b-movie.tokyo/conan-the-barbarian/" data-type="post" data-id="220" target="_blank">『コナン・ザ・グレート』（1982年）</a>からエログロを抜いて王道ファンタジーに寄せた続編。ファンタジーの定石を丁寧に守っているので面白いのは面白いけど、驚くほど印象に残らない。</p>



<figure class="wp-block-image aligncenter size-full"><img decoding="async" width="312" height="441" src="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/06/Conan-the-Destroyer_P.webp" alt="" class="wp-image-10596" srcset="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/06/Conan-the-Destroyer_P.webp 312w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/06/Conan-the-Destroyer_P-212x300.webp 212w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/06/Conan-the-Destroyer_P-71x100.webp 71w" sizes="(max-width: 312px) 100vw, 312px" /></figure>



<h2 class="wp-block-heading">感想</h2>



<p class="">小学生の時に日曜洋画劇場でやってるのを見てそこそこ面白いとは感じたけど、かといって思い出に残っているわけでもない中途半端な映画。</p>



<p class="">具体的な映画の場面はほぼ覚えていなくて、解説の淀川長治さんが「キング・オブ・デスト&#8221;ラ&#8221;イヤー」と、妙に発音に拘っていた点だけが印象に残っている。</p>



<p class="">第一作ほどリピート放送されていなかったと記憶していたんだけど、記録を見ると『コナン・ザ・グレート』の放送回数４回に対して本作は3回と、90年代には数年に一度放送されていたということが分かった。</p>



<p class="">日曜洋画劇場でヘビロテされていたという印象の第一作に対して、放送回数は一度しか違わないのに、この影の薄さ。これこそが本作の中身を物語っている。</p>



<p class="">第一作だって諸手を上げるほどの名作ではなかったが、全編にわたって異常に力みまくったおかしな空気が漂っており、一度見ると忘れられないほどのインパクトがあった。</p>



<p class="">対して本作は角が取れまくって残るものがほぼない状態となっている。</p>



<p class=""><a href="https://b-movie.tokyo/conan-the-barbarian/" data-type="post" data-id="220" target="_blank">『コナン・ザ・グレート』（1982年）</a>は大ヒットにこそならなかったものの、製作費2000万ドルに対して全世界で9000万ドルを稼ぎ出すという堅実な成果を残し、関係者たちは確かなものを感じた。</p>



<p class="">時はルーカスやスピルバーグの作る大衆向け娯楽作が大ヒットしていた80年代前半。コナンもファミリー向けにすれば化けるんじゃないかと製作のディノ・デ・ラウレンティスは考えた。</p>



<p class="">シュワルツェネッガーはこの路線変更に異を唱えたものの、まだ『コナン・ザ・グレート』一本しか名の知れた役のなかったシュワに、世界最強の独立系プロデューサーを翻意させるだけの力もなく、渋々これに従った。</p>



<p class="">一方、前作の監督ジョン・ミリアスは、かねてよりラウレンティスとの折り合いが悪かったこともあって、続編にはタッチしなかった。</p>



<p class="">代わりに『バラバ』（1961年）や『マンディンゴ』（1975年）でラウレンティスと組んだ経験を持つベテラン監督リチャード・フライシャーが就任。</p>



<p class="">フライシャーはスピンオフ作品『レッド・ソニア』（1985年）も連続して監督したが、こちらは批評的にも興行的にも惨敗し、ゲスト出演したシュワからも自身の出演作中ワースト1認定を受け、「子供が悪いことをした時には『レッド・ソニア』を10回見せる」とまで言われた。</p>



<p class="">そんなフライシャー体制の本作は、良く言えば王道、悪く言えば陳腐な内容となっている。</p>



<p class="">眠れる神ダゴスを蘇らせる角を取って来いと言われたコナン（アーノルド・シュワルツェネッガー）。</p>



<p class="">最初は乗り気ではなかったが、前作で死亡した恋人ヴァレリアを復活させるとの交換条件を提示されたものだから、これに乗ることにする。</p>



<p class="">角のありかが分かるというお姫様ジェナ（オリヴィア・ダボ）、屈強なその護衛ボンバータ（ウィルト・チェンバレン）、お調子者の盗賊マラク（トレイシー・ウォルター）というパーティが組まれ、道中では女戦士ズーラ（グレース・ジョーンズ）と魔法使いアキロ（マコ岩松）が加わる。</p>



<p class="">お姫様を中心にした個性豊かな面々による冒険は、道中で野蛮人と戦ったり、悪い魔法使いの居城に潜入したり、裏切り者が出たりと、ありきたりなイベントを経て目的地に到着する。</p>



<p class="">前作より30分近くも短くなった上映時間の中にイベントが詰め込まれているので、確かにテンポは良く飽きさせない。</p>



<p class="">ただし一つ一つの見せ場にインパクトがないし、なんだかんだでコナンは勝つということが分かっているので、手に汗握らない。</p>



<p class="">コナンが潜入に失敗して壮絶なリンチに遭った上に磔にされたり、ヒロインが最終決戦前に殺されたりと、いろいろ大変だった前作とは大違いである。</p>



<p class="">また最後に登場する怪物がやたら弱いということもカックンだった。</p>



<p class="">「弱点は角だ！」→コナンにあっさりと角をへし折られる化け物（中に入ってるのはアンドレ・ザ・ジャイアント）。</p>



<p class="">もうちょっと頑張ってほしかった。</p>



<p class="">結局恋人を復活させられなかったコナンだが、最後にジェナ姫からお礼のキスをされる。撮影当時オリヴィア・ダボは14歳、シュワは37歳。なんて不適切なんだ。</p>



<p class="">今やったらいろいろヤバいよねってことが、本作で一番印象に残った。</p>



<figure class="wp-block-embed is-type-wp-embed is-provider-公認会計士のわんぱく洋画劇場 wp-block-embed-公認会計士のわんぱく洋画劇場"><div class="wp-block-embed__wrapper">

<a href="https://b-movie.tokyo/conan-the-barbarian/" title="【凡作】コナン・ザ・グレート_雰囲気は良いが面白くはない（ネタバレあり・感想・解説）" class="blogcard-wrap internal-blogcard-wrap a-wrap cf" target="_blank"><div class="blogcard internal-blogcard ib-left cf"><div class="blogcard-label internal-blogcard-label"><span class="fa"></span></div><figure class="blogcard-thumbnail internal-blogcard-thumbnail"><img decoding="async" width="160" height="90" src="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2019/06/Conan-the-Barbarian_1.jpg" class="blogcard-thumb-image internal-blogcard-thumb-image wp-post-image" alt="" srcset="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2019/06/Conan-the-Barbarian_1.jpg 1000w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2019/06/Conan-the-Barbarian_1-320x180.jpg 320w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2019/06/Conan-the-Barbarian_1-300x169.jpg 300w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2019/06/Conan-the-Barbarian_1-768x432.jpg 768w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2019/06/Conan-the-Barbarian_1-730x410.jpg 730w" sizes="(max-width: 160px) 100vw, 160px" /></figure><div class="blogcard-content internal-blogcard-content"><div class="blogcard-title internal-blogcard-title">【凡作】コナン・ザ・グレート_雰囲気は良いが面白くはない（ネタバレあり・感想・解説）</div><div class="blogcard-snippet internal-blogcard-snippet">（1982年 アメリカ）雰囲気は素晴らしいし、画面にもインパクトがあり、日曜洋画劇場で放送される度に、なんだかんだ最後まで見せられてしまうようなパワーのある映画でした。これで面白ければなお良かったのですが。セット教により幼少期に両親を殺され...</div></div><div class="blogcard-footer internal-blogcard-footer cf"><div class="blogcard-site internal-blogcard-site"><div class="blogcard-favicon internal-blogcard-favicon"><img decoding="async" src="https://www.google.com/s2/favicons?domain=https://b-movie.tokyo" alt="" class="blogcard-favicon-image internal-blogcard-favicon-image" width="16" height="16" /></div><div class="blogcard-domain internal-blogcard-domain">b-movie.tokyo</div></div><div class="blogcard-date internal-blogcard-date"><div class="blogcard-post-date internal-blogcard-post-date">2019.06.19</div></div></div></div></a>
</div></figure>
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		<title>【凡作】マスターズ/超空の覇者_コナンとスターウォーズのハイブリッドパクリ（ネタバレあり・感想・解説）</title>
		<link>https://b-movie.tokyo/masters-of-the-universe/</link>
					<comments>https://b-movie.tokyo/masters-of-the-universe/#respond</comments>
		
		<dc:creator><![CDATA[b-movie]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 07 Jun 2023 23:57:52 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[SF・ファンタジー]]></category>
		<category><![CDATA[80年代]]></category>
		<category><![CDATA[ラングレン]]></category>
		<category><![CDATA[メナハム・ゴーラン]]></category>
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					<description><![CDATA[（1987年 アメリカ）子供の頃には好きな映画だったけど、あらためて見るとつまらなかった。こういうのを子供騙しと言うのだろう。年代を考慮してもVFXはチープだし、暴力性を排除されたドルフ・ラングレンも魅力に欠ける。 目次 [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<p>（1987年 アメリカ）<br>子供の頃には好きな映画だったけど、あらためて見るとつまらなかった。こういうのを子供騙しと言うのだろう。年代を考慮してもVFXはチープだし、暴力性を排除されたドルフ・ラングレンも魅力に欠ける。</p>



<figure class="wp-block-image aligncenter size-large"><img decoding="async" width="724" height="1024" src="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/06/Masters-of-the-Universe_P-724x1024.jpg" alt="" class="wp-image-10564" srcset="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/06/Masters-of-the-Universe_P-724x1024.jpg 724w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/06/Masters-of-the-Universe_P-212x300.jpg 212w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/06/Masters-of-the-Universe_P-71x100.jpg 71w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/06/Masters-of-the-Universe_P-768x1086.jpg 768w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/06/Masters-of-the-Universe_P.jpg 849w" sizes="(max-width: 724px) 100vw, 724px" /></figure>




  <div id="toc" class="toc tnt-number toc-center tnt-number border-element"><input type="checkbox" class="toc-checkbox" id="toc-checkbox-52" checked><label class="toc-title" for="toc-checkbox-52">目次</label>
    <div class="toc-content">
    <ol class="toc-list open"><li><a href="#toc1" tabindex="0">作品解説</a><ol><li><a href="#toc2" tabindex="0">キャノン・フィルムズがファミリー映画に進出</a></li></ol></li><li><a href="#toc3" tabindex="0">感想</a><ol><li><a href="#toc4" tabindex="0">昔、日曜洋画劇場でやってましたな</a></li><li><a href="#toc5" tabindex="0">コナンvsスターウォーズ</a></li><li><a href="#toc6" tabindex="0">テーマパークのショーみたいなラストバトル</a></li></ol></li></ol>
    </div>
  </div>

<h2 class="wp-block-heading"><span id="toc1">作品解説</span></h2>



<h3 class="wp-block-heading"><span id="toc2">キャノン・フィルムズがファミリー映画に進出</span></h3>



<p>アメリカの玩具大手マテル社の「魔界伝説ヒーマンの戦い」&#8221;Masters of the Universe&#8221;の実写化。</p>



<p>1982年にアクションフィギュアシリーズが発売されて以来、コミックやアニメ等のメディアミックスで成長し、満を持しての実写映画化となったが、その製作に乗り出したのはB級アクションで80年代の映画界を席巻した<a href="https://b-movie.tokyo/tag/menahem-golan/" target="_blank">キャノン・フィルムズ</a>だった（日本の光学機器メーカーとは無関係）。</p>



<p>80年代前半にチャールズ・ブロンソンやチャック・ノリスの映画で荒稼ぎしたキャノン・フィルムズだが、興行的成功で業界を潤わせたにも関わらず、一向に敬意を得られないことに不満を抱いていた。</p>



<p>そこで業界内での存在感を高めるべく、80年代中盤より大作路線に振り切ったのだった。</p>



<p>トビー・フーパー監督の<a href="https://b-movie.tokyo/lifeforce/" data-type="post" data-id="4106" target="_blank">『スペースバンパイア』（1985年）</a>やスタローン主演の<a href="https://b-movie.tokyo/cobra/" data-type="post" data-id="79" target="_blank">『コブラ』（1986年）</a>など、本当にこれで敬意を得られると思っていたのかと正気を疑いたくなるラインナップではあるが、兎にも角にもそんな流れの中で製作されたのが本作である。</p>



<p>中年男性を対象とした暴力映画ばかりを撮ってきたキャノン・フィルムズにとって初のファミリー向け映画であり、特殊効果に『スターウォーズ』（1977年）のリチャード・エドランド、プロダクションデザインに『レイダース/失われた聖櫃』（1981年）のウィリアム・スタウト、音楽に<a href="https://b-movie.tokyo/rocky/" data-type="post" data-id="1280" target="_blank">『ロッキー』（1976年）</a>のビル・コンティ、編集に『アラビアのロレンス』（1962年）のアン・V・コーツ、脚本に『ダーク・クリスタル』（1982年）のデヴィッド・オデルと、物凄いメンツを揃えてきた。</p>



<p>製作費は2200万ドルで、<a href="https://b-movie.tokyo/the-untouchable/" data-type="post" data-id="7063" target="_blank">『アンタッチャブル』（1987年）</a>や<a href="https://b-movie.tokyo/lethal-weapon/" target="_blank">『リーサル・ウェポン』（1987年）</a>といった同年公開のメジャー大作にも引けを取らない金額。</p>



<p>主演は<a href="https://b-movie.tokyo/rocky-4/" data-type="post" data-id="1267" target="_blank">『ロッキー4/炎の友情』（1985年）</a>で脚光を浴びたドルフ・ラングレン。ドルにとっての初主演作となる。</p>



<p>共演はトニー賞受賞歴を持つ舞台俳優フランク・ランジェラ。4歳の息子がヒーマンのファンだったことが本作への出演理由らしいが、どうやらランジェラ自身も本作がお気に召したらしく、後年においても最も気に入っている役柄として本作で演じたスケルターを挙げている。とてもいい奴だ。</p>



<p>またヒロイン役としては、後にテレビドラマ『フレンズ』（1994-2004年）で大人気となるコートニー・コックスがキャスティングされている。</p>



<p>そんなわけで鉄板のようなメンバーで製作された本作だが、撮影に入った直後から不協和音が響き始める。</p>



<p>何かしらを感じ取ったのか、マテル社が約束していた製作費の半額を入金してこなかったのだ。一時的に撮影は中断し、クライマックスの戦闘シーンはゲイリー・ゴダード監督の経費立替で何とか撮影された。</p>



<p>加えて、映画製作中に玩具の売上が落ち込み始めた。何か呪われてるんじゃなかろうか。</p>



<p>1987年8月7日に全米公開されたが初登場4位と低迷し、全米興行成績は1700万ドルにとどまった。本作の赤字がキャノン・フィルムズ倒産の一因となったとされる。</p>



<p>1988年には不屈の闘志で続編が企画されたのだが、この頃のキャノン・フィルムズの資金繰りはかなり悪化しており、製作にまで漕ぎつけずマテル社に映画化権を返上した。</p>



<p>ただしセットや衣装ですでに200万ドルを費消済みであり、これを回収すべく突貫で製作されたのがジャン=クロード・ヴァン・ダム主演の<a href="https://b-movie.tokyo/cyborg-1989/" data-type="post" data-id="10507" target="_blank">『サイボーグ』（1989年）</a>だった。</p>



<p>こちらは僅か50万ドルの予算とたった23日間の撮影期間で製作されたが、全米だけで1000万ドルを稼ぐスマッシュヒットとなり、火の車だったキャノン・フィルムズにとっての一時の涼となった。</p>



<p>後にヴァンダムとラングレンは<a href="https://b-movie.tokyo/universal-soldier/" data-type="post" data-id="3429" target="_blank">『ユニバーサル・ソルジャー』（1992年）</a>で共演を果たすが、ユニソルを製作した<a href="https://b-movie.tokyo/carolco-pictures/" data-type="post" data-id="5452" target="_blank">カロルコ・ピクチャーズ</a>もまた、キャノン・フィルムズと似たような末路を辿ることとなる。</p>



<p>つくづく人は学ばない生き物だ。</p>



<h2 class="wp-block-heading"><span id="toc3">感想</span></h2>



<h3 class="wp-block-heading"><span id="toc4">昔、日曜洋画劇場でやってましたな</span></h3>



<p>小学生の時に日曜洋画劇場で見て、当時はかなり好きだった映画。録画したビデオテープでも繰り返し鑑賞した。</p>



<p>本作を含む当時の録画テープは長らく実家で保管しており、昨年末に帰省した際に何本か東京に持ち帰ろうとしたのだが、母親からは「捨てた」という衝撃の回答が返ってきた。</p>



<p>本作だけではない。<a href="https://b-movie.tokyo/commando/" data-type="post" data-id="128" target="_blank">『コマンドー』（1985年）</a>も<a href="https://b-movie.tokyo/predator/" data-type="post" data-id="901" target="_blank">『プレデター』（1987年）</a>も<a href="https://b-movie.tokyo/die-hard/" data-type="post" data-id="7052" target="_blank">『ダイ・ハード』（1988年）</a>も<a href="https://b-movie.tokyo/lifeforce/" data-type="post" data-id="4106" target="_blank">『スペースバンパイア』（1985年）</a>も、貴重な当時の録画テープは根こそぎやられていた。</p>



<p>目の前が真っ暗になった。自分の幼少期のアルバムをなくすよりもつらかった。</p>



<p>捨てるという本能を持ったおかんという生き物を、私は甘く見ていたようだ。「捨てるな」と釘を刺しておけばよかったと、何度も何度も自分の落ち度を責めた。</p>



<p>確かにこれらの吹き替えが収録されたBlu-rayは発売されている。しかし淀川長治さんの解説で始まり、間にレナウンとかネスカフェとかのCMが入る当時のテレビ放送をフルパッケージで楽しみたいこともあるのだ。</p>



<p>奇跡的に生き残っていたのがゴールデン洋画劇場で放送された<a href="https://b-movie.tokyo/trading-places/" data-type="post" data-id="4196" target="_blank">『大逆転』（1983年）</a>なんだけど、これにはあんまり思い入れないんだよなぁ。急いで保護したけど。</p>



<p>そんなわけで当時の録画を楽しめなくなったので、日曜洋画劇場版の吹き替えが収録されたBlu-rayを購入した。</p>



<h3 class="wp-block-heading"><span id="toc5">コナンvsスターウォーズ</span></h3>



<p>改めて見ると、思いのほかショボい。</p>



<p>音楽もビジュアルも『スーパーマン』（1978年）の劣化コピーでしかないオープニングクレジットの時点で「ショボっ」と感じてしまった。</p>



<p>惑星エターニアはスケルター（フランク・ランジェラ）率いる悪の軍団の手に落ち、ソーサラス（クリスティーナ・ピックルズ）という重要人物らしきおばちゃんは囚われの身となっていた。</p>



<p>ヒーマン（ドルフ・ラングレン）ら自由の戦士たちはソーサラスの奪還に向かうのだけど、アッサリと返り討ちに遭い、いよいよ追い込まれたところでワープ装置を使って逃げる。ただし、あまりに急だったので座標などは適当で、よく知らない辺境の惑星へと飛ばされた。</p>



<p>それこそが地球であり、ヒーマンを追いかけてきたスケルターの手下たちとの戦いがアメリカの田舎町で始まるというのが、ざっくりとしたあらすじ。</p>



<p>ヒーマンとソーサラスの関係や、スケルターはなぜヒーマンに執着しているのかといった肝心の部分が端折られているので、話が全然頭に入ってこない。元となった玩具やコミックに慣れ親しんでいたアメリカの子供達にとってはご承知の事実だったのだろうか。</p>



<p>そして惨たらしいのがキャラクターたちの造形であり、ドル扮するヒーマンはパンツにマントを羽織った変態スタイルの上に、似合わないロン毛で安っぽい北欧メタルのようだ。さすがにこれは惨すぎる。</p>



<p>ヒーマンの仲間ティーラ（チェルシー・フィールド）は全身タイツのような衣装に革紐のアクセントがつけられており、エロを意識したキャラクターでもないはずなのに、ボディラインくっきりで超恥ずかしい。</p>



<p>お尻の割れ目に沿って革紐を通すのだけはやめてあげて欲しかった。</p>



<p>演じるチェルシー・フィールドは<a href="https://b-movie.tokyo/commando/" data-type="post" data-id="128" target="_blank">『コマンドー』（1985年）</a>で「連れは死ぬほど疲れてるから起こさないでくれ」とお願いされる客室乗務員役や、<a href="https://b-movie.tokyo/the-last-boy-scout/" data-type="post" data-id="3239" target="_blank">『ラスト・ボーイスカウト』（1991年）</a>でブルース・ウィリスに愛想尽かして不倫する奥さん役、<a href="https://b-movie.tokyo/harley-davidson-and-the-marlboro-man/" data-type="post" data-id="8347" target="_blank">『ハーレーダビッドソン&amp;マルボロマン』（1991年）</a>でマルボロマンの彼女のバージニア・スリムというふざけた名前の役など、80年代から90年代にかけてちょいちょい見かける人だったが、ようやく掴んだ大役が全身タイツとは気の毒すぎる。</p>



<p>やる気のなさの表れか、ティーラが光線銃を撃つ際のフォームが超いい加減で、到底当たるとは思えない射撃をするあたりもカックンだった。</p>



<p>ヒーマン一味のスタイルは劣化版の<a href="https://b-movie.tokyo/conan-the-barbarian/" data-type="post" data-id="220" target="_blank">『コナン・ザ・グレート』（1982年）</a>だったが、対するスケルター一味はモロに『スターウォーズ』（1977年）の帝国軍。</p>



<p>こちらはヒーマンよりもいくらかマシで、下っ端の兵士などは結構かっこいいと思ったけど、セリフのあるキャラクターの造形はやはりイマイチだった。出来損ないのライオン丸とか、スカウターみたいなのをつけたハゲとか、いちいち安っぽい。</p>



<p>こいつらが「選りすぐりの精鋭」と言われているのだから、スケルター軍のレベルもたかが知れている。一流スタッフを招集してもこうなってしまうのが、キャノン・フィルムズの悲しいところだ。</p>



<p>予算が足らなかったのか、田舎町でのグダグダがやたら長くて退屈だったし、スケルター側の追っ手が異常に弱くてバカなので、両者の小競り合いには緊張感が全くない。</p>



<p>そこに高校生カップルが絡んできて、二人の成長譚の様相も呈する。彼氏の趣味である音楽が戦いに生かせるかもというくだりが彼らのドラマのハイライトになるのかと思いきや、「やっぱりできない」と言い出して結局はヒーマン一味にお任せするのだから、この脚本は何を考えて書かれたのかと理解に苦しんだ。</p>



<p>そんなわけでいろいろ酷いもんだったけど、ヒーマン一味の居場所をついに突き止めたスケルター軍が田舎町に進駐してくる場面のスペクタクルは、本当に素晴らしかった。</p>



<p>幼少期の私が本作のハマったのも、こうした「見たい！」と思う場面が素直に映像化されていたからだろう。</p>



<h3 class="wp-block-heading"><span id="toc6">テーマパークのショーみたいなラストバトル</span></h3>



<p>以降は惑星エターニアに舞台を移しての最終決戦となるのだけれど、何の説明もなく突如パワーアップするスケルターとか、パワーアップ後のスケルターとも互角に戦えてしまうヒーマンとか、やはり雑な展開が多すぎた。</p>



<p>ヒーマンとスケルターの戦いが始まった瞬間に照明が切り替わるという演出は斬新だったけど、この演出がテーマパークのショーっぽくて映画らしさがなくなるのはいただけなかった。</p>



<p>ゲイリー・ゴダード監督は本作一本を撮ったっきりで映画界から足を洗い、以降は子供向けヒーローアクション『キャプテンパワー』（1987-1988年）などを手掛けるのだけど、さらにその後はテーマパークのアトラクションに関わるようになり、『ターミネーター2:3D』や『アメージング アドベンチャー オブ スパイダーマン: ザ ライド』などを手掛けて大成した。</p>



<p>本作の謎演出がアトラクション設計の際に生きたとするならば、この映画も決して無駄ではなかった。</p>
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		<title>【凡作】レッド・スコルピオン_ホットパンツでザクマシンガン乱射（ネタバレあり・感想・解説）</title>
		<link>https://b-movie.tokyo/red-scorpion/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[b-movie]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 08 May 2023 04:26:07 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[軍隊・エージェント]]></category>
		<category><![CDATA[凡作]]></category>
		<category><![CDATA[80年代]]></category>
		<category><![CDATA[ラングレン]]></category>
		<category><![CDATA[メナハム・ゴーラン]]></category>
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					<description><![CDATA[（1989年 アメリカ）『ランボー/怒りの脱出』や『コマンドー』のエピゴーネンで、映画としての出来は決して良くはないのだが、クライマックスのド派手すぎる戦闘で多くを取り戻しており、アクション映画としては決して間違っていな [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<p>（1989年 アメリカ）<br>『ランボー/怒りの脱出』や『コマンドー』のエピゴーネンで、映画としての出来は決して良くはないのだが、クライマックスのド派手すぎる戦闘で多くを取り戻しており、アクション映画としては決して間違っていないと思う。</p>



<figure class="wp-block-image aligncenter size-large"><img decoding="async" width="727" height="1024" src="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/05/Red-Scorpion_P-727x1024.jpg" alt="" class="wp-image-10396" srcset="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/05/Red-Scorpion_P-727x1024.jpg 727w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/05/Red-Scorpion_P-213x300.jpg 213w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/05/Red-Scorpion_P-71x100.jpg 71w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/05/Red-Scorpion_P-768x1082.jpg 768w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/05/Red-Scorpion_P.jpg 852w" sizes="(max-width: 727px) 100vw, 727px" /></figure>



<h2 class="wp-block-heading">感想</h2>



<p>小学生の頃にゴールデン洋画劇場で見たけど、小坊目線でもあんまり面白くなくて、その後には特に見返しても来なかった映画。</p>



<p>なんだけど、最近、ウルトラプライスと銘打たれたブルーレイがAmazonで800円台で叩き売りされているのを発見した。</p>



<p>大手の廉価盤ブルーレイが1000円前後で売られていることはザラで、もはやこの価格帯を「ウルトラプライス」と呼ぶのは大袈裟すぎるとも感じたが、懐かしのゴールデン洋画劇場版と同じ吹き替えが収録されているということが分かったので、即購入した。</p>



<p>本作のような誰からも気にかけられていないB級映画において、吹替版をつけるという心遣いはとても貴重だ。</p>



<p>実は本作の字幕版はAmazonプライムで配信されており、プライム会員ならば無料で鑑賞できるのだが、ソフトメーカーさんの心意気に応えたいという私の思いもあって、ディスク版を購入させていただいた。</p>



<p>ドルフ・ラングレンの声は大塚明夫さんというのはもはや法律で決まっているが、その他、富田耕生さん、田中信夫さん、玄田哲章さんと、この吹替は何とも豪華で聞かせてくれる。</p>



<p>金払ってよかったと心から思った。</p>



<p><p></p><iframe sandbox="allow-popups allow-scripts allow-modals allow-forms allow-same-origin" style="width:120px;height:240px;" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no" frameborder="0" src="//rcm-fe.amazon-adsystem.com/e/cm?lt1=_blank&amp;bc1=000000&amp;IS2=1&amp;bg1=FFFFFF&amp;fc1=000000&amp;lc1=0000FF&amp;t=ivandrago-22&amp;language=ja_JP&amp;o=9&amp;p=8&amp;l=as4&amp;m=amazon&amp;f=ifr&amp;ref=as_ss_li_til&amp;asins=B072MFLCRB&amp;linkId=2a1e2fc37aa98f6a45133c419513da2a"></iframe></p>



<p>内容はと言うと、80年代に数えきれないほど製作された<a href="https://b-movie.tokyo/rambo-2/" data-type="post" data-id="169" target="_blank">『ランボー/怒りの脱出』（1985年）</a>及び<a href="https://b-movie.tokyo/commando/" data-type="post" data-id="128" target="_blank">『コマンドー』（1985年）</a>のエピゴーネンであり、監督はチャック・ノリス主演『地獄のヒーロー』（1984年）のジョセフ・ジトー。</p>



<p>この概要から推して測れる通り、映画としては大したことがない。</p>



<p>ドル扮するソ連特殊部隊員ニコライは、上官よりアフリカの反共組織リーダーの暗殺を命じられる。脱走兵を装って組織に潜り込むニコライだが、正体を見破られて暗殺には失敗する。</p>



<p>前半のこの流れにおいて、一切の緊張感がないのが凄い。ジョセフ・ジトーのまったく拘りのない演出には恐れ入った。</p>



<p>正体を見破られたニコライは砂漠に捨てられ、通りかかったキューバ軍に拘束されて拷問を受ける。</p>



<p>その拷問とは長い針を体にぶっ刺すというもので、<a href="https://b-movie.tokyo/lethal-weapon/" data-type="post" data-id="4475" target="_blank">『リーサル・ウェポン』（1987年）</a>の電気ショック拷問に影響されて付け加えられたものだろうと推測されるが、これがまったく痛そうに見えないことも問題だった。なんという演出の下手さ加減だろうか。</p>



<p>安心しきったキューバ軍は拷問担当者一人だけをドルの元に残すという愚を犯し、ドルはあっさりとその一人を片付けて脱走を図る。悪の組織には、ヒーローへの拷問は一人で行うべしという決まりでもあるんだろうか。</p>



<p>脱走したドルは砂漠で行き倒れ、通りかかったブッシュマンに命を助けられる。そこからはしばしドルとブッシュマンの交流が描かれ、自分は何の映画を見ているんだか分からなくなる。何度見ても、この場面が必要だったとは思えない。</p>



<p>そうこうしつつも反共革命家の村に舞い戻るドルだったが、村はソ連軍に破壊され、リーダーは死の間際。そこでドルは「やり返すぞ！」と叫び、どさくさに紛れて反共組織のリーダーとなる。</p>



<p>ここで突如、映画は白人酋長もの（©町山智浩）に切り替わるわけだが、ここからクライマックスにかけての見せ場の連打は素晴らしかった。映画は終盤で多くを取り戻したと思う。</p>



<p>軍服のズボンの丈を短く詰めまくった結果、ホットパンツのようになったドルの出で立ちはどうかと思ったが、その姿でソ連軍の基地に攻め込み、怒涛の勢いで制圧するというバカバカしい見せ場には、80年代アクション映画の良さが凝縮されていた。</p>



<p>そこら中で景気よく爆破が起こり、ヒーローが大胸筋をブルブル震わせながら発射した弾丸は、大勢の敵をまとめて葬り去っていく。このアバウトな見せ場こそが最高なのである。</p>



<p>戦いの最中にドルは、ひときわでかいマシンガンを入手する。でかい銃身にドラムマガジンが乗っかったその銃は、見たところザクマシンガン。</p>



<p>ホットパンツ姿でザクマシンガンを乱射するドルの姿には何とも言えない浪漫が宿っていた。</p>



<p>ザクマシンガンは威力がヘビーすぎて、飛び立たんとする敵の攻撃ヘリをも半壊させる。ありえねぇ描写なのだが、このくらい突き抜けてくれると気持ちがいい。</p>



<p>こういうサービス精神こそが80年代的であり、本作を嫌いになれない理由となっている。</p>



<figure class="wp-block-embed is-type-wp-embed is-provider-公認会計士のわんぱく洋画劇場 wp-block-embed-公認会計士のわんぱく洋画劇場"><div class="wp-block-embed__wrapper">

<a href="https://b-movie.tokyo/red-scorpion-2/" title="【凡作】レッド・スコルピオン2_話はマズイがアクションはイケる（ネタバレあり・感想・解説）" class="blogcard-wrap internal-blogcard-wrap a-wrap cf" target="_blank"><div class="blogcard internal-blogcard ib-left cf"><div class="blogcard-label internal-blogcard-label"><span class="fa"></span></div><figure class="blogcard-thumbnail internal-blogcard-thumbnail"><img decoding="async" width="160" height="99" src="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/05/Red-Scorpion2_2-160x99.jpg" class="blogcard-thumb-image internal-blogcard-thumb-image wp-post-image" alt="" srcset="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/05/Red-Scorpion2_2-160x99.jpg 160w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/05/Red-Scorpion2_2-120x74.jpg 120w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/05/Red-Scorpion2_2-320x198.jpg 320w" sizes="(max-width: 160px) 100vw, 160px" /></figure><div class="blogcard-content internal-blogcard-content"><div class="blogcard-title internal-blogcard-title">【凡作】レッド・スコルピオン2_話はマズイがアクションはイケる（ネタバレあり・感想・解説）</div><div class="blogcard-snippet internal-blogcard-snippet">（1994年 アメリカ）レッド・スコルピオンは団体名だったという、驚きの後付け設定が披露される続編。新しいレッド・スコルピオンには前作のドルに匹敵する個性こそないが、ジョン・ウースタイルのアクションのレベルは高く、多くを期待しなければそれな...</div></div><div class="blogcard-footer internal-blogcard-footer cf"><div class="blogcard-site internal-blogcard-site"><div class="blogcard-favicon internal-blogcard-favicon"><img decoding="async" src="https://www.google.com/s2/favicons?domain=https://b-movie.tokyo" alt="" class="blogcard-favicon-image internal-blogcard-favicon-image" width="16" height="16" /></div><div class="blogcard-domain internal-blogcard-domain">b-movie.tokyo</div></div><div class="blogcard-date internal-blogcard-date"><div class="blogcard-post-date internal-blogcard-post-date">2023.05.14</div></div></div></div></a>
</div></figure>
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		<title>【良作】ザ・フライ2 二世誕生_ティーン向けホラー（ネタバレなし・感想・解説）</title>
		<link>https://b-movie.tokyo/the-fly-2/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[b-movie]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 01 May 2023 10:54:54 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[クリーチャー・メカ]]></category>
		<category><![CDATA[良作]]></category>
		<category><![CDATA[80年代]]></category>
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					<description><![CDATA[（1989年 アメリカ）前作の出来には及ばないが、ホラー映画としては依然として高水準を維持している。脚本家フランク・ダラボンの構成力が光っており、ティーン向けホラーとして生まれ変わった本作には本作の良さがある。 目次 作 [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<p>（1989年 アメリカ）<br>前作の出来には及ばないが、ホラー映画としては依然として高水準を維持している。脚本家フランク・ダラボンの構成力が光っており、ティーン向けホラーとして生まれ変わった本作には本作の良さがある。</p>



<figure class="wp-block-image aligncenter size-full"><img decoding="async" width="250" height="350" src="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/04/The-Fly2_P.jpg" alt="" class="wp-image-10362" srcset="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/04/The-Fly2_P.jpg 250w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/04/The-Fly2_P-214x300.jpg 214w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/04/The-Fly2_P-71x100.jpg 71w" sizes="(max-width: 250px) 100vw, 250px" /></figure>




  <div id="toc" class="toc tnt-number toc-center tnt-number border-element"><input type="checkbox" class="toc-checkbox" id="toc-checkbox-56" checked><label class="toc-title" for="toc-checkbox-56">目次</label>
    <div class="toc-content">
    <ol class="toc-list open"><li><a href="#toc1" tabindex="0">作品解説</a><ol><li><a href="#toc2" tabindex="0">難産だった第2弾</a></li><li><a href="#toc3" tabindex="0">批評的・興行的失敗</a></li></ol></li><li><a href="#toc4" tabindex="0">感想</a><ol><li><a href="#toc5" tabindex="0">日曜洋画劇場常連映画</a></li></ol></li></ol>
    </div>
  </div>

<h2 class="wp-block-heading"><span id="toc1">作品解説</span></h2>



<h3 class="wp-block-heading"><span id="toc2">難産だった第2弾</span></h3>



<p>前作<a href="https://b-movie.tokyo/the-fly/" data-type="post" data-id="10356" target="_blank">『ザ・フライ』（1986年）</a>は批評家からも観客からも支持され、製作費1500万ドルに対して全世界で6062万ドルを稼ぎ出す大ヒットとなったことから、20世紀フォックスは続編の製作を決定した。</p>



<p>オリジナルの『蠅男の恐怖』（1958年）にも『蠅男の逆襲』（1959年）、『蠅男の呪い』（1965年）という続編があることから、シリーズ化は必然だったと言えるが、問題は、前作公開からの数年でフォックス幹部がほぼ入れ替わっていたことだった。</p>



<p>新任の製作責任者は前作を見てもいなくて、若者向けの標準的なスラッシャー映画にしろと言い出した。また大企業を悪者にするというアイデアは、同じくフォックスの<a href="https://b-movie.tokyo/alien-2/" data-type="post" data-id="5132" target="_blank">『エイリアン2』（1986年）</a>に由来しているらしい。実に安直だ。</p>



<p>プロデューサーのメル・ブルックスは、ここまでスタジオからの干渉が激しかった作品は初めてだったと述べており、フォックスのこの姿勢が嫌われたのか、デヴィッド・クローネンバーグもジーナ・デイヴィスも続編には戻ってこなかった。</p>



<p>クローネンバーグの後任には、前作でアカデミー賞 メイクアップ賞を受賞したクリス・ウェイラスが就任。彼の監督デビュー作となった。またジーナ・デイヴィスの後任には、顔が似ているという理由でサフロン・ヘンダーソンという無名女優がキャスティングされた。</p>



<p>脚本家として雇われたのはミック・ギャリスで、後にスティーヴン・キング原作の映像化作品に多く関わる人物だが、80年代当時はテレビドラマ『世にも不思議なアメージング・ストーリー』（1985-1987年）や『ニューヨーク東8番街の奇跡』（1987年）など、スピルバーグ製作作品に多く関わっていた。</p>



<p>ギャリスはセス・ブランドルの息子マーティンがカルト教団で育てられるが、異能を持つ他の子供達と共に教団を逃れるという話を思いついた。またセス・ブランドルがクローン技術で復活するという<a href="https://b-movie.tokyo/alien-4/" data-type="post" data-id="5183" target="_blank">『エイリアン4』（1997年）</a>を先どったようなドラフトも執筆したが、いずれもクリス・ウェイラス監督に却下された。</p>



<p>ウェイラスが「ミック・ギャリスの脚本を使うなら自分は降板する」とまで言い出したので、やむなくフォックスはギャリスを解雇し、後任としてフランク・ダラボンを雇った。</p>



<p>フランク・ダラボンは後に『ショーシャンクの空に』（1994年）や『グリーンマイル』（1999年）を監督することになる映画界の重要人物だが、この時点では『エルム街の悪夢3』（1987年）や<a href="https://b-movie.tokyo/the-blob-1988/" data-type="post" data-id="4132" target="_blank">『ブロブ/宇宙からの不明物体』（1988年）</a>など若者向けホラー専門の脚本家だった。</p>



<p>脚本は当時人気のあったイケメン俳優 エリック・ストルツの当て書きだったようだが、最初のオファーでストルツからは断られている。</p>



<p>その後はキアヌ・リーブスに依頼をしたがこちらからも断られ、一時期はヴィンセント・ドノフリオと契約寸前にまでいったが、スクリーンテストがうまくいかなくて流れた。</p>



<p>また若い頃のジョシュ・ブローリンがオーディションを受けに来たが、こちらはシンプルに落とされたらしい。</p>



<p>そんなこんなをしているうちに気でも変わったのかエリック・ストルツが戻ってきて、当初の希望通りのキャスティングが実現した。</p>



<p>ヒロイン役には当時ストルツと交際していたジェニファー・ジェイソン・リーの名前が挙がった。</p>



<p>前作のジェフ・ゴールドブラムとジーナ・デイヴィスがリアルでも恋人関係だったことを踏襲したキャスティング案だったのだろうが、さすがに二度目は実現せず、プロデューサー メル・ブルックスの監督作『スペースボール』（1987年）でヒロインを務めたダフネ・ズニーガがキャスティングされた。</p>



<h3 class="wp-block-heading"><span id="toc3">批評的・興行的失敗</span></h3>



<p>1989年2月10日に全米公開され初週こそ1位をとったが、2週目以降の下落が激しく、全米トータルグロスは2002万ドルに留まった。</p>



<p>国際マーケットでも同じく不調で、全世界トータルグロスは3890万ドルと、前作から35%以上減少した。</p>



<p>なお本作が唯一ヒットしたのがドイツ市場で、クリス・ウェイラス監督はドイツの劇場に感謝状を送っている。</p>



<p>また批評家レビューも低調であり、褒めている記事を探すことの方が困難な状況となっている。</p>



<h2 class="wp-block-heading"><span id="toc4">感想</span></h2>



<h3 class="wp-block-heading"><span id="toc5">日曜洋画劇場常連映画</span></h3>



<p>本作を初めて見たのは日曜洋画劇場で、まだ小学生の頃だった。</p>



<p>子供にホラー映画を平気で見せるわが実家の家庭環境は実に素晴らしかったと思う。<a href="https://b-movie.tokyo/lifeforce/" data-type="post" data-id="4106" target="_blank">『スペースバンパイア』（1985年）</a>を見たのも小4だか小5だかだったし。</p>



<p>日曜洋画劇場での本作の放映回数は尋常ではなく、数年に一度は放送されていたと思う。</p>



<p>放送されるたびに見たし、録画したビデオでも見ていたので、鑑賞回数は結構なものだった。私はこの映画が好きだったのだ。</p>



<p>実は第一作を見たのが中学生になってからで、続編である本作の方を先に見ているのだが、その順番が良かったのだろう。</p>



<p>デヴィッド・クローネンバーグという異常天才が関わった第一作は80年代に製作されたすべてのホラー映画の中でもトップの出来だと思っていて、あの第一作との比較に晒されれば、どんな続編でも霞むと思う。</p>



<p>しかし第一作の存在を前提とせずフラットな視点で見れば、本作も十分によくできているのだ。</p>



<p>これは脚本を手掛けたフランク・ダラボンの構成力の為すところなのだろうが、青年が目覚め、欺瞞に満ちた大人社会と対峙するという、王道のストーリーが実に効果的に組み込まれている。</p>



<p>そしてハエ男に変貌した主人公は、その力を悪を挫くために行使する。本作は勧善懲悪ものでもあるのだ。</p>



<p>確かに前作にあったような深いドラマ性は失われた。主人公の人物造詣も薄っぺらだ。</p>



<p>しかし80年代のティーン向けホラーの黄金律を踏まえた端正な構成となっており、上映時間中はきちんと楽しませてくれる。世評は芳しくないようだが、これはこれでイケる続編だと思う。</p>



<figure class="wp-block-embed is-type-wp-embed is-provider-公認会計士のわんぱく洋画劇場 wp-block-embed-公認会計士のわんぱく洋画劇場"><div class="wp-block-embed__wrapper">

<a href="https://b-movie.tokyo/the-fly/" title="【傑作】ザ・フライ_グロ切ない純愛ドラマ（ネタバレあり・感想・解説）" class="blogcard-wrap internal-blogcard-wrap a-wrap cf" target="_blank"><div class="blogcard internal-blogcard ib-left cf"><div class="blogcard-label internal-blogcard-label"><span class="fa"></span></div><figure class="blogcard-thumbnail internal-blogcard-thumbnail"><img decoding="async" width="160" height="99" src="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/04/The-Fly_2-160x99.jpg" class="blogcard-thumb-image internal-blogcard-thumb-image wp-post-image" alt="" srcset="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/04/The-Fly_2-160x99.jpg 160w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/04/The-Fly_2-120x74.jpg 120w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/04/The-Fly_2-320x198.jpg 320w" sizes="(max-width: 160px) 100vw, 160px" /></figure><div class="blogcard-content internal-blogcard-content"><div class="blogcard-title internal-blogcard-title">【傑作】ザ・フライ_グロ切ない純愛ドラマ（ネタバレあり・感想・解説）</div><div class="blogcard-snippet internal-blogcard-snippet">（1986年 アメリカ）トラウマ級描写が何度も何度も炸裂する完全無欠のホラー映画だが、そこに純愛や嫉妬心といった人間ドラマが巧妙に絡められており、ただの悪趣味映画に終わっていない。理系にも明るいクローネンバーグによるモンスター造形も神がかっ...</div></div><div class="blogcard-footer internal-blogcard-footer cf"><div class="blogcard-site internal-blogcard-site"><div class="blogcard-favicon internal-blogcard-favicon"><img decoding="async" src="https://www.google.com/s2/favicons?domain=https://b-movie.tokyo" alt="" class="blogcard-favicon-image internal-blogcard-favicon-image" width="16" height="16" /></div><div class="blogcard-domain internal-blogcard-domain">b-movie.tokyo</div></div><div class="blogcard-date internal-blogcard-date"><div class="blogcard-post-date internal-blogcard-post-date">2023.04.18</div></div></div></div></a>
</div></figure>
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			</item>
		<item>
		<title>【傑作】ザ・フライ_グロ切ない純愛ドラマ（ネタバレあり・感想・解説）</title>
		<link>https://b-movie.tokyo/the-fly/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[b-movie]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 18 Apr 2023 11:26:13 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[クリーチャー・メカ]]></category>
		<category><![CDATA[傑作]]></category>
		<category><![CDATA[80年代]]></category>
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					<description><![CDATA[（1986年 アメリカ）トラウマ級描写が何度も何度も炸裂する完全無欠のホラー映画だが、そこに純愛や嫉妬心といった人間ドラマが巧妙に絡められており、ただの悪趣味映画に終わっていない。理系にも明るいクローネンバーグによるモン [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<p>（1986年 アメリカ）<br>トラウマ級描写が何度も何度も炸裂する完全無欠のホラー映画だが、そこに純愛や嫉妬心といった人間ドラマが巧妙に絡められており、ただの悪趣味映画に終わっていない。理系にも明るいクローネンバーグによるモンスター造形も神がかっており、全方位的に良くできている。</p>



<figure class="wp-block-image aligncenter size-full"><img decoding="async" width="617" height="875" src="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/04/The-Fly_P.jpg" alt="" class="wp-image-10358" srcset="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/04/The-Fly_P.jpg 617w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/04/The-Fly_P-212x300.jpg 212w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/04/The-Fly_P-71x100.jpg 71w" sizes="(max-width: 617px) 100vw, 617px" /></figure>




  <div id="toc" class="toc tnt-number toc-center tnt-number border-element"><input type="checkbox" class="toc-checkbox" id="toc-checkbox-58" checked><label class="toc-title" for="toc-checkbox-58">目次</label>
    <div class="toc-content">
    <ol class="toc-list open"><li><a href="#toc1" tabindex="0">作品解説</a><ol><li><a href="#toc2" tabindex="0">50年代ホラーのリメイク</a></li><li><a href="#toc3" tabindex="0">興行的・批評的大成功</a></li></ol></li><li><a href="#toc4" tabindex="0">感想</a><ol><li><a href="#toc5" tabindex="0">オタク学者の純愛物語</a></li><li><a href="#toc6" tabindex="0">モンスター難病もの</a></li></ol></li></ol>
    </div>
  </div>

<h2 class="wp-block-heading"><span id="toc1">作品解説</span></h2>



<h3 class="wp-block-heading"><span id="toc2">50年代ホラーのリメイク</span></h3>



<p>どういうわけだか80年代には50年代ホラーのリメイクが流行っていたが（<a href="https://b-movie.tokyo/the-thing-1982/" data-type="post" data-id="4985" target="_blank">『遊星からの物体X』</a>、<a href="https://b-movie.tokyo/cat-people/" data-type="post" data-id="10185" target="_blank">『キャットピープル』</a>）、本作もその流れの中にある。</p>



<p>80年代初頭、脚本家のチャールズ・エドワード・ポーグ（『ドラゴンハート』）は、彼のエージェントを務めていたキップ・オーマン（<a href="https://b-movie.tokyo/the-hitcher-1986/" data-type="post" data-id="9592" target="_blank">『ヒッチャー』</a>）から往年のホラー映画『蠅男の恐怖』（1958年）のリメイクを勧められた。</p>



<p>アイデアをまとめたポーグは『エレファント・マン』（1980年）をヒットさせたプロデューサー スチュアート・コーンフェルドの元に企画を持ち込む。</p>



<p>コーンフェルドはのちにベン・スティラーと共にプロダクションを設立し、『トロピック・サンダー/史上最低の作戦』（2008年）でトム・クルーズが演じた名物キャラクター レン・グロスマンのモデルになった人物である。</p>



<p>コーンフェルドとポーグは映画化権を持つ20世紀フォックスに企画を持ち込んで映画化の許可をもらった。しかし脚本の出来が悪かったためか、ほどなくしてフォックスは翻意。</p>



<p>製作中止一歩手前にまで追い込まれたが、コーンフェルドが交渉して、製作費を独自で集めればフォックスが配給するという条件を何とか引き出した。</p>



<p>コーンフェルドは『エレファント・マン』（1980年）でも組んだ友人メル・ブルックスに出資を依頼し、一応は承諾されたが、やはりここでも脚本の出来が悪いという理由でこっぴどく叱られた。</p>



<p>ブルックスはポーグを外し、『ワイルドバンチ』（1969年）のウォロン・グリーンを雇って脚本のリライトをさせたが、特に改善したわけでもなかったことからポーグを再雇用。</p>



<p>ブルックスとコーンフェルドは監督に<a href="https://b-movie.tokyo/the-brood/" data-type="post" data-id="9585" target="_blank">『ザ・ブルード/怒りのメタファー』（1979年）</a>のデヴィッド・クローネンバーグを希望したが、当時のクローネンバーグはディノ・デ・ラウレンティスの下で<a href="https://b-movie.tokyo/total-recall-1990/" data-type="post" data-id="871" target="_blank">『トータル・リコール』</a>に取り組んでいた。</p>



<p>代わりに英国人のロバート・ビアマン（『バンパイア・キッス』）が雇われてプリプロダクションを開始したが、その最中に娘を事故で亡くしたことから仕事を継続できる状態ではなくなり、製作が1か月停止。ブルックスは契約を盾にビアマンを縛ることもできたが、最終的には本人の要望を聞き入れて降板させた。</p>



<p>監督を失った企画は危機的状況に陥ったが、当時フォックスの重役だったスコット・ルーディンから、再度デヴィッド・クローネンバーグにアプローチしてみてはとアドバイスされた。クローネンバーグは『トータル・リコール』を降板していたのだ。</p>



<p>監督就任にあたりクローネンバーグが切ってきた条件は脚本の書き直しを自由に行うということであり、開発費として75万ドルを要求してきた。</p>



<p>脚本を書くのに75万ドルという金額にコーンフェルドは慄いたが、ブルックスがフォックス社長に宛てて「クローネンバーグが手掛ければジャンルを越えた傑作になる」という手紙を書いたことから、予算は下りた。75万ドルと言わず100万ドルでも出しますよという太っ腹な逆提案まで込みで。</p>



<p>クローネンバーグの手によって脚本の大部分は書き換えられたが、ポーグの土台がなければ作品は出来上がらなかったというクローネンバーグの思いから、ポーグの名前はクレジットに残されることになった。</p>



<p>ジョン・マルコヴィッチが主演の第一候補だったが降板し、<a href="https://b-movie.tokyo/invasion-of-the-body-snatchers/" data-type="post" data-id="8203" target="_blank">『SF/ボディスナッチャー』（1978年）</a>のジェフ・ゴールドブラムが選ばれた。</p>



<p>ゴールドブラムは当時交際していたジーナ・デイヴィスを相手役に推薦し、本読みをさせると悪くなかったことから、クローネンバーグはデイヴィスをキャスティングした。</p>



<h3 class="wp-block-heading"><span id="toc3">興行的・批評的大成功</span></h3>



<p>本作は1986年8月15日に全米公開され、2週連続1位を獲得。</p>



<p>1500万ドルの製作費に対して全世界で6000万ドル以上を稼ぎ出し、クローネンバーグ作品で最大のヒット作となった。</p>



<p>また作品内容も非常に高く評価され、アカデミー賞では特殊メイク賞を受賞した。</p>



<h2 class="wp-block-heading"><span id="toc4">感想</span></h2>



<h3 class="wp-block-heading"><span id="toc5">オタク学者の純愛物語</span></h3>



<p>初見は中学時代の地上波深夜枠だったけど、あまりのグロさに度肝を抜かれた。今から振り返ると、よくこんなのをノーカットで放送できたなと思う。</p>



<p>中坊のハートにはグロさしか残らなかったわけだが、その後に何度も見ているうちに「面白かったんだ」ということにも気づき、映画として極めてよくできているということも分かってきた。</p>



<p>核にあるのは不器用な男の純愛物語。</p>



<p>頭脳こそ天才的だが人としての楽しみを知らず、知りたいとも思わずに生きてきた変わり者の科学者セス（ジェフ・ゴールドブラム）が、科学雑誌記者ヴェロニカ（ジーナ・デイヴィス）との交際で人間味に目覚めるというのが前半部分。</p>



<p>セスは物質転送機の開発を行っており、無機物の転送にはすでに成功しているのだけど、有機体はどうしても送れないのでプロジェクトの本来的なゴールに到達できずにいる。</p>



<p>ポール・バーホーベン監督の<a href="https://b-movie.tokyo/hollow-man/" data-type="post" data-id="6509" target="_blank">『インビジブル』（2000年）</a>でも感じたのだけど、SF的な技術の開発にある程度は成功しているのだが、最後の詰めで失敗しているという設定には、個人的にグっとくるものがある。</p>



<p>ある日、雑誌記者のヴェロニカと出会ったセスは、この業界では珍しい若くて美人のヴェロニカにゾッコンラブになり、彼女の勤める出版社にまでアタックに行く。</p>



<p>人馴れしていないセスのアプローチは不器用だったが、上司との不倫関係に疲れていた当時のヴェロニカには新鮮に映ったのか、二人は交際を開始する。</p>



<p>そんな折、セスはコンピューターが有機体を単純に理解していたことが実験失敗の原因だと突き止め、&#8221;肉感&#8221;というプラスαの要素を情報として加味することで、有機体の転送に成功。</p>



<p>主人公が人間味に目覚めるドラマと実験のプロセスをリンクさせた見事な構成だったと思う。</p>



<p>かくしてセスは世紀の発明を成し遂げるのだが、ちょうどそのタイミングでヴェロニカは上司で元恋人のステイシス（ジョン・ゲッツ）との関係を清算するために出て行ってしまう。</p>



<p>ここで嫉妬に狂ったセスが自分を使った人体実験を行い、誤って混入した蠅との遺伝子レベルでの融合がなされて怪物化していくのが後半なのだけど、その発端部分がセスの恋愛経験の少なさゆえという辺りが切なくなってくる。</p>



<p>ある程度大人の恋愛をしたことがあれば、ヴェロニカがなぜ出ていくのかは察しがつくし、「数日待って帰ってこなけりゃ俺が出ていくか」程度に構えるだろう。しかしセスは純粋すぎて、そういう駆け引きができなかったのだ。</p>



<p>ヴェロニカを失うかもしれないという恐怖に耐えられず酒を浴びるように飲み、判断力を失ったところで軽はずみな行為に出てしまい、そのことが取り返しのつかない事態を引き起こす。</p>



<p>セスは愚かなんだけど、大いに同情してしまった。</p>



<h3 class="wp-block-heading"><span id="toc6">モンスター難病もの</span></h3>



<p>ここから先は地獄絵図。</p>



<p>どんどん変貌していくセス。生物学的なハエの生態とホラー映画としてのインパクトを両立させた、いかにもクローネンバーグな見せ場の構築が凄い。</p>



<p>当初は見た目の劣化だけだったが、しばらく放置した後にヴェロニカが様子を見に行くと、消化液を吐き出して溶けた食べ物をすするという、完全ハエスタイルの食生活に変化していて絶望する。</p>



<p>この場面が本当に気持ち悪くて、中学時代にはいったん見るのをやめようかと思ったほどだが、裏を返せばそれだけインパクトがすさまじかったということで、ホラー映画としては極めて正しいと言える。</p>



<p>そして、「こんなになってしまってすまねぇ」というセスと、もうダメだと分かりながらも最後まで看取ろうとするヴェロニカの物語は、難病や介護など様々な現実問題と置き換えて見ることができる。実に深い話でもあるわけだ。</p>



<p>更に悪いことには、ヴェロニカは自分が妊娠していることに気づく。あのセスの子供はどんな状態で産まれてくるのか。自分だけでは支えきれないと判断したヴェロニカは、事情を知っている唯一の人であるステイシスに相談に行く。</p>



<p>ここでヴェロニカの精神を追い込むに至った悪夢こそが本作最大のトラウマ場面。何度見てもここでは「いや～！」と声を上げそうになってしまう。ドラマのターニングポイントでこうした凄まじいショックシーンを的確にぶっこんでくる辺りも、本作の構成の神がかったところだ。</p>



<p>変態監督、絶好調である。</p>



<p>そして前半部分ではどうしようもない間男でしかなかったステイシスが、後半では頼れる兄貴に見えてくるのだから、本作は動的なドラマとしても優れている。</p>



<p>ただしステイシスが絡むと余計に拗れるのがこの映画で、セスはヴェロニカを取り戻しに現れ、自分の子を産めと言って迫る。そして要求を拒絶されると、セスとヴェロニカと子供で一体化しようと、輪をかけて滅茶苦茶なことを言い出す。</p>



<p>そこにヴェロニカを再奪還しにステイシスが現れるのだが、ここから先はショックシーンのつるべ撃ちで息をもつかせない。</p>



<p>そして緊張感がピークに達したところでセスの顔面がボロボロと剥がれ落ち、ハエ人間の完全体が姿を現すという見せ場にはビックリ仰天だった。タイミングと言いアイデアと言い、完璧ではなかろうか。</p>



<p>しかもよくよく考えると、ハエの生活環とも整合している。</p>



<p>ハエは完全変態の昆虫である。すなわちサナギの時代があるのだけれど、本作のハエ人間はセスの外皮こそがサナギのようなものであり、クライマックスでついに羽化をして中から成虫が出てきたというわけだ。</p>



<p>よくこんな話を思いついたものだと、何度見ても感心する。</p>



<p>そして最後にあるのは切ないラスト。ハエ人間としての本能に任せてしまったセスは最終的には観念して、愛する人に自分を葬らせようとするのだが、この幕引きは何度見ても悲しい。</p>



<p>ここまでエモーショナルでグロテスクは映画は他にないと思う。掛け値なしの傑作。</p>



<figure class="wp-block-embed is-type-wp-embed is-provider-公認会計士のわんぱく洋画劇場 wp-block-embed-公認会計士のわんぱく洋画劇場"><div class="wp-block-embed__wrapper">

<a href="https://b-movie.tokyo/the-fly-2/" title="【良作】ザ・フライ2 二世誕生_ティーン向けホラー（ネタバレなし・感想・解説）" class="blogcard-wrap internal-blogcard-wrap a-wrap cf" target="_blank"><div class="blogcard internal-blogcard ib-left cf"><div class="blogcard-label internal-blogcard-label"><span class="fa"></span></div><figure class="blogcard-thumbnail internal-blogcard-thumbnail"><img decoding="async" width="160" height="99" src="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/04/The-Fly2_1-160x99.jpg" class="blogcard-thumb-image internal-blogcard-thumb-image wp-post-image" alt="" srcset="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/04/The-Fly2_1-160x99.jpg 160w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/04/The-Fly2_1-120x74.jpg 120w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/04/The-Fly2_1-320x198.jpg 320w" sizes="(max-width: 160px) 100vw, 160px" /></figure><div class="blogcard-content internal-blogcard-content"><div class="blogcard-title internal-blogcard-title">【良作】ザ・フライ2 二世誕生_ティーン向けホラー（ネタバレなし・感想・解説）</div><div class="blogcard-snippet internal-blogcard-snippet">（1989年 アメリカ）前作の出来には及ばないが、ホラー映画としては依然として高水準を維持している。脚本家フランク・ダラボンの構成力が光っており、ティーン向けホラーとして生まれ変わった本作には本作の良さがある。作品解説難産だった第2弾前作『...</div></div><div class="blogcard-footer internal-blogcard-footer cf"><div class="blogcard-site internal-blogcard-site"><div class="blogcard-favicon internal-blogcard-favicon"><img decoding="async" src="https://www.google.com/s2/favicons?domain=https://b-movie.tokyo" alt="" class="blogcard-favicon-image internal-blogcard-favicon-image" width="16" height="16" /></div><div class="blogcard-domain internal-blogcard-domain">b-movie.tokyo</div></div><div class="blogcard-date internal-blogcard-date"><div class="blogcard-post-date internal-blogcard-post-date">2023.05.01</div></div></div></div></a>
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			</item>
		<item>
		<title>【良作】エクスタミネーター_ランボーの先輩（ネタバレあり・感想・解説）</title>
		<link>https://b-movie.tokyo/the-exterminator/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[b-movie]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 12 Apr 2023 14:49:40 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[クライムアクション]]></category>
		<category><![CDATA[良作]]></category>
		<category><![CDATA[80年代]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://b-movie.tokyo/?p=10346</guid>

					<description><![CDATA[（1980年 アメリカ）脚本の筋は通っていないし、ゴア描写は少ないしと、映画としての出来はイマイチだが、病んだアメリカ（©水野晴朗）の描写には成功しており、全編を貫くハードな空気感には一見の価値がある。 目次 感想出来は [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<p>（1980年 アメリカ）<br>脚本の筋は通っていないし、ゴア描写は少ないしと、映画としての出来はイマイチだが、病んだアメリカ（©水野晴朗）の描写には成功しており、全編を貫くハードな空気感には一見の価値がある。</p>



<figure class="wp-block-image aligncenter size-large is-resized"><img decoding="async" src="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/04/The-Exterminator_P-723x1024.jpg" alt="" class="wp-image-10349" width="542" height="768" srcset="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/04/The-Exterminator_P-723x1024.jpg 723w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/04/The-Exterminator_P-212x300.jpg 212w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/04/The-Exterminator_P-71x100.jpg 71w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/04/The-Exterminator_P-768x1088.jpg 768w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2023/04/The-Exterminator_P.jpg 847w" sizes="(max-width: 542px) 100vw, 542px" /></figure>




  <div id="toc" class="toc tnt-number toc-center tnt-number border-element"><input type="checkbox" class="toc-checkbox" id="toc-checkbox-60" checked><label class="toc-title" for="toc-checkbox-60">目次</label>
    <div class="toc-content">
    <ol class="toc-list open"><li><a href="#toc1" tabindex="0">感想</a><ol><li><a href="#toc2" tabindex="0">出来は良くないが妙に残る映画</a></li><li><a href="#toc3" tabindex="0">病んだアメリカを味わう</a></li></ol></li></ol>
    </div>
  </div>

<h2 class="wp-block-heading"><span id="toc1">感想</span></h2>



<h3 class="wp-block-heading"><span id="toc2">出来は良くないが妙に残る映画</span></h3>



<p>初見は高校時代の地上波深夜枠だった。</p>



<p>そのタイトルの響きから、80年代によく製作されていたパチモンターミネーターだと勝手に推測していたが、実際見てみると内容は全然違っていた。</p>



<p>火柱が景気よく立ち上るベトナムの戦場から、舞台は治安最悪な時期のNYへ。主演の男はポール・マッカートニー似の眠たい顔で、当時はあまり好きにはなれなかった。</p>



<p>なのだが妙に残るところのある作品で、我が家にはブルーレイも、古本屋で見つけたパンフレットもある。てことは、やっぱり好きなんだろう。</p>



<p></p><iframe sandbox="allow-popups allow-scripts allow-modals allow-forms allow-same-origin" style="width:120px;height:240px;" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no" frameborder="0" src="//rcm-fe.amazon-adsystem.com/e/cm?lt1=_blank&#038;bc1=000000&#038;IS2=1&#038;bg1=FFFFFF&#038;fc1=000000&#038;lc1=0000FF&#038;t=ivandrago-22&#038;language=ja_JP&#038;o=9&#038;p=8&#038;l=as4&#038;m=amazon&#038;f=ifr&#038;ref=as_ss_li_til&#038;asins=B00NLW6HMO&#038;linkId=6bc44e5b02b045d157f956f25cab5fdd"></iframe>



<p>ベトナムの戦友を廃人にされた男がギャングへの復讐に立ち上がり、やがて社会のダニ掃除を買って出るという竹を割ったようなストーリー。タイトルのエクスタミネーターとは、害虫駆除業者を意味する。</p>



<p>そんな中学生が思いつきそうな低偏差値バイオレンス映画だが、監督のジェームズ・グリッケンハウスはウォール街では知られた名門一族の出身であり、製作のマーク・バンツマンとはMITで知り合ったという、実はインテリコンビ。</p>



<p>中盤のバイクvs車のチェイスはバンツマン所有の私有地で撮影されたらしい。って、どんな金持ちなんだ。</p>



<p>売りは何と言ってもホラー映画さながらの残酷描写で、冒頭の首チョンパ場面には恐れ入った。</p>



<p>斬られた頭部が文字通り首の皮一枚でつながってダラリと垂れ下がるという描写は<a href="https://b-movie.tokyo/invasion-of-the-body-snatchers/" data-type="post" data-id="8203" target="_blank">『SFボディスナッチャー』（1978年）</a>のトム・バーマンが考案し、後に<a href="https://b-movie.tokyo/the-terminator/" data-type="post" data-id="4812" target="_blank">『ターミネーター』</a>シリーズや<a href="https://b-movie.tokyo/jurassic-park/" data-type="post" data-id="7554" target="_blank">『ジュラシック・パーク』（1993年）</a>を手掛けるスタン・ウィンストンが形にした。</p>



<p>当時のウィンストンには仕事がなく、バーマンが本作に引き入れたらしい。</p>



<p>なんだが、直接的なゴア描写はこの場面のみである。</p>



<p>チンピラを火炎放射器で炙る、悪党のボスを挽肉にする、売春宿の変態野郎をオイルまみれにして焼き殺すといった、文字にするとなかなかフレッシュな残酷描写は、しかしいずれも直接的には描かれない。</p>



<p>よく言えばヒッチコックが『サイコ』（1960年）で用いた手法であり、直接的な殺人描写はなくとも編集の妙で観客にはあたかも目の前で残忍なことが起こったかのように見せるというテクニックだが、監督２作目のグリッゲンハウスにそこまでの技量はなく、肝心なものが見えないだけというなんとも残念な状態となっている。</p>



<p>また脚本も妙に的を外している。</p>



<p>戦友マイケル（スティーヴ・ジェームズ）を廃人にされた主人公ジョン（ロバート・ギンティ）が復讐に立ち上がるという、もっともエモーショナルな場面が割愛されているのだ。</p>



<p>一人でいるところを複数人のチンピラに襲われ、袋にされるマイケル。</p>



<p>次の場面では公園で遊ぶマイケルの妻子が映し出され、そこにやってきたジョンが不意に「マイケルが廃人になった」と言い出す。</p>



<p>袋にされたマイケルをジョンが発見→病院に運び込むが医師からは回復不可能と聞かされる→キレるジョンという、本来あるべき描写が丸々すっ飛ばされているのだ。</p>



<p>また次の場面では、すでにジョンはチンピラのうちの一人を捕まえて、仲間の居場所を聞き出そうとしている。</p>



<p>復讐すべきかどうかと逡巡する場面や、現場の手がかりを辿って犯人を探し当てるまでの過程が、これまたマルっと割愛されているので、ビジランテものの醍醐味が失われている。これは残念だった。</p>



<p>かと思えば、刑事と女性医師のロマンスや、治安悪化は選挙に響くからという理由でCIAにエクスタミネーター抹殺を命じる政治家など、ほとんど意味を為していない枝葉はいろいろ描かれていて、余計にバランスを悪くしている。</p>



<p>映画としての出来は決して良いとは言えないだろう。</p>



<h3 class="wp-block-heading"><span id="toc3">病んだアメリカを味わう</span></h3>



<p>ただし80年代当時の病んだアメリカ（©水野晴朗）の空気感の切り取りには成功しており、この時期の映画特有の侘しさがある。それが本作の味だと言える。</p>



<p>ジェームズ・グリッゲンハウス監督は、2年後に製作された大傑作<a href="https://b-movie.tokyo/first-blood/" data-type="post" data-id="160" target="_blank">『ランボー』（1982年）</a>を、本作の精神的な続編であると考えている。本作のラストで生き延びたエクスタミネーターが、北部の田舎町に現れたのが『ランボー』だったというわけである。</p>



<p>実際、私もランボーに通じるものを感じた。</p>



<p>主人公の孤独であったり、社会に対する怒りであったり、荒んだ空気感であったりが共通しているのだ。</p>



<p>そして主人公の怒りが沸点を超えた時、ベトナム仕込みの殺人技が炸裂するというエモーションの解放の仕方も類似している。ギャングのボスを挽肉にすることがベトナム仕込みがどうかは知らないが。</p>



<p>そんなわけで、映画としての出来は良くないが、見どころはあるので妙に放っとけない作品なのである。</p>



<figure class="wp-block-embed is-type-wp-embed is-provider-公認会計士のわんぱく洋画劇場 wp-block-embed-公認会計士のわんぱく洋画劇場"><div class="wp-block-embed__wrapper">

<a href="https://b-movie.tokyo/rolling-thunder/" title="【良作】ローリング・サンダー_死に場所を求める帰還兵（ネタバレあり・感想・解説）" class="blogcard-wrap internal-blogcard-wrap a-wrap cf" target="_blank"><div class="blogcard internal-blogcard ib-left cf"><div class="blogcard-label internal-blogcard-label"><span class="fa"></span></div><figure class="blogcard-thumbnail internal-blogcard-thumbnail"><img decoding="async" width="160" height="99" src="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2021/05/Rolling-Thunder_1-160x99.jpg" class="blogcard-thumb-image internal-blogcard-thumb-image wp-post-image" alt="" srcset="https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2021/05/Rolling-Thunder_1-160x99.jpg 160w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2021/05/Rolling-Thunder_1-120x74.jpg 120w, https://b-movie.tokyo/wp-content/uploads/2021/05/Rolling-Thunder_1-320x198.jpg 320w" sizes="(max-width: 160px) 100vw, 160px" /></figure><div class="blogcard-content internal-blogcard-content"><div class="blogcard-title internal-blogcard-title">【良作】ローリング・サンダー_死に場所を求める帰還兵（ネタバレあり・感想・解説）</div><div class="blogcard-snippet internal-blogcard-snippet">（1977年 アメリカ）ご存知バイオレンスの名作。全体に漂うざらついた雰囲気、内面の空虚さを表現した素晴らしい演技、レーティング無視の激しいバイオレンスと、全編に渡って&quot;良いもの&quot;で溢れています。作品解説『タクシードライバー』のポール・シュ...</div></div><div class="blogcard-footer internal-blogcard-footer cf"><div class="blogcard-site internal-blogcard-site"><div class="blogcard-favicon internal-blogcard-favicon"><img decoding="async" src="https://www.google.com/s2/favicons?domain=https://b-movie.tokyo" alt="" class="blogcard-favicon-image internal-blogcard-favicon-image" width="16" height="16" /></div><div class="blogcard-domain internal-blogcard-domain">b-movie.tokyo</div></div><div class="blogcard-date internal-blogcard-date"><div class="blogcard-post-date internal-blogcard-post-date">2021.05.15</div></div></div></div></a>
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